インド最北の州ジャム・カシミール州のラダック地方レーを起点に2泊3日でアルチ・スクルブチャン・ダー・ラマユル・チリン・スムダチュンといった下ラダック(シャム)と呼ばれるラダック地方の西部を廻ります。最終日の3日目はザンスカール川沿いの村チリン(Chiling)からスムダチュン・ゴンパ(Samda Chun Gompa)などに立ち寄りレー(Leh)に戻ります。
3日目の旅程
チリン(Chiling)出発
スムダチュン・ゴンパ(Samda Chun Gompa)
ピャン・ゴンパ(Phyang Gompa)
グル・ラカン(Guru Lakhang)
スピトゥク・ゴンパ(Spituk Gompa)
レー(Leh)到着
*ルートは実際にGPSで収集したデータを使用しています。
チリンからスムダチュン、レー
、朝食を食べて09:00出発の予定だったのですが、ここで昨晩ドライバーのスタンジンさんが転んで足を怪我したとの情報が入ってきます。ドライバーさんは運転できないほどの重傷で、急遽予定変更で日本人女性2人組の車に同乗させてもらう事になります。同じ旅行会社のHidden Himalayaでの手配だったので上手く対応してもらいました。これが別の旅行会社だと代わりの車が来るまで足止めや最悪は放置になってしまうので、こういった場面で旅行会社の差が出てくるのでしょう。
、荷物を車に乗せて日本人4人でチリン村を出発します。足を怪我したドライバーのスタンジンさんは職人さん(息子)が車を運転して病院へ行きます。翌日、Hidden Himalayaのオフィスに様子を訊きに行ったら足を骨折して全治3ヶ月だと知ります。夏の繁忙期に仕事が出来ないというのは大変です。
最初の訪問地スムダチュン・ゴンパを目指してザンスカール川を下り、北に進み、途中で西へ進路を変えて渓谷の奥へ進みます。道路は未舗装に変わり結構な悪路ですが、この車道は2018年に開通したばかりで、以前は徒歩でしか訪れることが出来なかったという秘境です。
スムダチュン・ゴンパ
、スムダチュン・ゴンパ(Sumda Chun Gompa)に到着します。
こちらの僧院は規模自体は大きくはないのですが11世紀創建と伝えられる千年古刹になり、チベット仏教カギュ派の分派であるドゥクバ・カギュ派のへミス・ゴンパの傘下になります。
本堂の両脇に立派な菩薩の立像があります。
菩薩像は木像ではなく塑像になっています。
本堂には細かい細工を施され仏教芸術の至宝とも呼べそうな仏像が数多く残っております。
拝観料代わりにお布施10ルピー(16円)を置いていきます。
壁画も数百年以上の歴史を持っており近くで見ているだけで圧倒される画力です。
アルチ・チョスコル・ゴンパの壁画に匹敵すると言っても過言ではないでしょう。
僧院からは渓谷の中にあるスムダチュン村が一望できます。
このスムダチュン村は2018年に道路が開通したばかりで、それ以前はスムダチュン・ゴンパまでの交通手段は徒歩でした。道路が開通したと言っても未舗装道路で車がすれ違えないような場所もあり運転を誤れば谷底へ転落という辺境地域です。
、スムダチュン・ゴンパを出発します。渓谷を下りザンスカール川に沿ってインダス川との合流地点に戻ります。National Highway 1に戻り車はレーに向かって走ります。
ピャン・ゴンパ
、ピャン・ゴンパ(Phyang Gompa)に到着です。National Highway 1から外れ北東へ約5km進んだ所にある僧院です。
ピャン・ゴンパはチベット仏教カギュ派の分派であるディクン・カギュ派の僧院になり、16世紀の1515年創建になります。入場料は50ルピーになります。
僧院自体は500年以上の歴史があり、古い仏像や壁画のある本堂は撮影禁止になります。僧侶の説明によればピャン・ゴンパのリンポチェは70歳過ぎだそうで、この時はパンゴンツォまで法話に出かけているという事で不在でした。
ピャン・ゴンパは新しいお堂も建設されており外から見ると500年以上の歴史の割に新しい建物や仏塔のチョルテンが多いです。
グル・ラカン
ピャン・ゴンパの次は約2km離れたグル・ラカン(Guru Lakhang)を訪れます。崖に上にグル・ラカンがあり10分ほど登っていきます。
このグル・ラカンはインド軍が修復工事をしているようです。
ドライバーさんがお堂の鍵を借りてきてくれて内部を拝観します。歴史は不明ですがかなり古い壁画が残されております。
傷みは激しいですが彩色はきれいに残っており、修復時に塗り直しているのかもしれません。
グル・ラカンからは約2km離れたピャン・ゴンパが見えます。
、グル・ラカンを離れます。
、レストランで昼食にターリー120ルピー(192円)を頂きます。
スピトゥク・ゴンパ
、レー空港の隣りの小山にあるスピトゥク・ゴンパに到着です。
スピトゥク・ゴンパ(Spituk Gompa)は15世紀に創建されたチベット仏教ゲルク派の僧院になります。座主は2005年生まれの若いクショク・バクラ・リンポチェ20世で、先代のクショク・バクラ・リンポチェ19世はインドのモンゴル大使を務めるなどインドに尽力しており、すぐ近くのレー空港の正式名称はKushok Bakula Rimpochee Airportであり空港名にもなっております。
山の上にある僧院ですので登るのが大変ですが景色は良いです。
頂上付近からは僧院の南側を流れるインダス川が見えており乾燥地域のラダックでインダス川周辺の緑が豊富なのがよく分かります。
スピトゥク・ゴンパからはすぐ近くのレー空港が一望できるのですが、レー空港は軍民共用空港でインド軍が主に利用している軍事施設でもあります。
、レーに到着です。メインバザール付近で降ろしてもらい2泊3日のアルチ、スクルブチャン、ダー、ラマユル、チリンのツアー終了です。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 120ルピー | – |
スムダチュン・ゴンパ | 10ルピー | – |
ピャン・ゴンパ | 50ルピー | – |
グル・ラカン | 10ルピー | – |
合計 | 190ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:304円 |