インド最北の州ジャム・カシミール州のラダック地方レーを起点に3泊4日でツォ・モリリ、ハンレ、パンゴン・ツォなどのチャンタン(Changtang)と呼ばれるラダック地方の東部を廻ります。まず1日目は標高5328mのタグランラ峠(Taglang La)を越えてトゥクジェ(Thukje)、塩湖ツォ・カル(Tso Kar)などに立ち寄り宿泊地になるツォ・モリリ(Tso Moriri)湖畔の村コルゾック(Korzok)を目指します。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
パーミット | 600ルピー | – |
ツアー料金 | 19325ルピー | – |
税 | 996ルピー | – |
食費 | 595ルピー | – |
宿泊費 | 3300ルピー | – |
トゥクジェ・ゴンパ | 20ルピー | – |
コルゾク・ゴンパ | 50ルピー | – |
ニョマ・ゴンパ | 50ルピー | – |
ハンレ・ゴンパ | 50ルピー | – |
チュシュル・ゴンパ | 10ルピー | – |
タクトク・ゴンパ | 50ルピー | – |
ヘミス・ゴンパ | 100ルピー | – |
チップ | 500ルピー | – |
合計 | 25646ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:41034円 |
レーにある日本語OKの旅行代理店HIDDEN HIMALAYAに飛び込みで申し込みました。英語の出来ない私には日本語で申し込みができて大助かりです。1人だとツアー料金が高くなってしまうのでシェア募集をしてもらい2人で3泊4日ツアー催行となりツアー料金を抑えることが出来ました。パーミット代が600ルピーで安めになっていますが、これは2週間ほど前に下ラダック(シャム)へのツアーでパーミットを取得していたので、今回はパーミット再発行なので安くなっています。
1日目の旅程
レー(Leh)出発
ウプシ(Upshi)チェックポスト
タグランラ峠(Taglang La)標高5328m
トゥクジェ・ゴンパ(Thukje Gompa)
塩湖ツォ・カル(Tso Kar)標高4530m
塩湖キアガル・ツォ(Kyagar Tso)標高4705m
汽水湖ツォ・モリリ(Tso Moriri)標高4522m 2002年ラムサール条約登録地
コルゾック(Korzok)チェックポスト
コルゾック(Korzok)宿泊
*ルートは実際にGPSで収集したデータを使用しています。
レーからタグランラ峠、ツォ・カル、ツォ・モリリ
、HIDDEN HIMALAYAのオフィス前にやってきました。当然ながら早朝なので周辺の店も閉まっており誰もおりません。
、ドライバーさんが迎えにきました。06:00集合という事だったのですが10分前に迎えに来てくれました。経験上これがカンボジア、ラオス、ミャンマーだと時間通りに来ないのですが、HIDDEN HIMALAYAのドライバーさんは早めに来てくれました。
今回のドライバーさんはスタンジンさんです。前回の下ラダック(シャム)ツアーのドライバーさんも名前がスタンジンさんだったのですが、日本でいう一郎とかに相当する定番の名前のようです。ラダック語のスタンジンはチベット語だとテンジンと発音して、法名がテンジン・ギャツォでもあるダライ・ラマにあやかってスタンジンとも命名するようです。
今回のツアーは車をシェアしてくる同行者がもう一人おり迎えに行きますが到着したのが私の知っているLHACHIK GUESTHOUSEでした。私もここに宿泊しようと思ったのですが人気ゲストハウスで予約が取れなかった所です。ここでA女史と合流して3泊4日ラダック東部チャンタン高原のツォ・モリリ、ニョマ、ハンレ、パンゴン・ツォのツアー開始です。
レーを出発してLeh-Manali Highwayのマナリ方面へ車を走らせます。ちょうどインダス川に沿って上流方面に向かう格好になります。
、レー方面、パンゴン・ツォ、サクティ方面、ツォ・モリリ、マナリ方面の分岐点になるカルー(KARU)を通過します。車はインダス川沿いにツォ・モリリ、マナリ方面へ向かいます。
、ウプシ(UPSHI)に到着です。チェックポストがありドライバーさんがパスポートとパーミットを持って手続きに向かいます。その間にレストランでチャイ15ルピー(24円)を飲んで待ちます。この時に思ったのですがチェックポストの外には誰もおらず素通りし放題です。
そして、ウプシはレー、カルー方面、タグランラ峠、マナリ方面、ニョマ、ハンレ方面の分岐点になっており、チェックポストを通過したところに分岐点がありますので行き先をパーミットが不必要なマナリ方面と偽ってしまえばそのまま素通りしてニョマ、ハンレ方面に行けてしまいそうな・・・。
