ジョージアの首都トビリシからアゼルバイジャンの首都バクーまで国際列車で移動します。コーカサス三国のアルメニア、ジョージアに滞在して、いよいよ最後のアゼルバイジャンに向かいます。
ディドゥベでラリをマナトに両替
地下鉄ディドゥベ駅にやってきました。駅前はディドゥベバスステーションになっており、カズベギ、クタイシ、バトゥミ、ボルジョミ行きなどのマルシュルートカがいます。交通の要所になるのですが、ディドゥベには両替所も多数あります。
駅前のマルシュルートカ乗り場の一角に10軒ぐらい両替所が並んでいる所があります。今回はディドゥベの両替所で手持ちのジョージア・ラリをアゼルバイジャン・マナトに両替します。ジョージアの両替所での取り扱い通貨はドル、ユーロ、ルーブルがメインになり、ポンド、フラン、リラ、マナト、ドラムがサブになってきます。円を取り扱っているところも見かけますがレートが悪いので利用価値はありません。
ジョージアの中央銀行になるNational Bank of Georgiaの公定レートは1マナト=1.4401ラリになります。市中銀行の両替レートはBANK OF GEORGIAで1.563ラリ→1マナトになります。これを参考に両替所を探しますがドル、ユーロ、ルーブル以外は両替レートの看板がほとんど出ていません。聞いてみても扱っていなかったりレートが悪かったりします。
ようやく見つけたのが1.45ラリ→1マナトというマナトのレート表示の無かった両替所です。公定レートに約0.7%上乗せ、銀行両替よりレートは良いです。最初に聞いた時は1.8ラリ→1マナトのぼったくりレートでしたが、他へ行こうとしたらちゃんとしたレートを提示してきました。
今回は以下のように手持ちのジョージア・ラリをアゼルバイジャン・マナトに両替しました。
- 1.45ラリ→1マナト
- 253.75ラリ→175マナト
当然ながら両替のレシートは出ませんし、その場で金額を確認します。ジョージアの両替所も油断できません。
ジョージア・トビリシからアゼルバイジャン・バクーまで国際列車に乗車
、トビリシ駅にやってきました。
バクー行きの国際列車は1番線から20:35発車になります。
列車番号 | 37 |
乗車駅 | トビリシ |
発車時刻 | 20:35 |
到着駅 | バクー |
到着時刻 | 09:00 |
席 | 3等寝台 |
運賃 | 32.06ラリ (1443円) |
トビリシからバクーまで約450kmを約12時間半での移動となり、下記のようなルートをたどります。
アゼルバイジャン・バクー行きの客車はアゼルバイジャン鉄道が運行する8両編成です。5月に乗車したアルメニア・エレバン行きが3両編成でしたのでバクー行きの需要は大きいようです。
、乗車開始です。乗車口で乗務員さんに切符を提示、2枚綴りの1枚目が回収され、2枚目が返却されます。今回のきっぷは1番安い3等寝台32.06ラリです。
客車は開放型寝台で2段寝台×2に通路側にも2段寝台の合計6人分で一区画になります。インドの3等寝台とほぼ同じ構成です。
電源車は連結されておりませんので発車するまでは車内の照明は消されたままです。一部の車両は照明がついていますので非常用電源はあるようです。
旧型車両ですので車内はサウナ状態ですのでほとんどの乗客は荷物を置いたら一度外のホームに避難しています。こちらは乗務員室に掲げられた行先標です。
、定刻通りトビリシ駅を出発します。乗客のほとんどはジョージアとアゼルバイジャンの地元の人たちです。私のいる区画だけ英語圏のバックパッカーが3人おり外国人は私を含めて4人のようです。8両編成ですが思ったより乗客は少なく通路側の寝台は空いています。元々通路側の寝台きっぷは販売していないのかも知れません。
サウナだった車内ですが発車後に発電機による電源供給が始まり、エアコンが稼働し始めます。旧型車両ながらエアコンが付いていたので暑さがやわらぎます。エアコンの利きはイマイチですが。
ほどなくしてアゼルバイジャンの税関申告書が配られます。ジョージア・アゼルバイジャン国境まで1時間ほどで到着ですので分からない英語と格闘しながら記入していきます。
国境駅Gardabaniからジョージア出国
、ジョージアの国境駅Gardabaniに到着です。1時間の停車ですので停車中は発電機が止まりますのでエアコンも休止となります。イミグレーションの職員1人でパスポートを回収、外国人はアゼルバイジャンビザを提示します。
出国手続きが終わるまでは、列車を降りて外で待つことができます。エアコンの止まったサウナ状態の車内に缶詰させるようなことはジョージアはしないようです。
、車内に戻り待機となります。
、パスポートが返却されます。
、3分遅れでGardabani駅を出発します。私のいる区画No.1~No.4の寝台はアゼルバイジャン入国時にイミグレーション職員の作業スペース(入国審査場)になるという事で一時的に通路側の空いている寝台に移動します。
国境駅Boyuk Kasikからアゼルバイジャン入国
23:10、10分遅れでアゼルバイジャンの国境駅Boyuk Kasik(Böyük Kəsik)に到着です。こちらは税関職員、イミグレーション職員、兵士が6名ほど乗車してきます。
まずは税関職員に税関申告書が回収され荷物の中身を確認されます。続いてイミグレーション職員にE-VISAとパスポートが回収されます。この時にアルメニアに入国したかの確認があり、アルメニアの出入国スタンプを見せたら嫌な顔をしています。アルメニアの入国目的の質問を受けますが、それ以外は特に質問無しで済みます。
パスポートの回収が終わると列車内で入国審査が行われます。ただでさえ効きの悪いエアコンが停止してサウナ状態なのに列車内に缶詰です。順番で一人一人呼ばれ入国手続きを済ませると外に出られます。車両のデッキ部分には兵士がおりアゼルバイジャンの入国手続きを済ませた乗客のパスポートを確認しております。
、入国審査の順番が回ってきました。入国審査の端末はノートPCにロジクールのWEBカメラ、パスポート読み取り器、モバイル通信の端末をつなげて携帯電話の回線を通してオンラインでパスポート情報の登録ができるようになっており、これで列車内でも入国審査ができるようになっています。
アゼルバイジャンの入国審査ではアルメニア云々の質問は一切無く、イミグレーション職員は黙々と端末を操作しています。初めにWEBカメラで写真撮影があり、続いてE-VISAのバーコードを読み取りと思ったらバーコードリーダは無く手入力でした。入国スタンプが押されパスポートとE-VISAが返却されます。
、アゼルバイジャンの入国手続きが終わり、車両のデッキ部分にいる兵士にパスポートを提示して列車の外へ出ます。これでようやく外の涼しい空気に当たれます。もうじき日付が変わりますが列車内で入国審査が行われていますので終わるのを待ちます。
ジョージア旅行記2018はここで終わり、アゼルバイジャン旅行記2018へ続きます。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 12.15ラリ | – |
交通費 | 1.5ラリ | 地下鉄 |
衣類 | 6ラリ | 帽子 |
合計 | 19.65ラリ | – |