パミール高原旅行記④ブルンクル~ワハーン回廊・ランガル~ヤムチュン~ビビファティマ温泉

ヤムチュン砦からの風景

シルクロード・中央アジアのタジキスタン東部の世界の屋根とも呼ばれるパミール高原にやって来ました。キルギス・オシュから始まったパミール高原ツアーの4日目はブルンクルからワハーン回廊ヤムチュン(Yamchun)のビビファティマ温泉(Bibi Fatima Springs)まで約170kmを移動します。下記地図のルートは現地にてGPSで収集したデータを元に作成しています。

パミール高原ツアー4日目

、日の出前に起床します。これから6人でブルンクル湖(Bulunkul Lake)を見に行きます。ブルンクル湖も2013年にユネスコの世界自然遺産に登録されたタジキスタン国立公園(パミールの山々)(Tajik National Park (Mountains of the Pamirs))の中にありますので当然ながら世界遺産の保護区域内にあります。

ブルンクル湖

ブルンクル湖

、ランドクルーザーでブルンクル湖が良く見渡せるところまできました。ちょうど日の出の時刻です。

ブルンクル湖

ブルンクル湖

徐々に明るくなり湖面に山と青空が映っています。

オランダ人同行者が腹痛でタジキスタン軍基地に立ち寄る緊急事態

朝食

朝食

、ゲストハウスに戻ってきました。
、朝食を頂きます。お粥、パン、ヤクのヨーグルトを頂きます。この時、先程まで元気でだったオランダ人同行者のムスタファさんが腹痛で調子悪くなって寝込んでいます。

、腹痛だったムスタファさんの体調がいよいよ危険な状態になってきました。顔色真っ青でかなり辛そうです。村に医者(常駐かは不明)がいるようで医者が来て診察です。医者といっても見た目は医者には見えずその辺の地元のお兄さんです。私は何も出来ませんので外で待つだけです。どうやら腹痛の原因は食べ物関連のようでYashikul湖の水が疑われています。昨日Yashikul湖で泳いだ時に知らないうちに湖の水を誤って飲んだのではないかということです。

出発準備中

出発準備中

病院へ行かなければならない状況ですのでランドクルーザーに荷物を積み込んで出発の準備をします。
、ブルンクル村を出発します。私は緊急事態ですので予定変更でワハーン回廊(Wakhan Corridor)は通らず最短ルートでホログ(Khorugh / Хоруғ)の病院まで直行だと思ったのですが、ホログ方面のパミールハイウェイに入らずワハーン回廊(Wakhan Corridor)への分岐点へ向かっています。予定通りワハーン回廊へ行くようです。予定通りのパミール高原ツアーで大丈夫か心配です。

ワハーン回廊への道

ワハーン回廊への道

、ワハーン回廊への道に入ります。未舗装道路の中を土煙を上げながらランドクルザーが進みます。この時に日本人同行者Oさんから知らされますが、ドライバーさんがタジキスタン軍に連絡を取ってくれて軍医のいる軍施設に立ち寄るという事です。タジキスタン・アフガニスタン国境の国境警備隊の駐屯地でしょうか?
、標高4344mの峠のKhargush Passを越えます。

ワハーン回廊Khargushのタジキスタン軍基地に立ち寄る

Khargushのタジキスタン軍基地

Khargushのタジキスタン軍基地

、アフガニスタンが見えてきました。ここはワハーン回廊のKhargushになります。そして、フェンスでか囲まれた警備が厳しそうな施設が見えます。標高3900mのKhargushのタジキスタン軍基地に到着です。ここでドライバーさんとムスタファさんが基地に入っていきます。ここが軍医さんのいる軍施設ということです。残り5人は車内で待機になります。この基地の前にゲートの閉まった道があるのですが、これがワハーン回廊の東にあるZorkul Nature Reserveへ通じる道、ワハーン回廊の奥への道です。

、ドライバーさんとオランダ人同行者のムスタファさんが帰ってきます。診察してもらったようですが、ホログの病院へ行った方が良いような気がします。次はランガル(Langar)へのチェックポイントでパスポート、パーミットの確認があります。ドライバーさんが全員のを回収して小屋へ行きます。
、ワハーン回廊(Wakhan Corridor)のゲートが開いてチェックポイントを出発します。

ワハーン回廊

ワハーン回廊

ドライバーさんはワハーン回廊の悪路を観光無しでランガル目指して飛ばしていきます。パミール川に沿ってガードレールとかが無い道をランドクルーザーが土煙を上げてランガルへ向かいます。

ワハーン回廊

ワハーン回廊

パミール川の対岸はアフガニスタンなのですが観光せずそのまま渓谷に沿って突き進みます。途中にある砦の遺跡Ratm Fortも省略です。

ワハーン回廊の村ランガル(Langar)

