カズベギからジョージアの首都トビリシへ戻りソ連の独裁者スターリンの故郷ゴリへ移動します。初めはテラビに移動しようと思っていたのですがトビリシでの乗り換えるバスステーションが違うので同じディドゥベバスステーションで乗り換えられるゴリに移動することにしました。
カズベギからトビリシまで移動
、カズベギ(KAZBEGI)中心部のマルシュルートカ乗り場にやってきました。まだ発のトビリシ行きマルシュルートカがおり空席があります。カズベギからトビリシまで運賃10ラリになります。
、時間通りにトビリシへ向けて出発します。乗客16人まで乗せられますが空席6席で空いています。途中で乗客を乗せて行くのでしょう。予想通りカズベギを出ると地元の人たちが乗車して満席になります。
国道を南下してトビリシへ向かいますが、ロシアへつながるグルジア軍道でもありロシアへ向かうトラックやトレーラーが今日も渋滞で並んでおりトルソバレーへの分かれ道まで続いておりました。このトラックやトレーラーはアルメニアからのが多いようです。確かにアルメニア国旗の付いたナンバープレートをよく見かけます。
ロシアとジョージアは2008年の南オセチア紛争で対立関係にありグルジア軍道の国境は閉じられていましたが、同じコーカサス三国でジョージアの南にあるアルメニアがロシアとの貿易でグルジア軍道を使った陸上輸送路の必要性からアルメニアの要請でロシアがグルジア軍道のジョージアとの国境を開いてアルメニアからのトラックやトレーラーがジョージアを経由してロシアへ入っていきます。ジョージア製品を積んだトラックやトレーラーもいると思われます。
08:40、コーカサス山脈の十字架峠を越えます。ここからトビリシまで徐々に標高を下げていきます。記念碑とスキーリゾート地を通過していきます。
、標高1550mの湧き水のある売店でトイレ休憩です。
こちらが売店の隣にあるコーカサス山脈からの湧き水の滝です。ここでペットボトルに湧き水を補充しておきます。
首都トビリシでゴリ行きマルシュルートカに乗り換え
、首都トビリシの地下鉄ディドゥベ駅前のディドゥベバスステーション(Didube Bus Station)に到着です。カズベギから首都トビリシまで3時間の道のりでした。ここからゴリ行きマルシュルートカに乗り換えるのですが、カズベギ行きマルシュルートカの周辺には見当たりません。カズベギ行きマルシュルートカのドライバーさんにロンリープラネットを見せて「Gori」と聞いてみると、「あっち!」と指さしてくれます。
指さされた方向へ行ってみるとタクシーが並んでいます。タクシーは高いので素通りして進むとマルシュルートカが見えてきます。「クタイシ!クタイシ!」の呼び声が聞こえてきて、クタイシ行きマルシュルートカを発見!ドライバーさんに声を掛けられますが、私はクタイシ行きではありません。「Gori!」と聞いてみると20mほど連れられて、仲間のドライバーさんを呼んでいます。ゴリ行きのドライバーさんでした。
、ゴリ行きマルシュルートカに乗車します。運賃は3ラリになります。周囲の状況を確認するとゴリ、クタイシ、バトゥミ行きのマルシュルートカはディドゥベバスステーションの外れクラ川の橋近くが発着場所でした。
スターリンの生まれ故郷ゴリに到着
、ゴリ行きマルシュルートカが出発します。
、ゴリのバスステーション近くに到着します。Booking.comで予約しておいたゲストハウスへ向かいます。
ゴリバスステーション近くから10分ほど歩いてGuest House Svetlanaに到着です。ここは2016年版のLonely Planet GEORGIA, ARMENIA & AZERBAIJANに掲載されているゲストハウスです。
スターリン博物館
、ゴリ中心部のスターリン博物館(Stalin Museum)にやってきました。
博物館の前にはスターリン生家が保存されています。
スターリン博物館の入場料は10ラリ、スターリン専用客車は5ラリになります。
パネル展示中心で文字による説明より写真が多いです。説明はジョージア語、ロシア語、英語なので全く分かりません。
独ソ戦の展示を見ると写真は戦意高揚のプロパガンダのために撮影していたのかと勘ぐってしまいます。
こちらはトルクメニスタンが贈ったスターリンの肖像画を編んだ絨毯です。この絨毯敷いて使ったら粛清されそうです。他にも各国からスターリンに贈られた品々も展示されております。
博物館ではスターリンの最初のクレムリンでの執務室が再現されています。
執務室から電話1本で粛清の命令を下していたのかと捻くれた見方をしてしまいます。
博物館前にはスターリン像があります。ソ連崩壊後は各地のレーニン像が倒されましたがスターリンはゴリの英雄ですので倒されることはなさそうです。
スターリン博物館の隣にはスターリン専用客車が展示されています。説明表示はなく型式や製造年などの詳細は一切不明です。第二次世界大戦のヤルタ会談でもスターリンはこの専用客車を使用しています。
現在では見かけることのない3軸ボギー台車を採用している点でも貴重な車両です。
内部は木製扉など木材が多く使われています。外観では鋼鉄製車両ですが内部は木製部分が多いです。この木製扉などがスターリン専用客車に高級感を出しております。
こちらは客車の一番奥にある会議室です。スターリンと側近たちが重要な会議をしていた場所です。
会議室の隣りにあるのが一番広い個室でスターリンの部屋になります。列車での移動中はここでスターリンが寝泊まりしていました。
こちらはユニットバスです。スターリンの個室ともつながっており、スターリン専用ということでしょうか?
