インド最北のジャム・カシミール州ラダック地方で欧米人たちに人気のシャム・トレッキング。リキル~ヤンタン~ヘミス・シュクパチャン~テミスガムの約30kmのトレッキングルートを歩きます。2日目はヤンタン村からヘミス・シュクパチャン村までのルートです。
2日目の旅程
ヤンタン(Yangthang)3660m 出発
サルマンチャン・ラ(Tsermangchan La)3897m
ヘミス・シュクパチャン 3700m 宿泊
*ルートは実際にGPSで収集したデータを使用しています。
シャムトレッキング(ヤンタン→ヘミス・シュクパチャン).gpx
シャムトレッキング(ヤンタン→ヘミス・シュクパチャン).kml
ヤンタン~サルマンチャン・ラ
、宿をチェックアウトしてヤンタン村を出発します。今日の目的地はサルマンチャン・ラ(Tsermangchan La)を越えてヘミス・シュクパチャン村まで向かいます。
MAPS.MEだとヤンタンからヘミス・シュクパチャンまでは道路しか表示されていないのですが、実はシャム・トレッキングのトレッキングコースの本線があります。ただし、このトレッキングコースは一度村の谷底(標高3500m)に下りて峠(標高3900m)まで登る高低差400mほどのコースです。今回、私はトレッキングコースの本線から外れ距離は長くなるが高低差(約260m)は少なく舗装されて歩きやすい道路を行く一番楽なルートを選択します。
こちらはリキルからヘミス・シュクパチャンまで道路建設の標識です。道路は2010年に建設されたようです。
朝の時間帯は気温が低く涼しいので日中の気温が高くなる前に先へ進み峠を目指します。ラダック地方は夏でも気温は25℃前後で過ごしやすいのですが日差しが強いのでTシャツ1枚でも汗をかいたりします。シャム・トレッキングでは途中の村々には木陰がありますが、村の外は樹木のない荒涼とした乾燥地帯ですので直射日光がそのまま当たり暑く感じます。
谷底に見えるヤンタン村の集落が本来シャム・トレッキングで通るルートになります。体力の無い私は谷底に降りずに迂回している最中です。
途中で地元民を乗せたバスとすれ違います。おそらく火木日運行のヘミス・シュクパチャンからレーに向かうバスと思われます。
、ULLAY村(ULLEY)への分岐点に到着です。
ここから北に進むとULLAY村(ULLEY)に行けます。
こちらはULLAY村(ULLEY)周辺の地図です。ULLAY村(ULLEY)からは裏シャム・バレーとも言える標高4600mの峠KARAMGA LAや標高4070mの峠SPANGO LAへのトレッキングコースが延びています。
シャム・トレッキングの本線から外れて歩きやすい道路を進んでいますが、意外にも景色が良く南のリゾン・ゴンパ方面の山々の景色は絶景です。
シャム・トレッキングの本線から外れても景色は十分良いので、道路を行く選択肢も悪くなかったようです。
、谷底のトレッキングコースから欧米人のグループが峠を目指して登ってきます。ほとんどの人は手ぶらもしくは少ない荷物の軽装なので登るのは楽でしょう。私みたいに25kgの荷物だとかなりのハンデになります。
、トレッキングコースと道路の合流地点に到着、ここからトレッキングコースに入り峠を目指します。
、野生のチベット・カモシカ(チルー)の群れに遭遇します。
警戒心が強く100m以上離れていても逃げていきます。
、遠くにチベット仏教の祈祷旗タルチョが見えます。あそこが峠のようです。
後ろを振り返ると遠くにヤンタン村が見えます。
標高3897mの峠のサルマンチャン・ラ(Tsermangchan La)
、シャム・トレッキングの最高地点になる標高3897mの峠のサルマンチャン・ラ(Tsermangchan La)に到着です。ここでトレッキングコースと道路が合流しています。
ちょうどマウンテンサイクリングの欧米人グループが峠を越えてヤンタン村へ下っていきます。
シャム・バレーはシャム・トレッキングだけでなくマウンテンサイクリングのコースにもなっていました。
峠からヘミス・シュクパチャン村まで直線距離で約2.3kmになり遠くに村が見えます。
峠は風が通り抜けてチベット仏教の祈祷旗タルチョがはためいています。
峠で休憩していると欧米人のグループがヤンタン村から続々と峠に到着します。ガイド付きのグループがいれば専属ガイド付きの1人もいたり、自力の単独行動やグループもいたりと様々です。
GPSは電波の受信状態が最高で日本の準天頂衛星みちびき4号機(195番衛星)もインドでしっかり受信しています。
