インド最北の州ジャム・カシミール州のラダック地方レーを起点に2泊3日でアルチ・スクルブチャン・ダー・ラマユル・チリン・スムダチュンといった下ラダック(シャム)と呼ばれるラダック地方の西部を廻ります。2日目はインダス川沿いの村スクルブチャン(Skrubchang)からダー村、ラマユルなどに立ち寄り宿泊地になるチリンを目指します。
2日目の旅程
スクルブチャン(Skrubchan)出発
ダー(Dah)
サンジャク渓谷(Sanjak Valley)
ラマユル・ゴンパ(Lamayuru Gompa)
チリン(Chiling)宿泊
*ルートは実際にGPSで収集したデータを使用しています。
スクルブチャンからダー、ラマユル、チリン
、朝食に卵焼き、チャパティ、ミルクティーを頂きます。
チャパティが多いので朝から満腹状態です。
、スクルブチャン村(Skrubchan)を出発します。インダス川が流れるAryan Valleyに沿って西へ車が走ります。この狭い渓谷にもインド軍の基地が多く輸送トラックや兵士を頻繁に見かけ、パキスタンとカシミールの領有を巡って対峙する最前線というのがよく分かります。
、ダー村(Dah)の入口に到着、インダス川沿いの道に車を止めて徒歩でダー村に向かいます。スクルブチャンからダーまではチェックポストでパーミット確認があると思っていたのですが実際はチェックポストに停車する事なく素通りでした。
ダー
車を降りて山道を歩いていくと10分ほどで畑や建物が見えてきて村に入ったことがわかります。
このダー村にはドロクパと呼ばれ祭りなどの行事で頭に花を載せて飾り付ける風習を持つ人々が住んでいます。ドロクパの人々は花で飾り付けていることから「花の民」とも呼ばれています。
ダー村にはゲストハウスが3軒ほどあるようで村の中で看板を見かけます。
ダーから先には外国人は立ち入れませんのでダーが宿泊できる限界の村ということになります。
、ダー村の上にやってきました。ここから村やAryan Valleyが一望できインダス川も見えます。
このダー村の上にはパラボラアンテナや通信用の鉄塔があり重要な場所でもあるようです。のどかな少数民族の村というイメージのダー村ですが、ここから約20km先にパキスタンとの停戦ラインがありカシミール問題の最前線でもあるのです。
、石造りの建物が並ぶ村の内部を通りインダス川沿いの入口へ戻ります。
、ダー村を出発してインダス川のAryan Valleyを直線距離で南東に約7km戻ります。
、サンジャク村でインダス川に架かる橋を渡り南へと進路を変えサンジャク渓谷(Sanjak Valley)に入ります。
インダス川とは一旦お別れになり次の目的地ラマユルへ向かいます。
サンジャク渓谷を車が南に走りチクタン村(Chiktan)を経由して、レー~カルギル~シュリーナガル~バラムラを結ぶNational Highway 1に入ります。
頃、サンジャク渓谷を抜けてNational Highway 1を東に向かいます。
標高4108mのフォトゥラ峠
、標高4108mのフォトゥラ峠(Fotu La)で10分ほどの撮影タイムです。道路脇に標高を示す石碑がありましたので記念撮影です。
チベット文化圏は峠にチベット仏教の祈祷旗タルチョが多く掲げられています。これは旅の安全を祈ったり功徳を積むためと色々な理由があるそうです。山道でタルチョが多く掲げられた場所は峠の場合が多いので目印にもなります。
撮影している間にもフォトゥラ峠をインド軍のトラックが隊列を組んで越えていきます。
フォトゥラ峠は記念撮影で停車している車が多いのですが峠越えの車の量も多いので注意していないと轢かれてしまいます。
ラマユル・ゴンパ
、標高3500mのラマユル・ゴンパ(Lamayuru Gompa)に到着です。
ラマユル・ゴンパはチベット仏教カギュ派の分派になるディクン・カギュ派の僧院になります。11世紀頃、密教八十四大成就者の一人ナローパが石窟で瞑想したことがラマユル・ゴンパの由来と伝えられ、現在の建物は16世紀以降に建立されたものになります。
