カンボジア・シェムリアップ(Siem Reap)からラオス・シーパンドン(4000 Islands )のドンデット(Don Det)へ行きます。シェムリアップからカンボジアを出るにはタイ・バンコクへ抜けるルートがバックパッカー達にとって一般的ですが、ラオスへ抜けるルートも存在します。このラオスへ抜けるルートの方が難易度が高く正にバックパッカー達のルートになります。
シーパンドン(4000 Islands )とは?
ラオス南部のカンボジアと国境を接する地域にありメコン川が流れており川が国境線になっている部分もあります。このメコン川が流れる地域は川幅が狭くメコン川で唯一の急流で滝のある場所です。川幅の狭い地域には大小4000の島々があると言われ、ラオス語で4000の島を意味するシーパンドン(4000 Islands )と呼ばれています。このメコン川の島々が欧米人バックパッカーたちに人気でシーパンドンのいくつかの大きな島にはゲストハウスがあり、その中でもドンデット(Don Det)とドンコーン(Don Khon)が有名でシーパンドンといえばドンデットを指します。
シーパンドン(4000 Islands)のドンデット(Don Det)行きチケット購入
シェムリアップ(Siem Reap)を歩いているとバスチケットを扱っている販売所がありますが、シェムリアップからシーパンドンまでは直通バスはなく途中乗り換えでミニバンもしくはミニバンとバスの組み合わせになります。
今回はGoogleで調べてみた結果、AVT-ASIA VAN TRANSFERというミニバンを運行する旅行会社を見つけました。場所はシェムリアップ中心部のケンタッキーフライドチキンから徒歩5分ほどの路地にあります。ここは私がシェムリアップで何度か利用している宿のI bed Hostelから4軒ぐらい隣にあって以前から「ここも旅行会社か」といった感じで存在を知っていました。知っているところでしたので昼頃チケット購入に行きます。
ここがAVT-ASIA VAN TRANSFERのオフィスです。色々と植物が植えられておりわかりにくいのですが、ここが旅行会社になります。
外には看板も出ておりプリアヴィヒア市(Preah Vihear City)(世界遺産でなく町のプリアヴィヒア)、ストゥントゥレン(Stung Treng)、ラオスのパクセー(Pakse)にも行きます。
オフィスの中に入り明後日のラオス行きのチケットを聞いてみるとあるということでシーパンドンの島のひとつドンデットまでのチケットを購入します。シェムリアップからドンデットまでのチケットは25ドルになります。
2017年にドンデットからシェムリアップに移動した際は、ドンデットの旅行会社でチケットを230000キープ(29ドル)で購入しており、シェムリアップからだと少しだけ安くなります。これはドンデットの旅行会社はチケットに手数料を加えており、今回のAVT-ASIA VAN TRANSFERは大元の旅行会社ですので直販価格ということになります。
当日のミニバンの出発場所、出発時間、経路、国境越えの注意点などの説明を受けます。
- 07:40オフィスに集合、08:00出発
- プリアヴィヒア市(Preah Vihear City)(世界遺産でなく町のプリアヴィヒア)を経由してストゥントゥレン(Stung Treng)で昼食。
- 14:00ストゥントゥレン出発、ラオス国境到着。
- イミグレーション前の売店でドルとラオスキープの両替可能。
- カンボジア出国時に出国スタンプ代2ドル支払う
- カンボジア・ラオス国境を徒歩で300m歩いて国境越え
- ラオス入国時、入国スタンプ代2ドル支払う
- シーパンドン最寄りの村になるナカサン到着。
- ナカサンにはATMが2台しかなく、ドンデットやドンコーンなどの島にはATMは無い。
- ナカサンから船着き場まで徒歩で移動、船でドンデットへ渡る。チケットはフェリー代込みです。
- 16:15ドンデット到着
旅行会社のお姉さんはパンフレットを使ってかなり細かく説明してくれました。ただし、これはあくまでも予定です。目的地到着は3時間遅れぐらいを想定しておいたほうが良いです。
当日はゲストハウスへのピックアップサービスがあるということなのですが徒歩10分ほどのゲストハウスに宿泊しているので歩いてくるということでピックアップサービスは無しにしてもらいました。経験上、宿泊しているゲストハウス以外でチケットを購入すると当日にトゥクトゥクが迎えに来ないことに何度か遭遇していますので、今回は安全のために徒歩を選択です。これでラオス・シーパンドンへのチケット購入ができました。あとは当日遅れないようにします。
シェムリアップ(Siem Reap)からラオス・シーパンドン(4000 Islands )のドンデット(Don Det)へ
