ウズベキスタン旅行記2018⑧タシケントからコーカンドまで日帰り鉄道の旅

列車

タシケント(ТАШКЕНТ)からコーカンド(КОКАНД)まで鉄道で日帰り旅行します。ウズベキスタン鉄道でもインターネットできっぷのオンライン予約購入が可能で、今回はE-ticketで乗車してタシケント南駅からコーカンドまで乗り鉄、コーカンドでコーカンド・ハン国の宮殿を観光、コーカンドからタシケント南駅まで再びE-ticketで乗車して帰るという流れです。

タシケント南駅から鉄道でコーカンドまで移動

タシケント南駅

タシケント南駅

、ホステル最寄りのバス停から40番バスに乗車します。運賃は1200スムです。タシケント南駅(ТАШКЕНТ ЮЖ)で下車します。

タシケント南駅

タシケント南駅

、タシケント南駅(ТАШКЕНТ ЮЖ)に到着です。駅の敷地入口できっぷとパスポートの確認、手荷物のX線検査があります。タシケント南駅はセキュリティチェックが1箇所だけでしたので、そのまま駅の待合室へ。サマルカンドやウルゲンチのようにきっぷの裏にスタンプを押す改札業務も省略されていました。

売店で水を買っておこうと思ったら売店は無く自販機のみで高いです。しかもスナック類と一緒に水が売られているので常温です。水を買うのはやめてホームへ移動します。

時刻表

時刻表

今回はタシケント南駅からアンディジャン行きの列車でウズベキスタン東部のコーカンドまで移動します。乗車する列車情報は以下の通りになります。

列車情報
列車番号 60
乗車駅 タシケント南(ТАШКЕНТ ЮЖ)
発車時刻 08:07
到着駅 コーカンド(КОКАНД)
到着時刻 12:07
乗車距離 285km
座席 2B(2等車)
運賃 46517スム(665円)

ウズベキスタン鉄道の2等車が豪華すぎる

電気機関車

電気機関車

乗車する前に先頭車両へ行き機関車の撮影です。中国製電気機関車で最高速度は160km/hです。

MECT-54

MECT-54

続いて客車の撮影です。客車は今までと違い新しい感じです。行先票のサボは見当たりません。客車はMECT-54で160km/h対応です。

タシケント→コーカンドのきっぷ

タシケント→コーカンドのきっぷ

、乗車口で印刷しておいたE-ticketを提示します。E-ticketの上半分を乗務員さんが回収、下半分が控えとして返却され乗車します。

車内

車内

今回の車両は2B(2等車)ですがエアコン付き、座席は2列+1列のウズベキスタン鉄道では最新と思われる仕様です。座席が2列+1列で贅沢な仕様です。日本の新幹線のグリーン車は2列+2列ですから、それ以上のランクといっても良いです。これで2等車ですので1等車はもっとすごい仕様だと思われます。

車内

車内

私の座席は1列側になり2等車ですが日本のグリーン車以上の座席に座っているといっても良いでしょう。タシケントからサマルカンド、ブハラを結ぶシャルク号 (Sharq / Шарк)は列車名が付けられているのに同じ2等車でも車両は古くエアコン無しでしたので、この差に驚かされます。

タシケント→コーカンドの車窓

タシケント→コーカンドの車窓

、1分早発でタシケント南駅を発車、車内は満席です。スピードは160km/hまで出せるのですが120km/hまでしかでません。線路の状態が悪いようで揺れが思いの外激しいです。これは京都から姫路の新快速の方が遙かに少ない揺れです。車両が160km/h対応でも線路の整備が追いついていないようです。

フェルガナ盆地への山脈を登り始めます。山岳地帯に入りましたので速度は60km/h程度で登り勾配を登り標高1000mを越えていきます。途中の橋にはウズベキスタン軍の兵士が警備しており、重要と思われる場所には小銃を持った兵士もおります。小規模の橋だと迷彩服を着たおじいさんがいたりしたので兵士だけでなく地元住民を警備員として雇っているのでしょうか?

カムチック峠のトンネルは軍事機密で通過時はブラインドを降ろす

今回乗車しているタシケント~コーカンド~アンディジャンの区間ですが2016年9月1日から運転が再開された区間です。この区間は以前はタジキスタン側の平地を通り運行されていたのですが、ウズベキスタンとタジキスタンの政治状況で運行中止が続いておりウズベキスタンがカムチック峠(Kamchik Pass)にトンネルを通してタジキスタンを経由しないように新路線Angren–Pap railway lineを建設しました。

10:10、乗務員により窓のブラインドがすべて下ろされます。この先に何かあるようで日本で例えると戦前、戦中の呉線みたいなことが行われています。

列車が標高1280mのカムチック峠(Kamchik Pass)のトンネルに入っていきます。これが全長19.2kmの中央アジア最長のカムチックトンネルです。2013~2016年に中国の中国中鉄によって建設されたトンネルです。

このトンネルがウズベキスタンの最高機密なのでしょうか?トンネル内にウズベキスタン軍の秘密基地でもあるのでしょうか?トンネル内は真っ暗で何も見えませんので窓のブラインドを降ろす必要があるのでしょうか?