天気が晴天に恵まれ仏塔のチョルテンと青空の組み合わせが最高です。
チョルテンの周辺にはマニ石が多数置かれております。
もちろんマニ車もありますのコルラして功徳を積むことも出来ます。
巡礼者や観光客が多く訪れていました。
、ラマユル・ゴンパを出発、宿泊地のチリン村に向かいます。
、カルシ(Khalsi / KHALTSE)にあるパーミットのチェックポストに戻ってきました。レー方面に戻る車はノーチェックなのでそのまま素通りです。
カルシ村で昨日と同じでドライバーさんの知り合いのレストランで昼食になり、昨日と同じターリー150ルピー(240円)を頂きます。
昼食後に宿泊地のチリン村に向けて車が東へと走ります。
、インダス川とザンスカール川の合流地点に到着、インダス川に架かる橋を渡りザンスカール川が流れる渓谷に沿って南に進路を変えます。
チリン
、チリン村の入口に到着します。車は道路上にそのまま路上駐車してチリン村に向かいます。
道路脇に「HERITAGE HOME CHILLING」と看板が出ており、これがチリン村入口の唯一の目印になります。
5分ほど小道を歩くと本日の宿に到着です。
ここがチリン村の博物館と食器などの金属細工の工房と販売店になっています。実はこのホームステイはBooking.comでも予約できるようになっていたりします。でも、予約するよりドライバーさんに料金交渉してもらったほうが安いです。
部屋は3人ほどが寝られる広さです。チリン村は太陽光発電でバッテリーに電気を貯めて夜間のみの電力供給になりますので昼間は停電しています。チリン村に来る途中、ザンスカール川沿いに電線の無い電柱がありましたので外部からの電力供給が受けられるように工事が進められているようです。電力供給は~
寝床が確保できましたので、次は工房を見学させてもらいます。ちょうどスプーンの金属細工を製作中でした。親子の職人さんで本業は工房での金属細工の製作、副業でホームステイと宿泊客向けに個人博物館運営と金属細工の販売をやっております。
工房では職人さんが手作業で細工を施したり、動物の皮を使った鞴で金属を熱したりと機械を使わない昔ながらの作業が行われております。手作業ですので機械で作られるのとは違い同じ製品は無く、微妙に曲がり具合や細工に違いがあります。真鍮などの金属は町で仕入れたりするそうですが、冬場にはザンスカール川の渓谷で鉱石を採掘して工房で精錬したりもするそうです。
こちらは製作途中のスプーンなどの金属細工です。
工房見学の後はチリン村の散策です。
渓谷の中で山に囲まれており山の上からチリン村の全景を撮影です。
山の上のソーラーパネルの近くにはチョルテンがあります。
部屋に戻ると日本人女性2人組が宿泊していることが判明、しかも同じ旅行会社のHidden Himalayaでの手配とのこと。夕食前に職人さん(父)が金属細工の販売店の営業を開始します。スプーンが300~400ルピー、皿が1000ルピーぐらいです。私は土産物を購入しても配布先がありませんので見ているだけでしたが、他の方々は大量購入で10000ルピー以上の売り上げです。
チュタギはスイトンのような煮込み料理でチベット料理のテンテュクを更に腹持ち良くしたような感じでかなりボリュームがあります。食後に職人さん(息子)に博物館を見せてもらいます。ホームステイや博物館は息子さんが担当しているようです。先祖代々の楽器、馬具、仏具、食器などが展示されております。展示室が暗すぎるので残念ながら写真は無しです。
チリン村の星空を撮影します。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 165ルピー | – |
宿泊費 | 1200ルピー | – |
合計 | 1365ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:2184円 |