インド・ラダック地方レーで有効期間15日間のパーミット(ILP)を申請する

ラダック地方のあるインド最北の州ジャム・カシミール州はインドがパキスタン・中国と領土紛争を繰り広げてきた紛争地域でもあります。ラダック地方のパキスタン・中国との国境付近を観光する際にはILP(Inner Line Permit)と呼ばれる許可証を取得する必要があります。

Inner Line Permitについて

Inner Line Permitは略称をILPと呼び、ただ単にパーミットとも呼ばれています。このパーミットは外国人だけでなくインド人観光客でもラダック地方の特定地域(パキスタン・中国国境付近)に入るときに必要になる許可証です。

ラダック地方でパーミットを申請する必要のある地域は以下の5地域になります。

  1. ヌブラ渓谷(Nubra Valley)
  2. パンゴン・ツォ(Pangong Tso)
  3. ツォ・モリリ(Tso Moriri)
  4. ダー(Dah)
  5. ハンレ(Hanle)

パーミットは個人での申請は不可で旅行代理店経由での申請になります。旅行代理店によって料金や有効期間が変わってきますので比較してから申し込むのが良さそうです。

下記は旅行代理店用のオンライン申請サイトです。
http://www.lahdclehpermit.in
少しいじると分かりますが、オンライン申請サイトに登録されている業者なら正式な旅行代理店と判断できるでしょう。

パーミットは旅行代理店で申請する

パーミットはレー中心部のメインバザール周辺の旅行代理店で申請可能です。店先に「ILP」「Inner Line Permit」などの表示がありますのですぐに見つかります。パーミットの申請料金は有効期間によって変わってきますが1人600~800ルピーの範囲で考えておいて良いでしょう。

申請からパーミット受け取りまでに1日掛かり、書類上は2人以上のグループで申請する必要がありますので、個人の場合は出発前日の午前中までに申請する必要があります。午前中なら同じような他の個人旅行者やグループがいる可能性が高いので一緒のグループとして申請してくれます。既に2人以上のグループですと出発前日の昼過ぎぐらいの午後申請でも受け付けてくれる所もあります。パーミットの受け取りは夕方から夜になります。

Ancient Tracksでパーミットを申請してみる

Ancient Tracks

Ancient Tracks

今回はレー中心部のメインバザールの入口付近にあるAncient Tracksで申請してみました。

必要な物:パスポートと申請費用
パーミット申請と受領時間:申請、受領
*パーミット再発行の場合は以前のパーミットを持参すると割引料金で処理してくれました。

パーミット料金表

パーミット料金表

パーミット料金は有効期間や人数によって変わってきます。料金表にはありませんが2回目以降のパーミット再発行は割引料金になり7日間400ルピー、15日間700ルピーになり大変オトクになっております。私は1回目に7日間700ルピーで申請しましたが、2回目は15日間700ルピーで申請しております。

パーミット料金
日数 1人料金 2人以上の1人あたりの料金
1-3 600 600
4-5 650 650
6-7 700 700
8-10 1000 850
11-15 1400 1100
1回目に申請したヌブラ渓谷のパーミット

1回目に申請したヌブラ渓谷のパーミット

パーミットはヌブラ渓谷(Nubra Valley)、パンゴン・ツォ(Pangong Tso)、ツォ・モリリ(Tso Moriri)、ダー(Dah)、ハンレ(Hanle)の5地域に分かれており、地域ごとに発行されます。

ツォ・モリリ15日間のパーミット

ツォ・モリリ15日間のパーミット

基本は行きたい地域のパーミットだけの発行なのですが、全地域のパーミットをお願いしたら発行してくれました。ただし、ハンレは外国人観光客は日帰り観光のみで宿泊できないのとダーはグループで行かないと通れないかもと説明がありました。

パンゴン・ツォ15日間のパーミット

パンゴン・ツォ15日間のパーミット

今回はグループでなく個人で申請しましたが、Ancient Tracksでもうひとり探してくれて発行されたパーミットはハンガリー人との2人グループになっていました。ハンガリー人にはヌブラ渓谷(Nubra Valley)のパーミットだけ原本、残りの4地域はコピーが渡されました。ヌブラ渓谷が本命の行き先ということですね。

ダー15日間のパーミット

ダー15日間のパーミット

このパーミットをよく見るとハンガリー人の国籍がケニア(Kenya)になっているのですが手書きで直されています。これで使えてしまうのではパーミットの管理はかなりいい加減な気配がします。

ハンレ15日間のパーミット

ハンレ15日間のパーミット

私に渡されたパーミットはヌブラ渓谷(Nubra Valley)はコピー、残りのパンゴン・ツォ(Pangong Tso)、ツォ・モリリ(Tso Moriri)、ダー(Dah)、ハンレ(Hanle)は原本が渡されました。

ヌブラ渓谷15日間のパーミット

ヌブラ渓谷15日間のパーミット

パーミット料金の内訳は再発行で取得した15日間のパーミットは1000ルピーです。私とハンガリー人の2人で1400ルピー支払っていますので差額の400ルピーが旅行代理店の取り分ということになります。

メインバザールの写真屋

メインバザールの写真屋

パーミットは原本とコピーの2枚1セットで渡されますが、行き先や経路によってチェックポストの数が変わってきますので3枚はコピーしてもらうと安心です。足りない分はメインバザールにある写真屋さんで1枚5ルピー(8円)程度でコピーサービスやっていましたので利用すると良いでしょう。

今回15日間のパーミットを取得していますが、私は2019年のラダック滞在で2つの旅行代理店から計4回パーミットを取得しています。

  • HIDDEN HIMALAYA ダー3日間、ツォ・モリリ、ハンレ、パンゴン・ツォ4日間
  • Ancient Tracks ヌブラ渓谷、パンゴン・ツォ、ツォ・モリリ、ダー、ハンレ7日間・15日間

以前はパーミットの申請には「各地域1年に7日間の滞在」という制限があったようですが2019年現在は制限が緩和されているようです。