シルクロード・中央アジアのタジキスタン・パンジケント(Panjakent / Панҷакент)にやって来ました。2018年3月に再開されたパンジケントのタジキスタン・ウズベキスタン国境から「青の都」の名称で知られる世界遺産の町サマルカンド(Samarkand / Самарқанд)まで移動します。下記地図のルートは現地にてGPSで収集したデータを元に作成しています。
パンジケントから陸路国境越えでサマルカンドまで移動
、パンジケントのバザール前にやって来ました。パンジケント郊外にあるタジキスタン・ウズベキスタン国境が2018年3月に再開しましたのでパンジケントからサマルカンドを最短ルートで移動します。
Opening of “Jartepa” and “Sarazm” checkpoints between Samarkand and Sugd regions
バザール前からタクシーで国境のSarazmまで移動します。タクシーは4人集まれば1人10ソモニという情報なのでまずはバザール前でタクシーを探します。市内を走るマルシュルートカのドライバーさんに試しに国境まで行くかを聞いてみると、国境行きのマルシュルートカは無いということでタクシー乗り場を指さして教えてくれました。
バザールと道路を挟んだ向かい側のタクシー乗り場へ行くとサングラスのドライバーさんに声を掛けられます。国境まで行くということですが最初に提示してきた金額は20ソモニでぼったくりです。交渉して乗客7人集まれば出発なのですがすぐ出発と言うことで1人10ソモニ(117円)で乗車です。
、パンジケントのバザール前を4人で出発します。途中で地元民を拾ったり降ろしたりしながら西へと走ります。
タジキスタン・Sarazmから出国
、タジキスタン側国境Sarazmのイミグレーション前に到着です。タジキスタン側国境には売店や両替所はありませんでした。パンジケントへ戻るタクシーが多数待機中でした。
まずはイミグレーション正面ゲートでパスポート確認があり、敷地内へ入ります。正面の大きな建物は税関です。出国手続きをするイミグレーションはゲートと正面建物の間の道路右側の小さな建物です。利用者は少ないので窓口はひとつのみで待ち時間は無しでした。
パスポートだけ提出して入国時にスタンプを押してもらった出国カードは試しに提出しませんでしたが何も言われずOKでした。タジキスタンのE-VISAとウズベキスタンビザについて言われましたが私はキルギス・ビシュケクのタジキスタン大使館で取得した通常の観光ビザですのでビザのページを見せて問題無しです。
ウズベキスタンビザは2018年2月から日本のパスポートはノービザですのでパスポートにあるウズベキスタンの出入国スタンプを見てもらい問題無しです。窓口にはWebカメラがありましたが撮影無しで使用しませんでした。
、タジキスタン出国手続きを終えます。正面建物に入りますが税関検査は無くそのまま職員に外を指さされ税関を通り過ぎます。正面建物を出たところで出国スタンプの確認がありウズベキスタンのゲートへ向かいます。
ウズベキスタン・Jartepaから入国
ウズベキスタン側Jartepaイミグレーションの正面ゲートでタジキスタンの出国スタンプ確認がありウズベキスタン側に入ります。ゲート前の建物に入りますがここでは特に手続きはなくそのまま通過、次の正面の大きな建物に入るとイミグレーションがあり窓口が2つあります。
、窓口に並びますが前にいるのは1人だけですぐに順番が来ます。1~2分でウズベキスタンの入国スタンプが押され次の税関へ。税関検査ではX線検査機に荷物を通すだけで特に何もなく建物を出ます。
、ゲートでウズベキスタン入国スタンプの確認がありイミグレーションの敷地を出ます。外には売店や両替所はタジキスタン側同様で一切無しでした。2018年3月に再開したばかりで利用者が少ないので閑散としていますが道路はきれいに舗装され整備されていますので3年ぐらい経てば人や物の流れも大きくなり売店や両替所ができそうな感じはします。
サマルカンドまで移動
イミグレーション前はタクシー乗り場になっており、1kmほど歩いたところにはサマルカンド市内のKaftarxona Bus Station行きマルシュルートカがいます。マルシュルートカは人数集まり次第で1人5000スムです。
