キルギス旅行記2018③ビシュケク シルクロード遺跡の世界遺産アクべシム遺跡・ブラナの塔

世界遺産ブラナの塔

キルギスの首都ビシュケクから東へ約60kmのトクマク(Токмок)にあるシルクロード遺跡の世界遺産アクべシム遺跡とブラナの塔を訪れます。下記の地図は実際に現地でGPSを使用して記録したルートです。

ビシュケクからトクマクの世界遺産アクべシム遺跡とブラナの塔

ビシュケク東バスターミナル

ビシュケク東バスターミナル

、ビシュケク東バスターミナルにやってきました。ここから353番マルシュルートカでトクマク(Токмок)まで移動します。バスターミナルにトクマク行き353番マルシュルートカが停車していますが、すぐに「BURANA!BURANA!」と声を掛けられます。東バスターミナルでもブラナの塔、アクベシム遺跡の客引きが行われていました。

話を聞いてみて、ビシュケク→ブラナの塔→アクベシム遺跡→ビシュケクで料金は1人3000ソム(4917円)で高いです。トクマクでタクシーをチャーターだとトクマク→ブラナの塔→アクベシム遺跡→トクマクで料金は500~600ソム(820~983円)です。少し交渉すると半額の1500ソム(2459円)に下がりました。これは完全なぼったくりですね。

トクマク行き353番マルシュルートカ

トクマク行き353番マルシュルートカ

そのままトクマク行き353番マルシュルートカに乗車することにします。トクマクまでの運賃は50ソム(82円)です。
、マルシュルートカが出発します。トクマクまでの距離約60㎞を1時間ほど掛けて東へ走ります。

、トクマク(Токмок)のバスターミナルに到着します。マルシュルートカを降りるとすぐにタクシーのドライバーさんに声を掛けられます。ブラナの塔は近くまでマルシュルートカで行けるのですがアクべシム遺跡までは交通手段がありません。

タクシーとドライバーさん

タクシーとドライバーさん

アクべシム遺跡まで往復で聞いてみると1500ソムで提示してきました。アクべシム遺跡とブラナの塔を廻るのでも1500ソムで、これはボッタクリ料金です。ロンリープラネットの情報ですとブラナの塔まで往復で500~600ソムですので話になりません。最初1500ソムでしたが交渉して900ソムに下げてきましたが、これでもまだ高いです。最終的には650ソム(1065円)でトクマク→アクべシム遺跡→ブラナの塔→トクマクと廻ってもらうことになりました。

アクべシム遺跡への道

アクべシム遺跡への道

、トクマク バスステーションをタクシーで出発します。途中で線路を越えるのですが、線路が境界線のようで道路が未舗装の砂利道になります。

世界遺産アクべシム遺跡

世界遺産アクベシム遺跡

世界遺産アクベシム遺跡

、世界遺産アクベシム遺跡に到着です。

世界遺産アクベシム遺跡

世界遺産アクベシム遺跡

アクべシム遺跡はトクマクの南西8㎞、ビシュケクの東50㎞の場所に位置するシルクロードの遺跡です。スイアブ(Suyab)と呼ばれた中央アジアの都市で中国の史料では「睢合」「碎葉」「素葉」の名称で記載されており、アクべシム遺跡はスイアブの一部と考えられています。唐の第3代皇帝高宗の調露元年(679)に唐の将軍・王方翼により碎葉城が修築され、唐代に「安西四鎮」と称されていた焉耆、亀茲、疏勒、于闐(ホータン)の西域のオアシス都市国家の焉耆に取って代わるシルクロードの都市となります。

世界遺産アクベシム遺跡

世界遺産アクベシム遺跡

スイアブは西突厥の本拠地で唐の第2代皇帝太宗の貞観3年(629)に西遊記の三蔵法師のモデルである玄奘三蔵が西突厥の君主である統葉護可汗に謁見しています。玄奘三蔵の記した大唐西域記には「自凌山行四百餘里至大清池……清池西北行五百餘里至素葉水城,城周六七里,諸國商胡雜居也」と記されています。