今日はラオスのシーパードン(4000 Islands)のドンデット(DON DET)に移動します。
07:30、AVT-ASIA VAN TRANSFERにやってきました。一昨日は見かけなかった欧米人の人がラオスまで道のりを説明してくれます。欧米人経営の旅行会社だったようです。
07:50、利用客が集まってきました。今日は利用客が多いようでミニバン2台で移動します。バス1台でも良さそうな乗客数だと思うのですがでAVT-ASIA VAN TRANSFERというミニバン専門の旅行会社名ですのでミニバン2台ということになります。それにミニバンの方がスピード出ますので早く到着できます。
07:56、予定より4分早くカンボジア・シェムリアップを出発します。乗客は私を含めて11人、中国人4人、欧米人6人、日本人1人という乗客構成です。車の方は少し古い感じですがエアコンはちゃんと動いて冷気が出ています。シェムリアップを出て国道6号線を南東のプノンペン方面へ走ります。
移動ルート
シェムリアップ→プリアヴィヒア→Stung Treng→カンボジア・ラオス国境→ナカサン→ドンデット(Don Det)
08:20、世界遺産アンコール遺跡群のロリュオス遺跡を通り過ぎます。途中の国道沿いに竹筒を並べて煙が立ち上っている露天が多く見られます。これは「クロラン」と呼ばれる、もち米、豆、ココナッツミルクを竹筒に入れて蒸し焼きにしたおこわのような食べ物です。シェムリアップ市内では見かけないのですが国道沿いでよく見かけます。このあたりの名物なのでしょうか?
08:40、国道6号線から離れ北のプリアヴィヒア市へ向かいます。
09:12、ベンメリア遺跡を通過します。
10:15、プリアヴィヒア市の手前のレストランでトイレ休憩です。ドライバーさんは朝食を食べています。乗客はトイレへ行ったりコーヒーを購入したりしています。
田舎なので何もないに近い状態で露天と雑貨を積んだトラックでの行商があるぐらいです。
10:30、休憩を終えて出発します。プリアヴィヒア市を通り抜けて90km/hほどのスピードで飛ばしていきます。
12:13、メコン川の橋を越えてStung Trengへ入ります。Stung Trengは国境手前の一番大きな町です。
12:20、Stung Trengのレストラン(Riverside Guesthouse)に到着、40分の昼食になります。ここで車の乗り換えにもなり荷物を下ろします。
目の前にメコン川が流れており、まさにリバーサイドです。
昼食にCurry with vegetables 3ドル、Rice 0.5ドルを注文します。珍しく豪華にココナッツカレーをいただきます。カレーといっても日本で食べるようなカレーとは違いとろみはなくスープになっています。具材はジャガイモ、タマネギ、インゲンになり、スープ状のカレーは辛くなくニンニク、唐辛子が入っているのは確認できましたが他の香辛料は不明です。辛くはないのですが食べているうちに汗が吹き出てきます。発汗作用のある香辛料は入っているようです。
米ドルからラオス・キープへの両替もやっており1ドル→8100キープということでした。レートは悪いですね。ラオス外商銀行(BCEL)のレートですと1ドル→8271キープです。
昼食の間にミニバンが数台到着してラオス行きの欧米人さんたちが続々と集結してきます。どうやらラオス行きの旅行客が集まる拠点となっているようです。
14:30、新しいミニバンが来て乗り換えです。ラオスからの乗客を降ろして折り返しでラオス行きの乗客を乗せて戻るようです。私たちがシェムリアップから乗ってきたミニバンは折り返しでシェムリアップ行きの乗客を乗せていました。
14:40、Stung Trengを出発。メコン川を越えてカンボジア・ラオス国境へ向かいますが道路状況が悪くなってきます。未舗装や穴のあいた路面が続くようになってきます。国境に近づいているようです。
15:50、ラオス国境に到着、ミニバンでの移動はここまでになります。国境前には売店が数軒あり、ここで両替ができます。ラオスビザを申請する乗客は売店で申請書を記入します。
ノービザの私やビザ申請書の書き終わった人から荷物を持って徒歩で国境越えになります。ラオス側ではナカサン行きソンテウが待っているという事で目の前のTRAPEANG KREALイミグレーションへ向かいます。
カンボジア・ラオス国境にはミニバンが集まってきます。ラオスへ行くバックパッカー達が次々と降りて、ラオスから来たバックパッカー達が乗車していきます。
16:00、カンボジアのTRAPEANG KREALイミグレーションで出国手続きになります。ここは利用者が少ないようで入国と出国が同じ窓口で処理されます。パスポート、出国カードを提出して、カメラ撮影と両手10本の指紋スキャンがあります。そして、隣の窓口でカンボジアのスタンプ代で2ドルを支払いますが領収書の発行はありません。正規の出国税ではないようです。出国スタンプが押されて出国手続き完了です。