、トンネルを抜けると乗客たちがブラインドを上げます。やはりカムチックトンネルが見られてはいけない秘密の区間だったようです。

コーカンドに到着

コーカンド到着

コーカンド到着

コーカンドが近づくと乗務員が乗客に停車駅を告げています。ウズベキスタンの鉄道は車内放送とか一切無いのですが珍しく親切です。
、コーカンド到着です。

コーカンド

コーカンド

ウズベキスタンの駅には改札口がありませんのでそのまま出口を通り外へ出て駅から歩いて街の中心部にあるコーカンド・ハン宮殿へ向かいます。

フダヤル・ハン宮殿(Palace of Khudayar Khan)

フダヤル・ハン宮殿

フダヤル・ハン宮殿

、フダヤル・ハン宮殿に到着です。

入場券

入場券

入場料は15000スムです。撮影料は3000スムなのですが、なぜか撮影料は徴収されませんでした。

フダヤル・ハン宮殿

フダヤル・ハン宮殿

コーカンド・ハン国の宮殿が博物館として公開されています。

フダヤル・ハン宮殿

フダヤル・ハン宮殿

フダヤル・ハン宮殿(Palace of Khudayar Khan)は1863~1873年にフダヤル・ハンにより建設され、当時は7つの中庭と114もの部屋がありハーレムには40人以上の女性がいた宮殿でしたでしたが、3年後の1876年にロシア帝国によりコーカンド・ハン国が併合され宮殿は破壊されてしまいます。現在は19の部屋が残り博物館として公開されてます。

フダヤル・ハン宮殿

フダヤル・ハン宮殿

コーカンドで一番の観光地になり外国人観光客の姿も見かけます。
、コーカンド・ハン宮殿からコーカンド駅へ向かいます。

昼食はラグマン

ラグマン

ラグマン

、コーカンド駅に戻ってきました。駅前の食堂でラグマン7000スム(100円)を昼食に頂きます。

コーカンドからタシケントまで鉄道で移動

コーカンド駅

コーカンド駅

、昼食を食べましたので再びコーカンド駅へ。駅の敷地入口できっぷとパスポートの確認があり駅舎入口で手荷物のX線検査があります。サマルカンドやウルゲンチのようにきっぷの裏にスタンプを押す改札業務は省略されていました。

時刻表

時刻表

待合室でタシケント行きの列車を待ちますが発なので3時間弱待つことになります。コーカンド・ハン宮殿の見学が20分ほどで終わってしまい時間が余ってしまいました。タシケントまで乗車する列車情報は以下の通りになります。

列車情報
列車番号 59
乗車駅 コーカンド(КОКАНД)
発車時刻 16:53
到着駅 タシケント南(ТАШКЕНТ ЮЖ)
到着時刻 20:53
乗車距離 285km
座席 2B(2等車)
運賃 46517スム(665円)
列車

列車

、タシケント行きの列車が到着です。

コーカンド→タシケントのきっぷ

コーカンド→タシケントのきっぷ

乗車する車両へ移動して乗車口で印刷しておいたE-ticketを提示します。今回はE-ticket全部を乗務員さんに回収されてしまいました。乗務員さんによって対応が違うようですが、こんな時のためにスマートフォンにE-ticketのPDFファイルを保存してありますので問題無しです。

車内

車内

帰りも客車はMECT-54でエアコン付き、座席は2列+1列の仕様です。きっぷは2B(2等車)ですがグリーン車並みの豪華設備です。

、1分早発でコーカンドを発車します。行きは満席でしたが帰りは3割りぐらいしか埋まっておらず空席が目立ちます。

トイレ

トイレ

朝からトイレへ行っていなかったので列車のトイレへ行ってみます。エアコン付きの車両ですのでタンクへの吸引式かと思ったら線路への垂れ流しでした。

軍事機密で外が見られないカムチックトンネルを通過

トンネル通過中の車内

トンネル通過中の車内

、カムチックトンネルの手前で停車します。そして、帰りのタシケント行きの列車でも窓のブラインドを下げて外が見えないようにします。トンネル内は真っ暗で見えないのでブラインドを下げる意味はないのですが何かがあるようです。トンネル通過中の車内はこのような感じで外が見えない以外は特に何もありません。

、カムチックトンネルを出てブラインドが上げられ外の景色が見られるようになります。

、きっぷが乗客に返却されます。まだタシケント南駅までは1時間近くあるのですが早めに返却のようです。ウズベキスタン鉄道は乗務員によって乗車時にきっぷを回収したり回収しなかったりで、きっぷを回収しても下車時に返却したり返却しなかったりとかなり変則的です。きっぷは言えば返却してくれますので日付を跨ぐ寝台列車だと滞在登録証代わりに出国時にきっぷが必要になりますので忘れずに返却してもらいましょう。

タシケント南駅に到着

タシケント南駅に到着

タシケント南駅に到着

、6分早着でタシケント南駅に到着です。首都タシケントに戻ってきました。

タシケント南駅に停車中の機関車

タシケント南駅に停車中の機関車

ちょうど機関車が並んでいたので撮影してから駅の外へ向かいます。

タシケント南駅

タシケント南駅

バス停で40番バスを待つのですが、40番バスは20:30で終わっていました。ホステルまで約4km歩きます。

空港近くの陸橋

空港近くの陸橋

途中の空港近くで24時間営業のスーパーマーケットで夜食を購入して食べながらホステルへ向かいます。列車でコーカンドからタシケントまで戻る場合は15:49発のブハラ行きNo.391に乗車すればタシケント南に20:17着なので空港方面の40番バスには間に合いそうです。

旅行費用
項目 金額 備考
食費 19000スム
交通費 1200スム 路線バス
コーカンド・ハン宮殿 15000スム
合計 35200スム 1000スム≒14.3円
円換算:503円


ウズベキスタン滞在残り2日はのんびり過ごします。

旅行費用
項目 金額 備考
食費 100300スム
交通費 2400スム 路線バス
日用品 11200スム
コピー代 500スム
合計 114400スム 1000スム≒14.3円
円換算:1636円
旅行費用
項目 金額 備考
交通費 291バーツ 鉄道 3等席 バンコク→チェンマイ
合計 291バーツ

旅行費用
項目 金額 備考
食費 63370スム
交通費 2400スム
日用品 31430スム
合計 97200スム 1000スム≒14.3円
円換算:1390円
列車