インド北部のヒマチャル・プラデーシュ州東部のチベット文化圏のスピティ地方とキナウル地方はラダック地方ほど開発が進んでおらず秘境という言葉がピッタリの場所です。ラダック旅行を終えてマナリに移動してきましたが、更にマナリを起点にスピティ地方、キナウル地方へと進み州都シムラーに抜けるルートを通ります。今回はマナリからスピティ地方カザまで夏の間だけ運行されるローカルバスで移動します。
1日目の旅程
マナリ(Manali)1900m 出発
ロタン・ラ(Rohtang La)3978m
バタル(Batal) 4000m
クンズム・ラ(Kunzum La)4590m
Losar / Lossar チェックポスト 4100m
カザ(Kaza)3600m 宿泊
*ルートは実際にGPSで収集したデータを使用しています。
マナリ→カザ.gpx
マナリ→カザ.kml
ローカルバスでマナリからカザに移動
、標高1900mのマナリ中心部のバスターミナルにやってきました。これからマナリを06:00に出発する。クル(Kulu)→カザ(Kaza)行きのバスでスピティ地方のカザまで200kmを移動します。
、カザ行きのバスがクルから到着、乗車してチケットを購入します。マナリからカザまでの運賃は361ルピーになります。このカザ行きのバスは夏限定で運行されています。理由は標高4590mの峠クンズム・ラ(Kunzum La)が冬になると雪で閉ざされるからです。
、カザ(Kaza)行きのバスが出発します。
、30分の朝食・トイレ休憩です。
バスの行き先がヒンディー語のみで表記されていますので外国人には不便です。
峠のロタン・ラを目指して高度を上げていきます。峠までの区間は工事中だったり、土砂崩れの跡があったりと道路状況は悪いです。
標高3978mの峠ロタン・ラを越える
、標高3978mの峠のロタン・ラ(Rohtang La)を通過します。こちらの画像は後日撮影したロタン・ラです。
あいにく左側の座席に座っていたので道路右側にあるロタン・ラの記念碑を見逃してしまいます。こちらの画像は後日撮影したロタン・ラの記念碑です。
ケイロンとカザの分かれ道を通過すると道路状況は本格的に悪化します。完全に未舗装区間の悪路になりバスの速度は20km/h前後でかなり遅いです。マナリからロタン・ラを越えるあたりまでは湿度が高く湿潤気候でしたが、カザ方面の道に入ってからは徐々に草地が少なくなり乾燥気候に変わってきます。ちょうどヒンドゥー文化圏とチベット文化圏の境界とも重なっているようです。
、カザ→クルのバスとすれ違い、放牧地へ向かう羊や山羊の群れに道を塞がれます。道路状況はかなりの悪路でマナリ~レーやカルギル~ザンスカールの道より悪路です。
、何も無い道端でトイレ休憩です。老若男女問わず周辺に散らばっていき岩陰に直行したり、道端で堂々と用足しだったりと人それぞれです。
日差しが強く青空が広がり周辺は山と岩だけで徐々に秘境へと入り込んでいます。
、チャンドラ・タール入口の約2km手前のバタル(Batal)で昼休憩になります。ここは富士山よりも高い標高4000mになりマナリが標高1900~2000mですので、かなりの高地にやってきました。チベット仏教のタルチョが多数はためいておりチベット文化圏に入りつつあるようです。レストランが数軒あり観光客の重要な食事場所になっているようです。
月の湖チャンドラ・タール(Chander Tall)まで14km、標高4270mのキッバル村(Kibber)まで108km、キナウル地方の中心地レコンピオ(Rekong Peo)までは278kmあります。
ラダック地方の中心地レー(Leh)までは565kmもあります。
13:15、昼食休憩を終えてバスが出発します。
13:27、チャンドラ・タールの入口を通過します。入口といってもまだチャンドラ・タールまでは約10kmの距離があります。チャンドラ・タールは後日訪れますのでバスの車内から入口だけ確認しておきます。
標高4590mの峠クンズム・ラを越える
、標高4590mの峠のクンズム・ラ(Kunzum La)に到着です。
峠にはチベット仏教の仏塔チョルテンがあり、安全祈願のお祈りのために停車します。
チベット仏教の祈祷旗タルチョが峠を駆け抜ける風にはためいています。
、クンズム・ラでのお祈りが終わったので出発します。ここから先がスピティ渓谷になります。
、標高4100mのLosar(Lossar)チェックポストに到着、Losar(Lossar)村はスピティ地方の入口になる村でもあります。ここでパスポート確認があり外国人はバスを下車してチェックポストの建物へ移動。チェックポストでは通過する車両情報とパスポート情報を登録する2種類の台帳があります。ナンバーやバス会社を台帳に記入後、パスポート情報を記入します。
チェックポストの看板を見ると、パキスタン、アフガニスタン、中国の3カ国のパスポートだとインド内務省(Ministry of Home Affairs)の許可証がないとスピティ渓谷には入れないようです。
、チェックポストを出発、Losar(Lossar)村に入り休憩です。
村にはゲストハウスやホームステイといった宿が4軒確認できます。
、バスが出発します。スピティ川に沿ってスピティ渓谷の奥へと向かいます。
、Morangの手前で未舗装道路から舗装道路に変わりました。カザに近づいてきました。
スピティ地方中心の町カザに到着
、標高3600mスピティ地方の中心になる町カザ(Kaza)に到着です。カザの町は西のニュー・カザと東のオールド・カザに分かれており、オールド・カザにあるバスターミナルまでは行かずに町の中心部付近にあるニュー・カザのガソリンスタンドのIndian Oilが終点でした。マナリからカザまでの200kmを所要時間11時間45分で移動しました。
MAPS.MEで現在地を確認すると予約しておいたホステルがすぐ近くなので歩いていきます。ガソリンスタンドから5分ほど歩いてニュー・カザとオールド・カザの境界付近のThe Traveller Shedに到着です。Booking.comで予約しており1泊493ルピーの6人ドミトリーに3泊します。
オールド・カザにあるバスターミナルにやってきました。
時刻表を確認するとヒンディー語で全く読めません。ラダック地方レーでは英語表示だったのですが、スピティはさらに田舎になるようで時刻表は地元民向けで外国人のことは考えておりません。外国人観光客が来ていてもバスの利用客が少ないのでしょう。
分かったのは1番目がカザ→クル 04:30発、3番目がカザ→シムラー 07:30発というのだけです。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 220ルピー | – |
宿泊費 | 1479ルピー | – |
バス | 361ルピー | マナリ→カザ |
合計 | 2060ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:3296円 |