携帯電話は周囲に基地局が見当たらないのですがAirtelとJioの電波が峠まで届いており使用可能です。
早めの昼食にホームステイでもらった弁当を頂きます。昼食を食べながら思ったのですが1日目にリキル村からヤンタン村まで5時間、2日目ヤンタンから峠まで2時間で来て、峠からヘミス・シュクパチャンまで2時間、合計4時間で到着しますので、最低限の軽装なら1日でリキル村からヘミス・シュクパチャン村まで行けます。私みたいに25kgの荷物だとヤンタン村で1泊しないとつらいですけど。
サルマンチャン・ラ~ヘミス・シュクパチャン
、峠からヘミス・シュクパチャン村へ向かいます。峠からの道もトレッキングコースを歩いていきます。
峠からヘミス・シュクパチャン村までのトレッキングコースは道がはっきりしておりガイドやGPS無しでも歩いていけます。
2日目宿泊地ヘミス・シュクパチャン
、ヘミス・シュクパチャン村に到着、村に入るとゲストハウスやホームステイの看板がちらほらと見かけます。遠くに黄金の大仏が見えるので、あの辺りが村の中心部と思われます。
村に到着しましたが携帯電話が使えません。Airtel、Jioの電波は来ていません。村の南にアンテナがあり基地局が1カ所設置されていますがBSNLのGSMのみです。峠にはAirtelとJioの電波が来ていたのですが、一体どこの基地局の電波を拾っていたのでしょうか?村でAirtelとJioが使えず、峠で使えるというのはインド仕様でしょうか?
、村の北から南に流れる川に架かる橋にやってきました。この川によりヘミス・シュクパチャン村は東西に分かれているようです。
こちらは橋の近くにあったヘミス・シュクパチャン周辺の地図です。
村の中を歩いていきますが、まだ昼時で宿を決めるには少々早い時間帯になります。このまま約7km先にあるアン村まで進むというのもあるのですが、途中に峠が2つあるので25kgの荷物を背負った私にはつらいです。それにアン村はヘミス・シュクパチャン村より規模が小さいので宿が期待できません。
、標高3700mの村の中心付近にあるSEERU GUEST HOUSE & CAMPINGで部屋を見せてもらいます。トイレ・シャワー付きダブルルームが朝夕食、弁当付きで1泊1500ルピーということなのですが、安い部屋がないか訊いたら1泊1300ルピーに下げてきました。
1泊1200ルピーで探していることを伝えると他の部屋を案内され、こちらのトイレ・シャワー共用のダブルルームが朝夕食、弁当付きで1泊1200ルピー(1920円)ということで、SEERU GUEST HOUSE & CAMPINGに宿泊決定です。電気は昼夜問わず供給されており、水道は雪解け水なので断水の心配はありません。
ヘミス・シュクパチャン村のゲストハウスやホームステイは川を境界に村の東側に2軒、村の西側に6軒の合計8軒が確認できました。村の西側6軒のうち4軒がゴンパ周辺の村中心部にあります。宿泊しているゲストハウスから徒歩2分ほどの所には商店が2軒営業しており水、コーラ、菓子が購入可能でシャム・トレッキングの重要な補給地点になります。
、ゲストハウスから徒歩3分ほどの所にあるチベット仏教寺院のゴンパにやってきました。ゴンパには昨日トレッキングコース上の壊れた橋で手伝ってもらった白人さんたちがおりました。彼らもヘミス・シュクパチャン村に宿泊して明日テミスガム村まで向かうということでした。
ゴンパの一番高い所に大仏が鎮座しておりヘミス・シュクパチャン村を見渡しております。この大仏が村の中心になっており遠くからも見えるので目印にもなります。
村の西側は雪解け水が流れる湿地帯になっており乾燥地帯の中でも緑豊かな土地になっています。
この湿地帯は牛や羊たちの放牧地にもなっています。
、夕食にチャーハンに似たご飯とチュタギを頂きます。油が少ないので3皿も食べてしまいました。1日歩いていたので消費したエネルギー分をしっかり補充しておきます。
、星空撮影に出かけます。夜も天気は晴れで風もほとんどなく撮影条件は良好です。
天の川が良く写っております。
ゴンパでは大仏がライトアップされており天の川と組み合わせた写真が撮れました。宇宙とブッダの組み合わせは神秘的です。
項目 | 金額 | 備考 |
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宿泊費 | 1200ルピー | – |
合計 | 1200ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:1920円 |