東ヨーロッパのウクライナからコーカサス地方のジョージア(グルジア)へ移動するためにウクライナ西部の世界遺産の街リヴィウ(Lviv)から首都キエフ(Kyiv)へ鉄道で移動します。
寝台列車でリヴィウからキエフまで移動
、ゲストハウスをチェックアウトしてリヴィウ駅へ向かいます。
、リヴィウ駅に到着、そのままキエフ行きの列車のホームへ向かいます。
列車番号 | 668 |
乗車駅 | リヴィウ(Lviv) |
到着駅 | キエフ(Kyiv) |
発車時刻 | 09:40 |
到着時刻 | 19:05 |
運賃 | 105.09フリヴニャ(442円) |
今回の列車も3等寝台になります。インターネットでのオンライン予約時にはリネン類は外していますので座席車としての利用です。ウクライナの鉄道は長距離列車で機関車の牽引による客車輸送になると寝台列車になるようです。座席の客車は導入されていないのかもしれません。長距離の座席車は日本でいえば特急列車に当たるIC+だけのようです。IC+は韓国ヒュンダイ製の電車になります。
各車両の乗務員室に掲げられている案内表示は列車番号が144になっていますが、実際は244でした。ダイヤ改正後に新しい表示板が供給されていないようです。乗車口で乗務員さんにきっぷのpdfをスマートフォンで提示して乗車します。
、2分遅れでリヴィウ駅を発車します。キエフ旅客駅まで約9時間半の列車での旅になります。エアコン無しの旧型客車なのですが窓は全部鍵が掛けられてかなり暑いです。水を買っておくのを忘れていましたのでサモワール(給湯器)でお湯をもらって冷ましておきます。
列車内は静かで乗客たちは音楽を聴いていたり、スマートフォンをいじったり、昼寝したりと様々です。リネン類込みのきっぷを持った乗客はシーツや枕カバーをもらって就寝中です。
今回のきっぷは105.09フリヴニャ(442円)になります。リヴィウからキエフまでの距離は直線距離で約470kmありますが、この距離を500円以下で乗車できるというのは激安です。JRで大阪駅から関西空港駅までの57kmを乗車したらきっぷは1190円です。車両が古いとはいえウクライナの鉄道は激安です。私としては日本では絶滅したブルートレインに近い寝台列車に乗車できるという部分も考慮するとウクライナの鉄道は凄いとしかいいようがありません。
、乗務員さんが車内検札を始めます。ここで初めてスキャナーできっぷのQRコードを読み取りに遭遇します。基本的にオンライン予約のきっぷは乗車時にスキャナーでQRコードを読み取って検札を行いますが、今まで乗車した列車や駅で観察していた列車を見る限りスキャナーを使用しているところはほとんどありません。ウクライナの路線バスやトラムは乗車時に自分でチケットに穴を開けて改札する信用乗車が浸透していますのでキセル乗車が少ないのでしょう。ですので、鉄道でもQRコードの読み取りもあまりやらないのでしょうか?それとも業務がいい加減?
