インド北部ヒマチャル・プラデーシュ州スピティ地方最大の町カザにやって来ました。この辺境のスピティ地方から中国との国境未確定地域の紛争地帯キナウル地方のキナウル渓谷をローカルバスで通り抜けてキナウル最大の町レコンピオまで移動します。
7日目の旅程
カザ(Kaza)3600m 出発
チェックポスト(地名不明)3400m
タボ(Tabo)3300m
Hurling 3100m
スムド(Sumdo / Samdoo)チェックポスト 3070m
ナコ(Nako)3630m
スピロ(Spillow)2360m
アクパ(Akpa)チェックポスト 2250m
レコンピオ(Rekong Peo)2400m
カルパ(Kalpa)2700m 宿泊
*ルートは実際にGPSで収集したデータを使用しています。
カザ→レコンピオ.gpx
カザ→レコンピオ.kml
カザ~レコンピオ(ローカルバス)
、標高3600mに位置するカザのオールド・カザ地区にあるバスターミナルにやってきました。
ちょうどBOOKING OFICCEが開いたのでレコンピオまでのバスチケットを購入の列に並びます。地元民がタボやナコのチケットも購入しています。このBOOKING OFICCEは昼間は開いていても人がいなかったりして、マナリ経由クル行きのバスでカザから峠のクンズム・ラまでのチケットの事前購入が出来なかったのですが、朝の時間帯は人がいるようです。
こちらが時刻表でバスは07:30発、カザ→シムラー行きバスになります。時刻表が英語表記でないので難易度が非常に高いです。
カザからレコンピオまでの運賃は396ルピー(634円)になり、タボまでは65ルピー(104円)になります。
、地元民がバスに乗車し始めているので確認してみるとレコンピオ行きバスということで乗車します。おなじみ座席が2列+3列のバスです。私は3列席の窓側、隣はウクライナ人のカップルでした。
、7分遅れでシムラー行きバスが出発します。バスはタボ、ナコを経由してレコンピオには夕方到着予定、バスはレコンピオで1泊して翌朝シムラーに向かいます。車内は座席が9割ほど埋まっております。
カザを出ると一応舗装道路だが修繕はされておらず、工事区間も多く土埃の舞う状態で、ほとんど未舗装道路と同じ状態がタボまで続きます。スピティ川が流れるスピティ渓谷に沿って国道(酷道)のNational Highway 505(NH505)をバスが走っていきます。この酷道はスピティ渓谷からキナウル渓谷のKhabまで続いています。
、ピン渓谷からカザに向かうバスとすれ違います。ピン渓谷との分岐点の橋で先程のバスから降りた乗客たちが乗り継ぎで乗車してきます。
、チェックポストに到着、欧米人たちと一緒に通過手続きに向かいます。パーミットは原本提示のみでOK、ラダック地方のようにコピー回収は無しです。チェックポストはカザ側はスムドにあるのは知っていましたが、それより手前のタボより更に手前に新たにチェックポストが設置されていました。ちょうど国道とダンカル・ゴンパの分かれ道からタボ方面に1kmほど進んだ所にあります。
、通過手続きが終わり出発します。
、タボに到着、ここでウクライナ人のお兄さんとお姉さんが下車します。タボ・ゴンパに行くようです。タボでは下車する乗客がそこそこ降り空席が発生しました。タボからスムドまでは舗装道路で工事区間もなく道路状況は良好です。
タボ近辺でリンゴ畑が目についたのですが、渓谷沿いにもリンゴ畑が斜面に作られておりリンゴが特産品になっているようです。リンゴはヒマチャル・プラデーシュ州の特産品なのですが、このような辺境でも盛んに栽培されているようです。
、スムドの手前にある標高3130mのHurlingで朝食休憩です。インドと中国の国境地帯になり数km先は両国が領有権を主張する紛争地帯になります。携帯電話はBSNLすら使えず全社全滅の携帯電話不通地域です。
、Hurlingを出発しますが車内は再び満席状態になります。
、標高3070mのスムド(Sumdo / Samdoo)チェックポストに到着、外国人は全員降りて通過手続きをします。パーミットはコピー不要でパーミット原本にスタンプが押されます。このスムドはGoogle Mapsを見ると分かりますが中国が領有権を主張している地域で国道が約3.7kmの区間で国境未確定の紛争地域を通っています。スムドもラダックのアクサイチン地区のように中国軍に攻め取られる危険性がありますのでインド軍が駐留しています。更に東へ8~10kmの所に最前線の実効支配線がありインド軍と中国軍が対峙しているようです。
、スムド・チェックポストを出発します。
スムドからは片側1車線道路に拡張されており道路状況が格段に良くなっています。
、標高2970mのチャンゴ村(Chango)を通過、チャンゴを出たところで道路は再び1車線道路に戻ります。
チャンゴを過ぎると山道を登っていき標高3789mまで上がってきます。富士山より高い地点を通過します。
、標高3630mのナコ(Nako)に到着、ここで昼休憩になります。カザ行きのバスが先に昼休憩をしており、ナコがカザ~レコンピオの中間地点になるようです。ナコは小さな湖で知られる村で欧米人のバックパッカー2人組が乗車してきました。ナコでは携帯電話はBSNLのGSMのみ使用可能でした。
12:50、ナコを出発します。
、標高2360mのスピロ(Spillow)に到着、Tea Timeで休憩となります。
スピロでは携帯電話がBSNLだけでなくAirtelとJioがLTEで使用可能でした。マナリ~カザ~タボ~ナコ~スピロ~レコンピオのルート上はカザ~タボ~ナコがBSNLのGSMのみ使用可能地域でスピロからAirtelとJioが使えるようになっていました。
、スピロを出発、地元民の乗客が多く乗車して座れない乗客が多数発生します。
、標高2250mのアクパ(Akpa)チェックポストに到着です。こちらではパーミット確認だけでなく年齢確認がありました。パーミット原本にスタンプを押されます。
、アクパ(Akpa)チェックポストを出発します。
、レコンピオのバスターミナルに到着、乗務員さんがカルパ行きバスが後ろから来ると教えてくれて、欧米人バックパッカーたちとカルパ行きバスに乗車します。レコンピオからカルパまでの運賃は20ルピー(32円)になります。
、カルパ村に到着します。約11時間半でカザからレコンピオ、カルパまで移動できました。
カルパ村のバスの終点に一番近いホテルに宿泊します。部屋は1泊500ルピーのトイレ・シャワー付きダブルルームでバルコニーからキナウル・カイラス方面の山々が見えます。レコンピオとカルパでは携帯電話はBSNLだけでなくAirtelの4G LTEが使用可能です。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 160ルピー | – |
宿泊費 | 500ルピー | – |
バス | 396ルピー | カザ→レコンピオ |
バス | 20ルピー | レコンピオ→カルパ |
合計 | 1076ルピー | 1ルピー≒1.6円 円換算:1722円 |