南アジアのインド・ニューデリーから東ヨーロッパのウクライナ・キエフへ移動します。当初の予定ではインドから中央アジアのキルギスへ向かう予定だったのですが航空券が安かったのでウクライナ行きに変更しました。
どれくらい安かったかというとインドからキルギスの航空券はペガサス航空で約170ドル、インドからウクライナのウクライナ国際航空が約210ドル、40ドル追加するだけで一気に東ヨーロッパのウクライナまで飛べてしまいます。
エアポートエクスプレスでニューデリー駅からインディラ・ガンディー国際空港へ移動
、地下鉄ニューデリー駅にやってきました。エアポートエクスプレス(オレンジライン)に乗車してインディラ・ガンディー国際空港へ向かいます。空港までの運賃は60ルピー(102円)になります。
券売機が設置されていますが私の持っていた紙幣はボロボロだったせいか全て使えませんでした。インドの紙幣は額面が小さくなるほど汚くなっており日本のようなきれいな状態の紙幣は500ルピー紙幣と2000ルピー紙幣ぐらいになります。
、エアポート(Airport)駅で下車します。駅を出て連絡通路を進みインディラ・ガンディー国際空港に到着です。空港の入口ではパスポートと航空券の確認が行われており利用客以外は入れない警備体制です。コルカタのチャンドラ・ボース国際空港と同様で厳重な警備です。
ウクライナ国際航空でインド・デリーからウクライナ・キエフに移動
、入口でパスポートとスマホでpdfファイルのe-ticketを見せて空港内へ入ります。さすがインドの首都デリーの空港で出発ロビーは広々としております。
ウクライナ国際航空のチェックインカウンターの列に並びます。並んでいるのはインド人とウクライナ人でしょうか?明らかにインドやウクライナと関係ないという利用客は私一人のようです。15分ほど並んで順番が回ってきます。チェックイン自体は手際よく2分ほどで完了します。
ウクライナ国際航空 Ukraine International Airlines |
PS392便 |
機材 | ボーイング767-300ER |
出発地 | デリー |
出発空港 | インディラ・ガンディー国際空港(DEL) |
目的地 | キエフ |
到着空港 | ボルィースピリ国際空港(KBP) |
出発時刻 | |
到着時刻 | |
所要時間 | 7時間50分 |
直線距離 | 4600km |
料金 | 211.75ドル |
、チェックインを終えて出国手続きに向かいます。まずはイミグレーションで出国手続き、続いてセキュリティチェックがありますが出国手続きが混雑しており25分待ちになります。
イミグレーションでパスポートと搭乗券を提出します。搭乗券がウクライナ・キエフ行きだったのでイミグレーションの職員に行き先を再確認されます。デリーから日本人がウクライナ行きの飛行機に乗るのは珍しいようです。パスポートと搭乗券に出国スタンプが押され出国手続き終了です。
最後にセキュリティチェックがありますがガーミンのGPSが警備員さんの目に留まり「これ何?スマホ?」と聞かれ「GPS」と正直に答えて足止めです。iPhoneなどのスマートフォンもGPS内蔵なのでGPSは珍しくないのですがGPS単体はトレッキングをする人ぐらいしか持っていません。
インドはパキスタンや中国と対立して準戦時体制の国ですのでGPS単体だと色々と問題があるようです。セキュリティの責任者がやってきてGPSを確認して問題無しということで返却され搭乗券の情報だけ台帳に書き写していました。
対立国のパキスタンや中国のパスポートだとおそらくもっと長くなりそうな雰囲気です。セキュリティチェックが終わり、ここでも搭乗券にスタンプが押されます。出国手続きとセキュリティチェックで40分掛かりました。混雑していましたので早めに来ていないと乗り遅れる可能性があります。
、免税店やフードコートを通り出発ゲートへ向かいます。
出発ゲートは12番ゲートということですがインディラ・ガンディー国際空港は広いのでゲートまで行くのに時間が掛かります。
、10分歩いて出発ゲートに到着です。いつもならここで利用する飛行機を撮影といきたいのですがインディラ・ガンディー国際空港は構造上の問題でゲート近くから飛行機を撮影することができません。かろうじてボーイング767-300ERが見えます。
、搭乗開始です。
少し待ってから列に並びます。
今回の機体はボーイング767-300ER、シートは2列+4列+2列になります。
、23分遅れで出発しますが誘導路で待たされます。
、ようやく離陸します。ほぼ1時間遅れでデリーを出発しました。