アフガニスタンとの国境

アフガニスタンとの国境

、ランガル(Langar)のアフガニスタンとの国境の橋が見えてきました。タジキスタン側には建物がいくつも見られますがアフガニスタン側に建物は見当たりません。

ランガルの診療所

ランガルの診療所

、標高2800mのランガル(Langar)の診療所に到着です。

携帯電話の電波状況

携帯電話の電波状況

ランガルでは携帯電話はTCELLのGSMのみが使用可能です。ドコモのSIMもローミングで使用可能です。

、ランガルの診療所の先生がきました。ムスタファさんの病状を診察してもらいます。診療が終わり出てきましたが袋を持っていたので薬をもらったようです。

地元の子供たちが遊んでいます

地元の子供たちが遊んでいます

、ランガルを出発します。
、出発したと思ったら昼食休憩です。どうやら病状は改善されているようです。ちょうど外では地元の子供たちが遊んでいます。

昼食

昼食

昼食は羊肉とジャガイモのスープ、マカロニとジャガイモの揚げ物、パン、西瓜、リンゴで47ソモニ(550円)で他の倍以上になりますが料理はその分豪華です。ここランガルは小さな村なのですが昼間でも電気が来ておりムルカブとは大分違います。この頃には腹痛で苦しんでいたオランダ人同行者のムスタファさんの体調が少し回復したがほとんど食事は食べずでした。
、ランガルを出発します。

ワハーン回廊タジキスタン・アフガニスタン国境の川・パンジ川

ワハーン回廊パンジ川

ワハーン回廊パンジ川

、ワハーン回廊タジキスタン・アフガニスタン国境のパンジ川沿いで撮影タイムです。この場所はちょうどパミール川とワハーン川が合流してパンジ川に名を変える場所です。ワハーン回廊の幅も20km程度と最も狭くなり、タジキスタンから南へ20kmでアフガニスタンを越えてパキスタンになります。

対岸はアフガニスタン

対岸はアフガニスタン

パンジ川の対岸はアフガニスタンになり村が見えます。Google Mapsで確認するとAb Garchと呼ばれる村のようです。

国境を示す杭

国境を示す杭

川岸にはタジキスタン国旗の色が塗られた国境を示す杭があります。

奥の雪山はパキスタンになります

奥の雪山はパキスタンになります

手前の山がアフガニスタン、奥の雪山がパキスタンになります。

立ち往生しているバイク

立ち往生しているバイク

、ランドクルーザーが出発してワハーン回廊を西へ下っていきます。途中で立ち往生しているバイクに遭遇、ドライバーさんが助けに行きます。

ヤムチュン砦

ヤムチュン砦

ヤムチュン砦

、標高3180mのワハーン回廊の遺跡になるヤムチュン砦(Yamchun Fort)に到着です。ヤムチュン砦は12世紀に建設されておりワハーン回廊にはいくつかの要塞跡が残されているという事です。

ヤムチュン砦

ヤムチュン砦

ヤムチュン砦には内部を見ることが出来ますので行ってみます。

ヤムチュン砦

ヤムチュン砦

石を積んで作られた砦はほとんどが崩れてしまっていますが、ここが砦だったというのが分かる程度で残っているという感じです。

ヤムチュン砦からの風景

ヤムチュン砦からの風景

ヤムチュン砦からはワハーン回廊を流れるパンジ川と対岸のアフガニスタンが見えます。

対岸はアフガニスタン

対岸はアフガニスタン

ヤムチュン砦の対岸にある村はアフガニスタンのKhandudと呼ばれる村で背後の山から流れる川の扇状地になっており畑や木々が確認でき人が居住している場所というのがわかります。このヤムチュン砦の周辺もワハーン回廊の狭い部分で背後の雪山の向こうはパキスタンになります。

ビビファティマ温泉のホテル

ビビファティマ温泉のホテル

、ヤムチュン砦を出発します。ヤムチュン砦から1kmほど奥に進むとゲストハウスが数軒見えてきます。
、ビビファティマ温泉のホテルに到着です。1泊15ドルですが電気と水道は使えますがWi-Fi無しで設備はダメです。集落の奥にビビファティマ温泉(Bibi Fatima Springs)があります。

携帯電話の電波状況

携帯電話の電波状況

ここの携帯電話の電波はMegaFon GSMのみです。夕食は羊肉・ジャガイモ・ニンジンのスープ、ナンです。やることがないので20:30就寝です。

旅行費用
項目 金額 備考
食費 47ソモニ
合計 47ソモニ 1ソモニ≒11.7円
円換算:550円
旅行費用
項目 金額 備考
宿泊費 15ドル
合計 15ドル 1ドル≒112円
円換算:1680円
ヤムチュン砦からの風景