イミグレーションの敷地を出るとすぐに声を掛けられドライバーさんたちとタクシーの交渉。最初は1人5ドルや50000スム(715円)から切り出してきます。これは高いので1人5000スムで探してみますが、マルシュルートカの料金ですのでドライバーさんたちも笑っています。いくらぐらいになるか交渉してみると20000スム(286円)になったので、この金額ならタクシーでも良さそうです。タクシーなので4人集まったら出発と思っていたら乗客2人ですぐに出発でした。
、国境のJartepaイミグレーションをタクシーが出発してサマルカンドへ向かいます。出発したと思ったらすぐに国境に引き返します。どうやらもうひとりの乗客が何かあるようでイミグレーションの建物に入っていき用事を済ませて帰ってきます。再びサマルカンドに向けて出発です。国境のJartepaイミグレーションからサマルカンド市内までは約40kmの距離があり1時間ほどの道のりになります。タクシーはサマルカンド市内のKaftarxona Bus Stationまでかなと思っていたら中心部のレギタンス広場まで行ってくれました。
、レギスタン広場に到着です。広場から予約しているゲストハウスまで移動しなければなりませんので、まずは目印になる世界遺産グリ・アミール廟(Gur-e-Amir Mausoleum)へ向かいます。
世界遺産グリ・アミール廟の前を通り路地に入っていきます。
、Booking.comで予約しておいたB&B Emirに到着です。部屋は1泊12ドルのドミトリーです。ここはLonely Planet Central Asia 2018年版にも紹介されているゲストハウスです。
銀行で両替
手持ちのウズベキスタン・スムが少ないので銀行を探しでかけます。数軒の銀行でレートを確認して今回はALOQABANKで両替します。
レートは1ドル→7820スムで100ドルを両替します。
首都タシケントで両替した時は高額紙幣の50000スム紙幣で嵩張らなかたのですが、サマルカンドは田舎なのか5000スム紙幣ばかりの束になっています。札束を2つ持つのは久しぶりです。とはいうものの、タシケントでは高額紙幣の50000スム紙幣が流通していましたが、サマルカンドは銀行で5000スム紙幣の札束を渡されましたので50000スム紙幣は田舎では流通が少ないということを示しているようです。
青の都サマルカンド観光
古くからシルクロードの交易都市としてソグド人たちにより反映していましたが、13世紀にチンギス・ハーン率いるモンゴル帝国によりサマルカンドは廃墟となり、14世紀にティムールにより現在の場所にティムール朝の都として新しいサマルカンドが建設されました。現在のサマルカンドにティムール朝の頃に建設されたモスク、マドラサ(神学校)や霊廟が数多く残っており旧市街は2001年に世界文化遺産に登録されています。
ルハバット廟(Rukhobod Mausoleum)
、ルハバット廟(Rukhobod Mausoleum)にやって来ました。世界遺産グーリ・アミール廟の北にある霊廟です。入場料は17000スム(243円)、撮影OK。
ルハバット廟は1380年に建設された霊廟、イスラム教指導者シェイヒ・ブルハヌッディン・サガルジ(Sheikh Burhanuddin Sagarji)が祀られています。霊廟にはシェイヒと妻、10人の子供の墓石が中央に配置されています。イスラム教の預言者ムハンマドの頭髪が納められていると伝えられており霊廟は信仰の対象となっています。霊廟の木製の扉は建設当初からのオリジナルの扉になります。
2015年に改装され周辺にマドラサ(神学校)やハナカ(巡礼宿)が復元され中は土産物屋になっています。
グリ・アミール廟(Gur-e-Amir Mausoleum)
、世界遺産グリ・アミール廟(Gur-e-Amir Mausoleum)にやって来ました。
入場料22000スム(315円)、撮影5000スム(72円)になります。
グリ・アミール廟は元々はティムールが孫のムハンマド・スルタンを葬るために建設していた廟です。
ティムールは1405年に明への遠征途中に亡くなり故郷のシャフリサブスに建設中だった墓に葬られることはなく、サマルカンドの廟に葬られます。その後に孫のウルグ・ベクによりグリ・アミール廟が完成します。
ティムールと息子のシャー・ルフ、孫のウルグ・ベクら一族が眠る廟で廟の中心にある黒い棺がティムールの墓石になります。
アクサライ廟(Ak Saray Mausoleum)
