インド北部のヒマチャル・プラデーシュ州東部スピティ地方には「月の湖」という意味を持つチャンドラ・タールと呼ばれる湖があり、ラムサール条約にも登録され保護された神秘の湖です。今回のアジアバックパッカートラベルではカザから標高4590mの峠のクンズム・ラまで夏の間だけ運行されるローカルバスで移動して、峠からチャンドラ・タールまでトレッキングしましたので紹介したいと思います。
5日目の旅程
チャンドラ・タール キャンプ村 4166m 宿泊
チャンドラ・タール(Chandra Taal)4290m
チャンドラ・タール キャンプ村 4166m 宿泊
月の湖チャンドラ・タールをトレッキング
、チャンドラ・タール(Chandra Taal)4290mにやってきました。朝のチャンドラ・タールは風が無く湖面が鏡のようになっており周辺の山々が湖面に映し出されております。
昨日訪れた時はパンゴン・ツオやツォ・モリリのようなコバルトブルーの湖面だけでしたが、朝の時間帯は湖面が鏡のようになっており絶景が目に入ってきます。まさに神秘の湖です。
駐車場から一番近いチャンドラ・タールの南岸には朝からすでにインド人観光客が訪れており人気の高い観光地であることが分かります。湖の南岸にはチベット仏教の祈祷旗タルチョがあり記念撮影や自撮りにちょうど良いというのもあるのでしょう。
チャンドラ・タールは人気の高い観光地ですが観光客の多いのは湖の南岸のみで、その他の場所は観光客はほぼおりません。
チャンドラ・タールの東岸を歩いてみます。チャンドラ・タールの周囲は遊歩道が整備されており湖をぐるりと1周する事ができます。気候は日差しが強いですが涼しく寒がりの人は上着1枚あればちょうど良いくらいです。暑がりの私はTシャツ1枚で涼しくてちょうど良いくらいです。
湖面に映し出されるCB(Chandra Bhaga)山群の山々を見ながら湖畔の遊歩道を歩いていきます。
遊歩道は私以外誰もおらずチャンドラ・タールの湖畔は貸切状態と言っても良いでしょう。湖の南岸に観光客数人の姿が見られますが遊歩道を歩いてくる気配は感じられません。
チャンドラ・タールの東岸にやって来ました。周囲には誰もおらずチャンドラタールの絶景を独り占めです。
湖畔の遊歩道を離れて山の斜面を登ってみます。少し高い位置から湖の景色を眺めてみます。
標高の少し高い所から見た方が湖の大きさがよく分かります。チャンドラ・タールは1周約5kmの湖で規模としてはパンゴン・ツオやツォ・モリリと比較するとかなり小さいです。
湖面に映し出されたCB(Chandra Bhaga)山群を見ながら湖東岸から北岸へと歩いていきます。
この辺りの遊歩道はきちんと整備されていますが観光客は私以外誰もおらず鳥の鳴き声ぐらいしか聞こえません。
湖畔に石が積み上げられた所があります。ここにも観光客が来て入るようです。
、チャンドラ・タールの北岸にやってきました。この頃になると日差しが強くTシャツ1枚で十分です。
湖北岸に石の積み上げられた所があります。ここが湖一周の中間地点のようです。
チャンドラタールの北岸からはさらにトレッキングコースが伸びておりチャンドラ川沿いに進み最終的には峠のバララチャ・ラ(Baralacha La) 4890mに抜けるトレッキングコースで約40kmを2泊3日で歩くコースとなります。マナリの旅行代理店に頼むとガイド、ポーター、馬、コック付きの本格的なツアーになります。
チャンドラ・タールの西岸にやってきました。湖の西岸は遊歩道を歩くだけでなく、さらに西側に峡谷が広がっております。
峡谷の奥には氷河湖のSamudri Taapuがあり、更にその奥にはCB山群の最高峰Mulkila6517mも見えます。チャンドラ・タールからSamudri Taapuまではトレッキングコースがあるようでツアーが行われているようです。
http://soulmountain.in/chandra-taal-to-samudri-taapu-trek-2-days/
こちらがCB山群の最高峰Mulkilaです。標高は6517mに達します。山麓に氷河があるのが確認できます。この峡谷の絶景は必見でチャンドラ・タール以外の見所とも言えます。
午後になると風が出てきて鏡のような湖面は無くなり、普通の湖になってしまいました。チャンドラ・タールは風の無い時に訪れるのが良さそうです。
遊歩道を歩いてチャンドラ・タールを1周してきましたが観光客がいたのはタルチョがはためく湖の南岸のみで、東岸、北岸、西岸には誰一人としておりませんでした。完全に無人でした。
チャンドラ・タールは風の無い朝に訪れて遊歩道を南岸から東岸へと歩いて行くのが良いです。湖面に映し出された山々は一見の価値ありです。南岸のタルチョがある付近には観光客が多いので静かな湖を堪能したい場合は遊歩道を歩いて北岸へ向かうのが良いです。
、ツーリストキャンプまで戻り休息です。ここで気付いたのですがチャンドラ・タールを訪れる観光客は午後から夕方にかけて多いようです。朝訪れている観光客はツーリストキャンプに前日からの宿泊客で、昼過ぎの観光客は宿泊せずマナリやカザに抜ける観光客で、夕方の観光客はツーリストキャンプに宿泊のようです。
マナリ~ロタン・ラ~クンズム・ラ~カザの道路状況が悪いので夕方の観光客は宿泊せざる得ないのでしょう。特に峠のロタン・ラ~クンズム・ラ~カザの夜間走行は自殺行為に近いほど道路状況が悪いです。
夕方になると気温が下がり強風の影響もありかなり寒くなってきました。昼間はTシャツ1枚でも平気な天気でしたが夕方になると一気に東京の晩秋から初冬に近い冷え込みに変わります。
夜は星空撮影に向かいます。月が出ているので条件としては良いとは言えませんが天の川の撮影はまずまずです。
キャンプ村の夜景も撮影しておきます。