シルクロード・中央アジアのウズベキスタン・サマルカンドにやって来ました。アミール・ティムールにより築かれた旧市街が世界遺産に登録され青の都とも呼ばれていますが、今回はサマルカンドの南にあるシャフリサブスにまで足を伸ばします。シャフリサブスはティムールの故郷として知られシャフリサブス歴史地区として世界遺産にも登録されています。下記地図のルートは現地にてGPSで収集したデータを元に作成しています。
サマルカンド→キタブ→シャフリサブス
、レギスタン広場向かいのレギスタンスーパーマーケット脇のシャフリサブス行きタクシー乗り場にやってきました。これから向かうシャフリサブス(Shahrisabz / Шахрисабз)はティムールの生まれ故郷で世界遺産に登録されている町です。
すぐにドライバーさんに声を掛けられシャフリサブスまで20ドルと言われますがこれは高いです。10ドルに下げてきましたけどこれも論外です。貸し切りの金額なのでしょうが4人集まれば1人20000~25000スムですので急いで選ぶ必要はありません。まずは乗客が集まっていてすぐに出発しそうなタクシーを探しますがこの時間はどのタクシーも空でした。
改めてタクシーを探してシャフリサブス手前のキタブ(Kitab / Китоб)行きのタクシーが1人20000スム(286円)というのを見つけます。キタブまでならもう少し安くなりそうですがキタブまで行けばバスでシャフリサブスまで行けますので十分です。
、ドライバーさんが乗客3人を見つけてきてシャフリサブスまで25000スム(358円)で行くということを提案してきました。20000スムでもシャフリサブスまで行ってくれそうな雰囲気ですが、すぐの出発と助手席確保を条件でお願いしてサマルカンドを出発します。
シャフリサブスはサマルカンドの南80kmに位置しており途中に山脈があり標高1670mのタフタカラチャ峠(Takhtakaracha Pass)を越えていきます。サマルカンドを出ると山が見えてきます。タクシーは100km/hぐらいで飛ばしたりかなりスピードを出します。
08:57、標高1670mのタフタカラチャ峠を越えます。
世界遺産シャフリサブス歴史地区
、シャフリサブスに到着、東の城壁跡近くの交差点で下車します。この交差点は特に標識はありませんがタクシー・ミニバス乗降場所になっています。ティムール朝の遺跡が町の中に残っておりシャフリサブスは2000年にシャフリサブス歴史地区として世界遺産に登録されたのですが、観光開発を進め過ぎた影響で2016年に危機遺産リストに登録されています。
城壁から西へ歩いていくとティムール像が見えてきます。このティムール像から北へ400m、南へ1kmの南北1.4kmの範囲にシャフリサブスの世界遺産などの観光地が集中しています。
アミール・ティムール博物館(Amir Timur Museum)
、アミール・ティムール博物館(Amir Timur Museum)にやって来ました。
入場料は16000スム(229円)、撮影料8000スムです。
元々はイスラム神学校のMedrese Chubinでしたがティムール朝とアミール・ティムールについての博物館として運営されています。
ティムール朝の生活やアミール・ティムールの活躍が説明されています。
コクグンバス・モスク(Kok-Gumbaz Mosque)
、コクグンバス・モスク(Kok-Gumbaz Mosque)にやってきました。
入場料は7000スム(100円)です。
コクグンバス・モスクはティムール朝第4代皇帝ウルグ・ベクが尊敬する父シャー・ルフのために1435~1437年に建設されました。
正面からは見えませんがモスクの後ろから見える青いドームが特徴のモスクです。モスク内部はイスラム教徒は入れますが、それ以外は外からの見学になります。
ドルッティロヴァット建築群(Dorut Tilyovat)
コクグンバス・モスクの向かいにあるのがドルッティロヴァット建築群(Dorut Tilyovat)です。こちらには青いドームの部分に2つの廟があり、右側のドームがウルグ・ベクが子孫のために1437年(ロンプラには1438年と記載)に建てたグンバズィ・ サイーダン廟(Gumbazi Seyidan Mausoleum)です。ちょうど工事中で内部には入れませんでした。
左側のドームがアミール・ティムールが父アミール・タラガイと、その指導者シャムスッディン・クラルのために1373~1374年に建てたシャムスッディン・クラル廟(Sheikh Shamseddin Kulyal Mausoleum)があります。
ジャハーンギール廟(Jehangir Mausoleum)
、ジャハーンギール廟(Jehangir Mausoleum)にやって来ました。
ティムールが22歳の若さで亡くなった息子ジャハーンギールのために建てた廟です。巨大な廟の中にジャハーンギールの墓石があります。
バザール跡チョルス(chorsu)
、チョルス(chorsu)にやって来ました。チョルスは14~15世紀に建てられた屋内バザールです。
キャラバンサライ・コバ(Caravanserai Koba)
キャラバンサライ・コバは14世紀に建てられた隊商宿でシルクロードを行き交う商人たちのキャラバン隊のための宿泊施設です。シャフリサブスもシルクロードの交易路にある町なのです。
アクサライ宮殿跡(Ak Saray Palace)
、アクサライ宮殿跡(Ak Saray Palace)にやって来ました。入場料が必要なはずですが入場券売場には誰もおらず自由に見学できる状態でした。
アクサライ宮殿は建設が1380~1404年まで24年間に及びティムールが夏の宮殿として使用していました。アクサライ(Ak Saray)は「白い宮殿」を意味しており、現在は高さ38mのアーチのみが残っていますが当時は50m以上の高さがあったとされています。宮殿自体は現在のティムール像の付近にあったとされています。