アクサライ廟(Ak Saray Mausoleum)はティムール廟の裏手にある小さな霊廟です。入場料は8000スム(114円)、廟内の撮影OK。
15世紀のティムール朝アブー・サイード(1451-1469)とスルタン・アフマド(1469-1494)の治世に建設されティムールの曾孫にあたるアブドゥッラティーフやティムールの三男アブー・サイードの子孫の墓とも考えられています。
廟は綺麗に修復されており内部の装飾は一見の価値ありです。
ドームの天井に施された装飾は見事の一言です。
廟の地下室は墓室になっています。
正確な墓の主は不明ですが地下に2つの棺があります
ホジャ・アブディダルン廟(Khoja Abdi Darun Mausoleum)
、ホジャ・アブディダルン廟(Khoja Abdi Darun Mausoleum)にやって来ました。入場料は無料です。
12世紀に建設された9世紀のイスラム法学者アブドゥール・マゼッディン(Abd-al Mazeddina)を祀る霊廟で15世紀にウルグ・ベクにより再建されています。霊廟でありますが地元の人達がお祈りに訪れている現役のモスクでもあります。雰囲気的に撮影は控えめにして風景を楽しみます。
イシュラトハナ廟(Ishratkhana Mausoleum)
、ホジャ・アブディダルン廟の向かいにあるイシュラトハナ廟にやって来ました。
イシュラトハナ廟(Ishratkhana Mausoleum)のイシュラトハナ(Ishratkhana)とは、「喜びの家」を意味しており、15世紀のティムール朝アブー・サイード(1451-1469)の治世に建てられたティムール家の女性や子供が葬られた霊廟です。
損傷が激しく内部は修復のための足場が組まれた状態です。
地下室への入口があり入ることが出来ますが照明がないと危険です。
地下室にはかつては棺が安置されていたと思われますが何もない空間です。
レストラン高い
Lonely Planet Central Asia 2018年版に掲載されているCafa Labig’orにやってきましたがメニュー表に値段が出ていません。これだとぼったくりやり放題ですね。試しにプロフの値段を聞いてみますが40000スム(572円)でかなり高いです。他もいい値段しており高いです。
プロフがどんなものか注文してみますが実際に来たのがこちらです。大皿にプロフが薄く広く盛りつけており量は大してありません。羊肉はちゃんと入っていますがご飯が少ないのがダメですね。
会計時に40000スム払おうとしたら50000スムに値上げされており揉めました。サービス料込みで言ってきたのでしょうが、サービス料については言われていないしメニュー表にも表記されておりませんし最初に言われた40000スムまでしか払いません。メニュー表に値段が出ていないレストランは何故か高確率で料金トラブルになります。ウズベキスタンにもぼったくり店はしっかりありました。
ウズベキスタンビール
レギスタン広場前のレギスタン スーパーマーケットにやってきました。ウズベキスタンはソ連崩壊後のイスラム教の復興が旧ソ連諸国の中では進んでおりアルコール禁止の風潮が強まっております。酒類を扱う店も少なくなっていますがレギスタン スーパーマーケットと同じ建物に酒屋さんがありビール、ワイン、ウォッカが購入できます。店員さんに聞いてみるとウズベキスタンビールは3種類扱っており1本を購入します。
Пражское тёмное アルコール4% 500ml 9000スム(129円)
ウズベキスタン産チェコ黒ビールのようです。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
交通費 | 10ソモニ | パンジケント→国境 |
合計 | 10ソモニ | 1ソモニ≒11.7円 円換算:117円 |
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 49000スム | – |
交通費 | 20000スム | 国境→サマルカンド |
Rukhobod Mausoleum | 17000スム | – |
Gur-e-Amir Mausoleum | 27000スム | 入場料22000スム、写真5000スム |
Ak Saray Mausoleum | 8000スム | – |
合計 | 121000スム | 1000スム≒14.3円 円換算:1730円 |