、スターリン博物館を出ます。
戦争博物館
、スターリン博物館の南にある戦争博物館(THE WAR MUSEUM)にやって来ました。入場料は3ラリになります。
ここは第二次世界大戦を扱った内容が多いのですが2008年のロシアとの南オセチア紛争の展示もあります。
ゴリはロシア軍により爆撃を受けており博物館には爆弾の残骸が展示されています。
ゴリ要塞
、ゴリ中心部の西側にあるゴリ要塞(Gori Fortress)にやって来ました。
ゴリ要塞は史料では13世紀には既にあったことが確認されていますが、考古学的には既に紀元前には要塞があったことがわかっています。18世紀になりカルトリ王国(Kingdom of Kartli)のエレクレ2世(Heraclius II)の時代で現在の原型となりました。ロシア帝国に併合された後も要塞として使用されていました。
現在のゴリ要塞は観光地として無料開放されています。
ゴリ要塞からはゴリの街が一望できます。
眺めが良いのでゴリ中心部のおすすめ観光スポットです。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 10.9ラリ | – |
宿泊費 | 24ラリ | 1泊12ラリ×2 |
交通費 | 10ラリ | カズベギ→トビリシ |
交通費 | 3ラリ | トビリシ→ゴリ |
スターリン博物館 | 15ラリ | – |
戦争博物館 | 3ラリ | – |
合計 | 65.9ラリ | – |
ウプリスツィヘ洞窟住居跡
ゴリの東郊外にあるウプリスツィヘ洞窟住居跡(UPLISTSIKHE)へ向かいます。ロンリープラネットによればゴリバスステーションからウプリスツィヘ洞窟住居跡最寄りのKVAKHVRELI村までマルシュルートカが出ているということです。
、ゴリバスステーションでKVAKHVRELI行きのマルシュルートカを探しているとドライバーさんに声を掛けられます。トビリシ行きの乗客と思われたようですがKVAKHVRELI行き乗り場を教えてもらいます。行き先表示のない所ですが地元のおばあちゃんがおりここで待つようです。ほどなくしてマルシュルートカが到着します。「UFLISTSIXE」と行き先表示がありこれのようです。
、ウプリスツィヘ行きマルシュルートカに乗車します。すぐに出発します。ベンツのマルシュルートカで運賃は1ラリです。ゴリ中心部を南北に伸びる大通りスターリン・アベニューを南下してゴリを出ます。
、ウプリスツィヘ洞窟住居跡へ続く橋近くでマルシュルートカを降ります。マルシュルートカは村の中へ消えていきます。私は橋を渡り遠くに見えるウプリスツィヘ洞窟住居跡へ向かいます。
、ウプリスツィヘ洞窟住居跡(UPLISTSIKHE)に到着します。早く到着してしまいオープン時間が10:00からなので待つことになります。開館時間は夏、冬で下記のように違っています。
- 4月~10月–
- 11月~3月–
になって、チケットを購入して見学します。入場料は7ラリになります。
ウプリスツィヘ洞窟住居跡は鉄器時代から中世後期までに使われた洞窟住居で、キリスト教やキリスト教以前の宗教の名残がある建物も見られます。13世紀になるとモンゴル帝国の侵略から逃れてきた人たちが集まり都市として栄えます。
大小様々な洞窟があり教会や劇場として使われていた洞窟もあります。
午前中は観光客が少ないのでゆっくり見学するのに適しているようです。
洞窟の上には教会が建てられていたりもします。
洞窟だけだと大きさがイマイチ分かりませんが人がいると洞窟の大きさが一目瞭然です。昼頃になると観光バスでやって来たツアー客で混雑してきました。見学は簡単に見るだけであれば1時間あれば十分です。
、ウプリスツィヘ洞窟住居跡を出ます。歩きながらマルシュルートカが通るのを待ちます。
、ゴリ行きマルシュルートカに乗車、途中でゴリからのマルシュルートカとすれ違っており、どうやら30分~1時間間隔の運行のようです。ゴリに戻り明日以降の準備に取り掛かります。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 6.05ラリ | – |
交通費 | 1ラリ | ゴリ→KVAKHVRELI |
交通費 | 1ラリ | KVAKHVRELI→ゴリ |
ウプリスツィヘ洞窟住居跡 | 7ラリ | – |
合計 | 15.05ラリ | – |