インド北部のヒマチャル・プラデーシュ州東部のチベット文化圏のスピティ地方にやって来ました。カザではスピティ最大チベット仏教寺院キー・ゴンパを訪れ、キナウル地方のレコンピオまで抜けるためのパーミットを申請します。
2日目の旅程
カザ(Kaza)3600m 出発
キー・ゴンパ(Key Gompa)4166m
カザ(Kaza)3600m 宿泊
カザからキー・ゴンパ
、カザからキー・ゴンパに向かいます。キー・ゴンパまでの交通手段は夕方ならチチャム(Chicham)行きのバスがキー・ゴンパ前を通るのですが、午前中はタクシーかヒッチハイクしかありません。今回はヒッチハイクで目指しますが途中のマナリ方面とキー・ゴンパ方面の分かれ道になる橋まで約3kmをスピティ渓谷を見物しながら歩いていきます。
、マナリ方面とキー・ゴンパ方面の分かれ道になる橋までやってきました。
、橋の近くでキー(KEY)方面へ行く車をヒッチハイクを試みますが、カザからマナリまで行く車は多いのですがキー・ゴンパ方面へ向かう車はありません。キー・ゴンパまで12kmもありますので歩く気は失せます。
、20分待ってようやくキー・ゴンパ方面へ行く車がきました。手を振って停めたら地元民用シェアタクシーでした。乗客は5人おりキー・ゴンパまで150ルピーということで、そのまま乗車します。
、キー村でチチャム(Chicham)08:00発、カザ行きのバスとすれ違います。このバスが夕方のカザ→チチャム行きになりキー・ゴンパ前を通っていきます。
、キー・ゴンパの入口に到着、シェアタクシーはさらに奥へと向かいチチャムの手前キッバル(Kibber)まで行ってくるとの事。キッバルはラダックにある湖のツォモ・リリまでのトレッキングルートのスタート地点になる村です。トレッキングと言っても10日ぐらいかけてガイドや馬を引き連れて行くという難易度や費用も高く気分は川口弘探検隊という奴です。ジャングルは無いですけどね。
キー・ゴンパの入口からは徒歩になります。キー・ゴンパの入口と言ってもゴンパまで約1kmの距離があります。ゴンパまでスピティ渓谷の景色を楽しみながら歩いていきます。
スピティ最大のチベット仏教寺院キー・ゴンパ
キー・ゴンパはすでに見えていますので精神的には余裕ですが体力的には疲労がたまります。
、キー・ゴンパに到着です。丘の上に建てられた僧院で富士山よりも高い標高4166mにあります。
キー・ゴンパはチベット仏教ゲルク派の僧院になります。歴史は古く11世紀にカダム派のドムトン(Dromton)により創建されます。14世紀にモンゴルの支援に得たチベット仏教サキャ派により僧院が破壊され、17世紀に再びモンゴルにより破壊された後にチベット仏教ゲルク派の僧院として再建されます。その後も戦火や地震災害に遭いながらも現代に至ります。
キー・ゴンパは古い本堂と新しい本堂の2種類があり、新しい本堂は他のゴンパと同じように綺麗に整っておりダライ・ラマの写真が掲げられています。
古い本堂は瞑想するためなのか洞窟のように狭く明かりのない部屋や立派な本堂があります。こちらは暗すぎて画像は無しです。
内部の撮影よりも外から僧院全体を見てみます。
キー・ゴンパは丘の上にいくつもの建物が集まり砦のようになっているのが特徴です。
麓のキー村からは山の斜面に貼り付くように建てられたキー・ゴンパが見られます。
、キー村でヒッチハイクを試みますが車が通りません。旅行者のバイクは通るのですが車は1台も通りません。
、カザまで徒歩で向かうことにします。キー村からカザまでの距離は11kmありますので途中で車が通ればヒッチハイクします。
スピティ渓谷を見ながらカザに向かい歩いていきますが旅行者と地元民のバイクしか通りません。
、カザに戻ってきました。結局キー・ゴンパからカザまで12km歩いてしまいました。
カザで一番レストランや商店が多く賑わっているオールド・カザにあるバスターミナル周辺にやってきました。とある商店でペプシ・コーラ2Lを購入しようとしたらインドでの定価になるMRPが85ルピーなのに90ルピー請求されます。スピティはラダックとは違い商売に関してはチベット色よりインド色が濃いようです。当然ですが他の店というか向かいの店に行きMRPで購入です。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 375ルピー | – |
タクシー | 150ルピー | カザ→キー・ゴンパ |
合計 | 525ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:840円 |