アーチには青いタイルが残っており当時の豪華な装飾を物語っています。
シャフリサブスからキタブ経由でサマルカンドまで戻る
、東の城壁近くの交差点に戻ってきました。ここからシャフリサブスからキタブ行きのミニバスに乗車します。運賃は2000スム(29円)になります。
、キタブの中心に到着です。ここから北へ200~300mのところにあるサマルカンド行きタクシー乗り場に向かいます。サマルカンド行きタクシー乗り場にやってきました。バスステーションといってもただの道路脇の駐車場です。ここでサマルカンド行きタクシーを探しますが、こちらより先にドライバーさんたちが獲物でも見つけたかのように集まってきて50000スムとか言っていますが高すぎます。予想通り35000スムとかに下げてきますが私の希望は15000スムです。
あくまで希望であって交渉するうちにすでに乗客3人が集まっており残り1人で出発というのが分かります。これなら早く出発した方が良さそうなので20000スム(286円)で交渉成立です。もちろん助手席確保です
、キタブを出発します。今回のドライバーさんはかなり飛ばします。イニシャルDのように峠を攻めて前の車を次々と追い越していきます。
、タフタカラチャ峠を越えます。
、サマルカンド到着です。
サマルカンド
午後はサマルカンド郊外の観光地を巡ります。下記地図は現地にてGPSで収集したデータを元に作成しています。
アフラシャブ博物館(Afrosiab Museum)
、アフラシャブ博物館(Afrosiab Museum)にやって来ました。
入場料22000スム(315円)、撮影料5000スム(72円)なのですが、29000スム徴収されます。苦情を言うと返金してくれました。
サマルカンド北東のアフラシャブの丘にある博物館でソグド人が描いた7世紀のフレスコ画が展示されていることで知られています。
フレスコ画以外にも多くの出土品が展示されています。
ダニエル廟(St.Daniel Mausoleum)
、ダニエル廟(St.Daniel Mausoleum)に到着です。
入場料17000スム(243円)、撮影料5000スム(72円)になります。
ダニエル廟は旧約聖書に登場する聖人ダニエルの廟です。いくつかある伝説の一つには14世紀にアミール・ティムールがムザッファル朝のスーサ(Susa)攻略時に聖人ダニエルの遺骨のいくつかをサマルカンドへ持ち帰り廟を建設して長さ18mの棺に葬ったとあります。伝説によれば聖人ダニエルの遺骨が毎年成長するといわれ長い棺になったとされています。
ダニエル廟の前には泉が湧いており聖水とされています。
このように水汲み場が整備されておりペットボトルに入れて持ち帰ることも出来ます。
世界遺産ウルグ・ベク天文台(Ulugh Beg Observatory)
、世界遺産ウルグ・ベク天文台(Ulugh Beg Observatory)にやって来ました。入り口にあるのがウルグ・ベク像です。
入場料17000スム(243円)、撮影料5000スム(72円)の合計22000スムになります。地元民の入場料は1000スム(14円)です。
ウルグ・ベク天文台は1420年にウルグ・ベク(後のティムール朝第4代皇帝)により建設されます。天文台はウルグ・ベク暗殺後の1449年に破壊され、1908年に再発見されました。現在残っているのは天文台の基礎部分と六分儀の地下部分11mになります。
現在は六分儀の地下部分と併設されている博物館を見学できます。
アフラシャブの丘(Afrosiab)
、アフラシャブの丘(Afrosiab)にやって来ました。
アフラシャブの丘はモンゴル帝国にホラズム王国が滅ぼされるまでサマルカンドの町があった場所です。ソグド人によりシルクロードの交易都市として発展しました。丘の上に築かれた都市は城壁で囲まれ、近くを流れるザラフシャン川から陶管や鉛管を使用して水道が引かれていました。1220年にチンギス・ハーン率いるモンゴル帝国の侵攻によりサマルカンドは陥落し都市は破壊され廃墟となります。現在は229ヘクタールの台地がAfrosiab Archaeological Area(ID 603-001)として世界遺産に登録されています。
ほとんど草の生えていない丘に年の遺構が残っています。
この広大な丘の下にはソグド人の遺物がまだ眠っていると考えられていますが発掘作業は行われておらず誰でも自由に出入りできる状態です。
ビビハニム廟(Bibi-Khanym Mausoleum)
、ビビハニム・モスクの向かいにあるビビハニム廟(Bibi-Khanym Mausoleum)にやって来ました。時間が遅いのでビビハニム・モスクは明日訪れます。
入場料17000スム(243円)、撮影料5000スム(72円)の合計22000スムになります。
ビビハニム廟は14世紀に建設された霊廟です。
地下の墓室に複数の棺がありますが誰が葬られているかの説明は無く不明です。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 32500スム | – |
交通費 | 25000スム | サマルカンド→シャフリサブス |
交通費 | 2000スム | シャフリサブス→サマルカンド |
交通費 | 20000スム | キタブ→サマルカンド |
ティムール博物館 | 16000スム | 入場料16000スム、撮影料8000スム |
コクグンバス・モスク | 7000スム | – |
アフラシャブ博物館 | 27000スム | 入場料22000スム、撮影料5000スム |
ダニエル廟 | 22000スム | 入場料17000スム、撮影料5000スム |
ウルグ・ベク天文台 | 22000スム | 入場料17000スム、撮影料5000スム |
ビビハニム廟 | 22000スム | 入場料17000スム、撮影料5000スム |
合計 | 203500スム | 1000スム≒14.3円 円換算:2910円 |