ウクライナ・キエフには15:20到着予定ですがどこまで遅れを取り戻せるでしょうか?乗客は半分以上がインド人のようで残りがウクライナ人でしょうか?日本人はおそらく私一人だけでしょう。
インド・デリーからウクライナ・キエフまで直線距離で約4600km離れていますが機内のモニターには約5200kmと表示されていますのでウクライナまで航路が真っ直ぐではないようです。インドからパキスタン、アフガニスタンを通るようですがその先のルートでウクライナはクリミア問題で揺れており最短ルートのロシアを通るか気になります。
今回の最終的な移動距離は約5200kmになり航空券が211.75ドルです。1kmあたりの運賃が約4.4円になり、かなりの割安運賃になりました。参考ですがエアアジアの大阪→マレーシア・クアラルンプールが受託手荷物や機内食を入れて同じ時期の最安値が19447円で1kmあたり約3.8円でしたのでエアアジアには負けますが、ウクライナ国際航空はLCCではなくフルサービス キャリアということを考慮すれば十分頑張っているでしょう。
ウクライナ国際航空の機内食1回目
、アフガニスタン上空で機内食が配られます。ベジタブルとチキンの2種類ありチキンを選択します。飲み物は水、紅茶、コーヒー、オレンジジュース、トマトジュースからの選択で紅茶にしておきます。機内食はしっかり温められておりチキンは熱々です。機内食の構成はチキンとエンドウ、ジャガイモ、パン、デザートにケーキともう1種類クルミとクリームを使ったお菓子です。
機内食が配られている最中に気付いたのですがカートにはJALのロゴがあります。この機体は元はJALで使用されていたのでしょうか?それともカートだけ中古で購入でしょうか?
時差調整
ここで時差調整を行いウクライナ時間に合わせます。日本、インド、ウクライナの時刻は以下のようになります。インドとウクライナの時差は2時間半あります。日本とウクライナの時差は6時間もあり日本が夕方に差し掛かろうとしているときにウクライナはまだ朝です。ウクライナはサマータイムを採用中で東ヨーロッパ夏時間(EEST)になりますので通常より1時間早く時計が進んでいます。ちょうどキエフはモスクワと同じ時刻になります。
日本(GMT+09:00)インド(GMT+05:30) ウクライナ(EEST+03:00)
中央アジア・コーカサス上空を通過
、アフガニスタンからウズベキスタン、トルクメニスタンまできました。
機内の様子は半分ぐらいが寝ており機内はエンジン音が響いているだけです。
、トルクメニスタンからカスピ海に入ります。
、アゼルバイジャン、ジョージア(グルジア)を通過して、5分足らずだけトルコを通り再びジョージア(グルジア)を通ります。
ウクライナ国際航空の機内食2回目
、黒海に入ります。この時間、軽食にサンドウィッチが配られます。飲み物も配られ今回はコーヒーを選択します。飛行時間が7時間以上の長時間になりますので食事が2回になるようです。
インドから7カ国上空を通過してウクライナに入る
インド・デリーを出発してパキスタン、アフガニスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、ジョージア(グルジア)、トルコと7カ国上空を通過してウクライナに入りました。
最短ルートのロシア上空はクリミア問題の関係で飛行できないようです。ロシアを通りウクライナ東部から入るルートはウクライナとロシアの戦闘地域ですのでロシアに撃墜されては困りますからウクライナ東部とクリミア半島の紛争地域を迂回して南の黒海からウクライナに入るようです。
ウクライナ・キエフのボルィースピリ国際空港
、ウクライナの首都キエフ(KIEV)にあるボルィースピリ国際空港に到着です。出発が遅れましたがウクライナには定刻通りの到着です。
、イミグレーションに並びます。ウクライナは日本のパスポートだと観光なら90日のノービザです。ボルィースピリ国際空港のイミグレーションは日本などと違っており閉まっている窓口はシャッターが下ろされており物理的に通行できないようになっています。商店街で例えるとシャッターの開いている店が入国審査をしてくれるということです。
ウクライナのイミグレーションは旧ソ連ということで緊張します。職員は台湾みたいな笑顔は一切無しで無愛想です。カンボジアと同じような指紋スキャナーがありましたので手を乗せて準備万端で待っていたら入国スタンプを押して手続き終了です。指紋スキャナー指さしたら「NON」と笑顔で答えてくれました。指紋スキャナーは運用はされていませんでした。