3日目の旅程
カザ(Kaza)3600m 宿泊
カザでキナウル渓谷のパーッミット申請をする
スピティ地方とキナウル地方はインドと中国が国境を接しており領有権を争っている紛争地域になります。キナウル渓谷のスムド(Sumdo)~ジャンギ(Jangi)の区間はInner Line Permit(ILP)と呼ばれる許可証を取得していないと入ることが出来ません。そのためカザからキナウル地方レコンピオを通り州都シムラーまで抜けるには、このパーミットをカザで申請する必要があります。
パーミット申請で必要な物
- 申請書2枚(向かいのコピー屋で購入)
- パスポート原本
- パスポートのコピー
- ビザのコピー
- 写真1枚 4.5×3.5cm
- 200ルピー
、カザの役場前のコピー屋さんASHOKA PHOTOSTAT & STATIONERSにやってきました。ここでカザからキナウル地方レコンピオに抜けるためのパーミット(ILP)の申請書を購入、パスポートとビザのコピーをとります。申請書2枚とコピーで20ルピー(32円)になります。
ホステルに一度戻りパーミットの申請書を記入していきます。
ネットが使えないので電子辞書を使ってパーミット申請書の英文を埋めていきます。
、再びコピー屋さんの前にやってきました。パーミット申請書を販売しているコピー屋さんの向かいの役所でパーミットの発行をしています。
敷地内のいくつか建物がありますが一番大きいこちらの建物でパーミットの申請を受け付けています。案内の看板とか出てないので役所の人に訊いて申請窓口へ向かいます。パーミットの申請窓口は建物1階の右端の区画にあります。
申請書の窓口は6つあり出入口に一番近い6番窓口がINNER LINE PARMITの申請窓口になります。隣の5番窓口はGUN LICENSEで銃器関係の窓口です。
パスポート、申請書2枚、パスポートのコピー、ビザのコピー、写真を提出します。
写真は1枚必要で余っている4.5×3.5cmの中から一番人相の悪いのを提出します。インドビザみたいに大きさや背景白とかの細かい規定は無しで、写真では髪の毛ふさふさなのですが、目の前の申請者が髪の毛が1mmも無い坊主頭でもOKでした。
パスポート情報を端末に入力してWebカメラで写真撮影をすると、担当者が書類を持ってどこかへ行くので帰ってくるまで座って待っています。担当者が帰ってきたらパーミットが発行されていました。
、パーミット申請費200ルピー(320円)を支払い、パーミットを受け取ります。パーミットの申請から発行まで所要時間20分でした。パーミットは発行された時点で有効になっており9月2日申請・発行で9月16日まで有効、有効期間は14日間でした。書類上はスムド(Sumdo)~ジャンギ(Jangi)間がパーミットが必要な区間になりますが、実際にはパーミット不要だったタボ(Tabo)より手前にもチェックポストがありパーミットが必要な区間が拡張されていました。
再びコピー屋さんを訪れパーミットをコピーしてもらいます。1枚5ルピーで2枚コピーしてもらいます。念の為にラダック地方のようにチェックポストでコピー提出とか言われても対応できるようにです。後日レコンピオまで通り抜けましたが、コピーは不要でした。
夕方に明日の峠のクンズム・ラから月の湖チャンドラ・タールまでのトレッキングに備えて商店で食料の買い出しです。しかしカザはホコリが多いので商店の食料品は手に取るとパッケージがホコリっぽいです。今回はクッキーを多めに2日分の食料を購入しておきます。天気が良ければ遭難することはないでしょうが念のため予備の食料も込みです。
オールド・カザを歩いていて気付いたのですがハエが異常に多いです。特に八百屋では野菜や果物に大量のハエが集っています。日本では行政に苦情が行くレベルですがインドでは問題ないようです。
夕食はオールド・カザのチベタン食堂でVeg Momo100ルピー(160円)を頂きます。カザではインターネットが使えずチャンドラ・タールやレコンピオまでの詳しい情報が入手出来無い状態でしたが、明日はクンズム・ラからチャンドラ・タールまでのトレッキングに挑戦です。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 580ルピー | – |
パーミット | 200ルピー | – |
申請書 | 20ルピー | – |
コピー | 10ルピー | – |
合計 | 810ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:1296円 |