、ウプシを出発、タグランラ峠、マナリ方面の道を進みます。ウプシからタグランラ峠までの距離は51kmになり、インダス川に架かる橋を渡りタグランラ峠へ向かいます。ここでインダス川と一旦お別れになります。渓谷に沿って車が進みますが徐々に道が悪くなってきます。
、放牧地へ向かう羊の群れに遭遇します。道路を塞がれておりゆっくり通過します。
標高が上がってきて景色が絶景と言えるような風景に変わってきます。
08:30、標高5000mまで上ってきました。道路脇には雪が残っていますが交通の障害にはなっていません。
前方はトラックがタグランラ峠を目指して走っております。標高5000mだと速度が出ず私達の車に追い越されてしまいます。
タグランラ峠を越えてレー方面へ向かうトラックがやって来ます。
標高5328mのタグランラ峠
、標高5328mのタグランラ峠(Taglang La)に到着です。ここがレー(Leh)-マナリ(Manali)間の最高地点です。ここで撮影タイムになります。
まずはタグランラ峠の標高を示す記念碑を撮影です17582FTとフィート表示なのでメートル表示に慣れている私には標高5328mという実感がわきません。
レーからタグランラ峠までの道のりは予想以上に道路状況が良く、峠付近に舗装の剥がれた区間があるだけで、ほとんどが舗装道路区間でした。軍用道路としての側面も持ち合わせていますのでインド政府が整備に力を入れているようです。これだとタグランラ峠の道路状況よりタジキスタンのワハーン回廊の道路状況の方が圧倒的に厳しいですね。
タグランラ峠にはヒンズー教寺院のSHRI KRISHNA TEMPLEがあります。タルチョに覆われており一見するとチベット仏教寺院のようにも思えます。
内部を見るとヒンズー教の雰囲気が漂った絵が飾られています。
タグランラ峠にはヒンズー教寺院がありますが、チベット仏教の仏塔チョルテンもあります。
、タグランラ峠を出発します。峠を下りますが自転車でタグランラ峠を越えようとする欧米人やインド人たちに遭遇します。
自転車で標高5000m以上の峠越えは凄いとしか言いようがありません。
、レー、タグランラ峠方面、ツォ・モリリ方面、マナリ方面の分岐点を通過します。しかし、この分岐点にはチェックポストはなく季節営業と思われるレストランが数軒あるだけです。パーミット無しでもツォ・モリリ方面へ行けてしまいます。
ここからツォ・モリリ方面の道を進みますが道路状況はかなり悪くなります。タグタンラ峠付近と同じように舗装が剥がれていたりします。
トゥクジェ・ゴンパ
、トゥクジェ村(Thukje)に到着です。トゥクジェ・ゴンパ(Thukje Gompa)の管理人のおばあちゃんを乗せて、トゥクジェ・ゴンパに向かいます。
、村の上にある標高4640mのトゥクジェ・ゴンパに到着、OLD TEMPLEとNEW TEMPLEの2つがあり、奥の小さなOLD TEMPLEは管理人のおばあちゃんの話では創建時期は不明ですが300~400年以上の歴史があるそうです。ゴンパ内部とおばあちゃんは撮影禁止で岩窟の奥に本尊があります。
入場料は決まっていないのですが20ルピー支払っておきます。
こちらのNEW TEMPLEは60~70年の歴史だそうです。話によればトゥクジェ・ゴンパはヘミス・ゴンパの傘下で僧侶は常駐しておらず、おばあちゃんがゴンパを管理しています。
トゥクジェ・ゴンパからはトゥクジェ村と塩湖ツォ・カルが見渡せます。
トゥクジェ村にはレストラン、ツーリストキャンプが数軒あります。
、トゥクジェ村のレストランで早めの昼食です。Veg Paba 100ルピー(160円)とLadakhi Butter Salt Tea 30ルピー(48円)を頂きます。Veg Pabaは量が多いというような話で1人分の注文でA女史と2人で分けて軽く食べますが、私にとっては量が少なかったです。Pabaは蕎麦や小麦に似た穀物を練ったパンのような食べ物だがパンのように中に空洞はなく密度が高いです。このレストランは夏だけの季節営業という事で他のレストランやツーリストキャンプも同じ夏だけの季節営業のようです。
標高4530mの塩湖ツォ・カル
、トゥクジェ村を出発します。
、標高4530mの塩湖ツォ・カル(Tso Kar)の近くで10分ほど撮影で停車します。ツォ・カルは塩湖で昔は塩を採ってチベットまで交易ルートが形成されていましたが、現代では塩は採取していないそうです。
塩湖ということですがよく見るとほとんど干上がっているような状態で塩の結晶で湖底が白くなっています。
ツォ・カルを過ぎる頃になると未舗装路に変わり道路状況が悪くなります。
、標高4970mのポロコンカラ峠(Polokongka La)に到着、天気は小雨です。