カンボジア出国後は徒歩でラオス側NONG NOK KHIENEイミグレーションへ向かいます。遠くに建物が見えますので300mほど歩いて行きます。
16:13、ラオスのNONG NOK KHIENEイミグレーションに到着、入国カードの記入無しで窓口で入国手続きです。ビザ申請の窓口に並ぶ欧米人が多いですが、日本のパスポートは15日以内の滞在がノービザなので、そのまま入国手続きへ。入国審査官に滞在日数を聞かれ10日と答えてノービザ適用です。ここのイミグレーションではパスポート情報を台帳へ手書きしていきます。最後にラオスのスタンプ代で2ドル支払います。領収書の発行はありませんので正規の入国税ではないようです。入国スタンプが押されパスポートに出国カードが付いて返却されます。カンボジア出国からラオス入国まで15分ほどでした。
イミグレーションにはバイクが停まっており欧米人ライダーがVehicles Controlで手続き中です。ラオスをツーリングするようです。
16:40、NONG NOK KHIENEイミグレーションの外にいるソンテウに乗車します。タイのソンテウとは違いラオスのソンテウはトラックを改造したタイプです。トラックはいすゞの小型トラック・エルフ(ELF)、東南アジアのラオスでも日本のトラックが活躍中です。
屋根に荷物を載せて人数集まるのを待ちます。
17:15、12人集まってソンテウが出発します。
ドンデット行きとドンコーン行きのフェリー乗り場があるナカサンに到着です。ATMがあるバスターミナルで降ろされると思っていたのですが気を利かせて船着き場近くまで乗り入れてくれたようです。
メコン川の船着き場へと歩いていきます。
メコン川の川岸に突き当たるとチケット売り場の案内があります。右へ30m歩きます。
メコン川に出て船のチケット売場へ行きますがすでに日没ですので閉まっています。近くに船頭さんがおりカンボジアからの乗客を待っていてくれました。船着き場でチケットが回収され船に乗船します。船はドンデットとドンコーン行きに分かれ、それぞれ目的地別に乗船します。
17:55、ナカサンフェリー乗り場から船が出発します。
18:10、ドンデットに到着です。予定だと16;15にドンデット到着なのですが2時間遅れは予定の範囲内です。約10時間、約390kmの道のりでした。
フェリー乗り場周辺はレストランやゲストハウスが多く明るいのですが、5分も歩けばほとんど真っ暗で無灯火の自転車、バイクが行き交いヘッドライトがないと危ないです。
カンボジア・シェムリアップからラオス・ドンデットまで無事に移動できました。今回の移動は大まかにまとめると以下のようになります。
- カンボジア・シェムリアップ→ラオス・ドンデットのチケット代は25ドル
- 旅行会社はAVT-ASIA VAN TRANSFER、パブストリートから徒歩5分ほどのシェムリアップ中心部にオフィスがありミニバンが出発します。
- ルートはシェムリアップ→プリアヴィヒア→Stung Treng→カンボジア・ラオス国境→ナカサン→ドンデット(Don Det)、約10時間、約390kmの道のり
- カンボジア国内はミニバンで移動、ラオス国内はソンテウ、船で移動。
- ミニバンはシェムリアップから国境手前のStung Trengで1回乗り換えて国境へ向かう。
- カンボジア・ラオス国境は徒歩で移動する。
- カンボジア側イミグレーション前の売店で米ドルとラオス・キープの両替可能。ラオス側には両替所無し。
- カンボジア側イミグレーションはTRAPEANG KREAL、出入国時にスタンプ代2ドル必要です。領収書は無し。
- ラオス側イミグレーションはNONG NOK KHIENE、出入国時にスタンプ代2ドル必要です。領収書は無し。
- ラオスのイミグレーションの外でソンテウに乗り換えて船着き場のあるナカサンへ移動する。
- ナカサンはメコン川の船着き場のある村。
- ドンデット、ドンコーンはメコン川の欧米人に人気の大きな島。
- ナカサンのバスターミナル前にATM2台有り。ドンデット、ドンコーンにはATM無し、レートの悪い両替所はある。
- ナカサンからドンデット行きの船に乗船する。乗船時にチケットが回収される。
カンボジア・シェムリアップ→ラオス・ドンデットのGPSデータ
こちらはシェムリアップからラオス・ドンデットまで移動した際に収集したGPSのログです。Google マップに取り込んで表示させていますので、実際にどこから出発してどこに到着したかが分かります。下記リンクからはGPXファイルとKMLファイルがダウンロードできますので、Google EarthやGPS機器に取り込んで使うということもできます。