世界遺産アクベシム遺跡

世界遺産アクベシム遺跡

シルクロードの交易路としては天山北路(天山山脈北側イリ川流域のルート)と天山南路(天山山脈南側カシュガルからベデル峠を越えるルート)が合流して西のサマルカンドへ抜けるルート上にあり東西交易の重要都市でした。

世界遺産アクベシム遺跡

世界遺産アクベシム遺跡

現在は遺構が残るだけで説明の標識は一切ありませんでした。あるのは世界遺産を示す標識のみです。予習してこないとアクべシム遺跡を見てもさっぱり価値が解らないと思われます。

世界遺産アクベシム遺跡

世界遺産アクベシム遺跡

アクべシム遺跡は広いのですが荒れ地だけで何も無いに等しい状況です。人工物の跡が僅かに残っているだけです。
、アクべシム遺跡を出発します。

世界遺産ブラナの塔

世界遺産ブラナの塔

世界遺産ブラナの塔

、世界遺産ブラナの塔に到着です。

入場券

入場券

入場料はブラナの塔60ソム(98円)、博物館50ソム(82円)になります。博物館はそれほど大きくないので塔の入場券のみ購入します。

世界遺産ブラナの塔

世界遺産ブラナの塔

ブラナの塔はベラサグンと呼ばれる10~13世紀に繁栄した都市の遺構の一部と考えられています。ベラサグンはカルルク、カラハン朝、西遼の都市として繁栄して来ました。特にベラサグンは西遼の首都となったためにシルクロードの交易都市としても大きく繁栄します。

世界遺産ブラナの塔

世界遺産ブラナの塔

ブラナの塔は11世紀に建てられたイスラム教モスクのミナレットで建設当時は46mの高さがあったと言われますが地震による倒壊で現在は24mの高さになっているということです。現在のブラナの塔は1970年代に修復された物になります。

世界遺産ブラナの塔からの風景

世界遺産ブラナの塔からの風景

塔の上からは周囲を一望できます。

石人(バルバル)

石人(バルバル)

ブラナの塔の近くにはキルギス各地から集められた石人(バルバル)が野外展示されています。

石人(バルバル)

石人(バルバル)

この石人は突厥時代の物とされ墓石とも考えられています。

石人(バルバル)

石人(バルバル)

多くの石人が展示されてあり愛嬌のある顔をしています。

石人(バルバル)

石人(バルバル)

キリル文字が彫られている石人はロシア帝国からソ連時代に文字が彫られたのでしょうか?

、ブラナの塔を出発してトクマクに戻ります。途中で212番マルシュルートカとすれ違います。これがブラナの塔最寄りまで行きマルシュルートカです。

トクマク バスターミナル

トクマク バスターミナル

、トクマク バスターミナルに到着です。ドライバーさんに650ソム(1065円)支払い観光終了です。
、353番マルシュルートカでトクマクを出発してビシュケクへ戻ります。運賃は50ソム(82円)です。
、ビシュケク東バスターミナル到着です。

ラグマン

ラグマン

夕食は高そうなレストランでラグマン180ソム(295円)を頂きます。ここのラグマンは茹で麺と具材が別々で自分で具材を麺にかけて食べます。

ラグマン

ラグマン

焼きそばのように油で炒めたラグマンより、こちらの茹で麺に具材をかけて食べる方が美味しいです。

КРУЖКА СВЕЖЕГО

КРУЖКА СВЕЖЕГО

КРУЖКА СВЕЖЕГО アルコール4.4% 500ml 61ソム(100円)
食後は少し苦味が効いた味わいのカザフスタンビールで一杯です。

旅行費用
項目 金額 備考
食費 493ソム
交通費 50ソム ビシュケク→トクマク
交通費 50ソム トクマク→ビシュケク
交通費 650ソム タクシー トクマク→アクベシム遺跡→ブラナの塔→トクマク
ブラナの塔 60ソム
合計 1303ソム 1ソム≒1.639円
円換算:2136円
世界遺産ブラナの塔