多くのタルチョが見えたので何かの場所というのは分かったのですが緩い坂でドライバーさんに言われるまで峠とは気づきませんでした。峠の北側にポロコンカ山(6390m)があります。
、プガ村(Puga)に入ると再び舗装道路に変わり道路状況が好転します。
、温泉のPuga Hotspringsを通過します。
、プガ村を出ると未舗装道路に変わります。外は温泉地らしく黄色や黒く変色した土が見え硫化水素の臭いもします。
、スムド村(Sumdo)に入り傷みは激しいですが舗装道路に変わります。村を出ると西のタグランラ峠、トゥクジェ方面、南のツォ・モリリ方面と東のニョマ、ハンレ方面の分岐点に到着、ここでツォ・モリリ方面の南の道を進みます。
標高4830mのキアガルラ峠
、標高4830mのキアガルラ峠(Kiagar La)に到着です。緩い坂ですが多くのタルチョがあり峠というのが分かります。
、標高4700mの塩湖キアガル・ツォ(Kyagar Tso)に到着、天気が悪く撮影不適で明日再挑戦です。キアガル・ツォを過ぎて20分ほどで未舗装道路に変わり道路状況はかなり悪化します。
ラムサール条約登録地の湖ツォ・モリリ
前方にツォ・モリリ(Tso Moriri)が見えてきました。ツォモ・リリは標高4522mに位置する湖で2002年に水や湿地を保護する国際条約のラムサール条約に登録されております。キアガル・ツォからツォ・モリリまでは未舗装道路ですが工事をしていたので数年後にはアスファルトの舗装道路に変わるようです。
、ツォ・モリリのコルゾック村(Korzok)に到着、村の入口にインド・チベット国境警察(ITBP)のチェックポストがあり、ドライバーさんがパスポートとパーミットを持って手続きに向かいます。レーからツォ・モリリまでのチェックポストはウプシとコルゾック村の2カ所のみでした。
*インド・チベット国境警察
正式名称はIndo Tibetan Border Police。略称はITBP。人員は約9万人。インド国内に7つあるミリタリーポリスの一つで名称の通りインド・チベット国境を警備しています。中国国境として扱わずチベット国境として扱っている所にインドと中国の関係が伺えます。
もし、パーミット無しでウプシのチェックポストをパーミット不必要のマナリ行きで偽って通過してツォ・モリリに来ても最後のコルゾック村の入口でインド・チベット国境警察のチェックポストがあり、ここで追い返されるか留置所に入れられるという事のようです。
5分ほどで手続きが終わりコルゾック村に入ります。村にはレストラン、ゲストハウスなどが数軒あり少しだけ観光開発が進んでいるようです。村の中心部にあるDOLPHIN GUEST HOUSEの前に到着。
ドライバーさんの知り合いが経営のようで部屋を見せてもらいます。
1軒だと相場とかが分かりませんので比較するため隣のホテルを見せてもらいますが、夕食・朝食込みでテレビ付きの部屋が3000ルピー、テレビ無しが2500ルピーで結構高いです。最終的には最初のDOLPHIN GUEST HOUSEで値切り交渉して共用トイレのダブルルームを2000ルピーから1200ルピー、夕食・朝食150ルピーの計1350ルピーで決定します。
A女史とコルゾック村を散策しますが村自体が小さいのですぐに終了。ツォ・モリリの湖畔の湿地帯まで行けると思ったらフェンスで囲まれておりこれもすぐに終了。観光客が自由に立ち入れないように保護柵を設置しているようです。
コルゾック村で使える携帯電話はBSNLのGSMのみです。Airtel、Jio、Vodafoneの大手3社の電波は来ていません。CellOneと表示されていますが2007年にBSNLに名称変更しています。このBSNLはインドの公営企業で2019年現在でユーザー数1億人を抱えております。
電力事情は外部から送電線は引かれておらずインド・チベット国境警察のチェックポスト付近にソーラーパネルが設置されており、太陽光発電所として昼間に発電・蓄電してコルゾック村の電力供給源になっているようです。昼間でもゲストハウスで電気が使えましたが停電が発生しており基本は夜間の電力供給のようです。ただし、電力事情は道路工事と平行して電柱が設置されていたので外部からコルゾック村に送電網が接続されるようです。
、夕食を頂きます。インドは夕食の時間が遅く~ぐらいが標準的なようです。夕食はカレー系の料理になります。
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 95ルピー | – |
宿泊費 | 1300ルピー | – |
トゥクジェ・ゴンパ | 20ルピー | – |
合計 | 1415ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:2264円 |