、4分遅れでキエフ旅客駅に到着です。
リヴィウからキエフまで約9時間半の鉄道の旅が無事終了です。キエフでの宿泊先は駅近くのHostel VShokoladiです。地下室なのですが安さを考えればここが一番です。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 37.25フリヴニャ | – |
宿泊費 | 260フリヴニャ | 1泊130フリヴニャ×2 |
合計 | 297.25フリヴニャ | – |
世界遺産 聖ソフィア大聖堂
、世界遺産の聖ソフィア大聖堂にやって来ました。入口近くには着ぐるみを着た人と鳩を持った人たちがいます。観光客相手に記念撮影をしてボッタクリというのを毎日やっています。この手の人たちは無視しておけば基本的には無害です。しかし、ただでさえ目立つアジア人が一人で歩いていますのですぐに標的にされて声を掛けられ握手を求められます。声をかけられても言葉が分かりませんので無視しておきます。
聖ソフィア大聖堂は一度来ていますが、前回は鐘楼を登っただけでしたので今回は庭園を見学します。庭園のチケットは20フリヴニャ(84円)になります。大聖堂内部の見学は180フリヴニャのGeneral ticketが必要になります。
聖ソフィア大聖堂(St. Sophia Cathedral)は11世紀の1037年にキエフ大公国のヤロスラフ1世により建立されました。他の聖堂と比べて多くのドームがあるのが大聖堂の特徴になります。
晴天に恵まれ大聖堂の撮影はまずまずです。
こちらは大聖堂の裏手にある府主教の邸宅Metropolitan’s Residenceになります。18世紀に建てられており、大聖堂より一回りほど小さい建物になりますが府主教のための邸宅ですのでかなり大きいです。
こちらがZaborovskyi GateになりMetropolitan’s Residenceの裏手にある門です。18世紀に建てられており鐘楼が正門になるので、こちらは裏門になると思われます。
プザタハタは鮭のグリルが高い
聖ソフィア大聖堂を出てプザタハタで昼食です。今回はこれで169フリヴニャ(710円)になり今までで一番高額です。
なぜこんなに高いのかレシートを見て検証します。
- ЛОСОСЬ ЗАПЕЧЕНИЙ (鮭のグリル) 78フリヴニャ(328円)
- КОТЛЕТА ПО-КИЇВСЬКИ КЛАСИЧНА (チキンキエフ) 38フリヴニャ(160円)
- БИТОЧОК ПО-СЕЛЯНСЬКИ З КУРКИ (ハンバーグとキノコソース)35フリヴニャ(147円)
- КАРТОПЛЯ ПО-СЕЛЯНСЬКИ (フライドポテト) 18フリヴニャ(76円)
ЛОСОСЬ ЗАПЕЧЕНИЙ (鮭のグリル)が78フリヴニャ(328円)で高額でした。78フリヴニャもあればパンとビールだけなら1日分の食費になります。鮭はウクライナでは高級品のようです。これですと日本のスーパーマーケットで鮭の切り身を焼くのと大して変わりません。
КОТЛЕТА ПО-КИЇВСЬКИ КЛАСИЧНА (チキンキエフ)
38フリヴニャ(160円)はバターを鶏肉で包みパン粉の衣をつけて揚げたウクライナ料理です。
БИТОЧОК ПО-СЕЛЯНСЬКИ З КУРКИ (ハンバーグとキノコソース)35フリヴニャ(147円)は薄いハンバーグにきのこソースが掛けてあります。
КАРТОПЛЯ ПО-СЕЛЯНСЬКИ (フライドポテト) 18フリヴニャ(76円)はポテトを油で揚げてありますがフライドポテトというよりジャガイモの炒め物に近いです。
食後に近くのスーパーマーケットでウクライナのコーラを購入します。特売品の1.5Lで6.5フリヴニャ(28円)になります。
世界遺産ベレストヴォの救世主聖堂
、ホロドモール博物館のある公園にやって来ました。この隣が世界遺産のキエフ・ペチェールシク大修道院なのですが、実はもう一つの世界遺産ベレストヴォの救世主聖堂(Church of the Saviour at Berestove)も隠れています。前回はキエフ・ペチェールシク大修道院だけ見学したので、今回は忘れていたベレストヴォの救世主聖堂へ行きます。
こちらが世界遺産ベレストヴォの救世主聖堂(Church of the Saviour at Berestove)なのですがあいにく工事中でした。10世紀にキエフ大公の離宮が建設され、その後に聖堂が建設されましたがモンゴル帝国のルーシ侵攻により1240年にキエフが陥落し聖堂や離宮が破壊されています。
外から中の様子をうかがうと聖堂の裏手に教会の遺構が見えます。中には入れませんので見るのはここまでになります。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 250.9フリヴニャ | – |
交通費 | 10フリヴニャ | 地下鉄 |
聖ソフィア大聖堂 | 20フリヴニャ | – |
合計 | 280.9フリヴニャ | – |