、ターンテーブルにまできました。ここで預けていた荷物の回収です。私の荷物が出てくるのを待ちます。
、受託手荷物に預けておいたバックパック受け取ります。続いて税関は申告する物はないのでそのまま通過して到着ロビーへ出ます。
到着ロビーの様子を確認すると両替所、カフェやSIMカードなどの売店があります。ATMを探すとATMは2台あり対応カードはVISA、MASTER、MAESTROだが1台はウクライナ語のみ、1台はウクライナ語、英語、ドイツ語対応。
JCBやCIRRUSは非対応でした。JCBでATMが使えないので手持ちのドルを両替するしかありません。後で調べたのですがウクライナでJCBやCIRRUSが使えるのはEURONETと呼ばれる手数料無料(独自の為替レートを適用していて手数料ありと大して変わらない)のATMです。
両替所はドル、ユーロ、ルーブル、ポンド、スイスフランなど扱っていますが日本円、人民元、香港ドル、シンガポールドルなどアジア通貨は見あたりません。ドルのレートは両替所で1ドル→26フリヴニャと1ドル→23.05フリヴニャがあり両替機で1ドル→24フリヴニャでした。
私は経験上で香港以外の両替所でよく騙されたので今回初めて両替機を利用しました。到着ロビーに同じ業者の両替機が2台あり飲み込まれても痛手が少ないようにそれぞれ10ドルづつ試してみました。ウクライナ語、ロシア語、英語対応です。
結果は操作が簡単でちゃんと両替できレシートも発行されました。ウクライナの通貨フリヴニャが入手できましたのでキエフ中心部のキエフ旅客駅へ向かいます。
空港を出ると右手に空港バスが停車しています。Sky Busの愛称がつけられた322番のバスです。ドライバーさんに「Do you going Railway station?」と聞いてみたら「Вокзал(ボクザール)」と言われます。この時、Вокзалの意味が分からなかったのですがキエフ旅客駅は略称はターミナルを意味するВокзалと呼びます。
322番のバスが空港とキエフ中心部の鉄道駅を結んでおり、ほぼ24時間の運行になります。
- 05:40~21:00 15ー20分間隔
- 21:00~05:00 30ー40分間隔
322番のバスは値上げされており、60フリヴニャで終点まで行けるというという情報を得ていたのですが料金表が100フリヴニャに変わっていました。
バスに乗車して発車を待ちます。中国製のバスで新車で導入したようで新しいです。出発前に運賃回収があり100フリヴニャを支払い、ちゃんと100フリヴニャのチケットをもらいました。
、空港を出発して高速道路を走ります。
、終点のキエフ旅客駅に到着します。
駅前にはケンタッキーフライドチキンやマクドナルドがあり旧ソ連の構成国で実際にアメリカのファストフード店を見るのは衝撃です。冷戦なんて本当に過去の遺物のようです。
、Booking.comで予約しておいたホステル「Hostel VShokoladi」に到着です。地下にあるホステルなのですが看板が出ているので迷わずに見つけられました。ドミトリーが1泊130フリヴニャ(546円)で2泊します。
夕食はウクライナ料理
夕食は駅前のウクライナ料理のレストランのプザタハタ(Пузата Хата)で色々注文します。肉中心のこれだけの量で136フリヴニャ(571円)になり味の方は文句無しで美味しいです。
レシートにあった品名を調べてみたら細かい内容は分かりませんでしたが種類までは判明しました。
- КОТЛЕТА КУРЯЧА ПО-ДОМАШНЬОМУ (ハンバーグ) 24フリヴニャ
- КОВБАСА ДОМАШНЯ (ソーセージ)35フリヴニャ
- БИТОЧОК ПО-СЕЛЯНСЬКИ З КУРКИ (ハンバーグ) 35フリヴニャ
- МОРС З ЧОРНОЇ СМОРОДИНИ (ジュース)12フリヴニャ
- СОЛЯНКА М’ЯСНА (ソリャンカ)25フリヴニャ
- ПАМПУШКИ (パン)5フリヴニャ
ウクライナ初日は何とか夕食までありつけてホステルに戻り寝ることが出来ました。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
交通費 | 60ルピー | エアポートライン |
合計 | 60ルピー | – |
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 144.59フリヴニャ | – |
宿泊費 | 260フリヴニャ | 130フリヴニャ×2 |
交通費 | 100フリヴニャ | 空港バス |
合計 | 504.59フリヴニャ | – |