ビザの滞在期限が迫っているのでカンボジア・プノンペン(Phnom Penh)からベトナム・ホーチミン(Ho Chi Minh)へ移動することにしました。プノンペンからホーチミンは外国人旅行客の利用も多い区間で東南アジア周遊の定番の国境越えのようです。今回は国際バスでの国境越えの様子を紹介したいと思います。
バスチケットの購入
プノンペンからホーチミンへはいくつかのバス会社で国際バスが運行されています。私がよく聞くのはキャピトル、メコン、ソリヤ、サパコといったバス会社で、他にも色々とあります。今回は格安バスのキャピトルツアー(CAPITOL TOUR)を利用してみました。キャピトルツアーの場所はセントラルマーケットから南西へ10~15分歩いたところにあります。ちょうどセントラルマーケットに匹敵する規模を持つオルセーマーケット(Orussey Market)の近くになります。
まずはバスのチケットを購入しなければなりませんのでチケット売り場へ行きます。宿泊しているゲストハウスによっては、バス会社は変わるかもしれませんがホーチミン行きのチケットが購入できると思いますがチケット売り場で直接購入したほうが確実ですね。
移動当日のチケット購入は満席だった場合大変なので、前日の昼頃にキャピトルツアー(CAPITOL TOUR)で明日のカンボジア・プノンペンからベトナム・ホーチミン行きの国際のチケットを購入します。チケット売り場は同じ通りに2箇所あり50mも離れていません。オルセーマーケットに近いほうが大きく利用客が多いです。
自分は空いているもう一箇所のキャピトルゲストハウスのチケット売り場で購入します。ゲストハウスの方の売り場は地元の人もいますが外国人の利用が多い感じですね。以前こちらの売り場は外国人価格で高いという情報がありましたが、確認してみたら両方とも同じ料金が掲げられていました。どちらで買っても同じですね。
チケット売り場はには時刻表が掲示されており料金も表示されており、ホーチミン行きのバスは10ドルです。
こちらはミニバンの時刻表。
早速窓口のお姉さんに明日のホーチミン行きのチケットを聞いてみます。ホーチミン行きのバスは6時45分、8時、13時30分の3本あるということで今回は8時出発のバスにします。
バスの座席が選べるので空いている席を選んで10ドルを支払います。この時は席は5人しか埋まっておらず国際バスでもチケットは取りやすいようです。7時30分に、このチケット売り場に集合という説明を受けてチケットを貰いプノンペン→ホーチミンのチケット購入は完了です。
バスでホーチミンへ移動
6時50分にキャピトルゲストハウスへやってきました。昨日、カンボジア・プノンペンからベトナム・ホーチミンまでの国際バスのチケットを購入して、今日はホーチミンまでの移動になります。バスは8時出発でまだ時間に余裕があります。窓口のお姉さんにチケットを見せるとここで待機という事でホーチミン行きの国際バスを待ちます。どうやら8時出発のバスの乗客は私が一番乗りのようです。
キャピトルツアー(CAPITOL TOUUR)のチケット窓口のある1階はレストランにもなっており待っている間に食事をとることも可能です。7時を過ぎると欧米人の旅行客が少しづつ集まり始めますがシェムリアップなどの各地へのバスに乗車のようで、近くで待機しているそれぞれの目的地へのバスに乗車していきます。
7時40分頃にベトナム・ホーチミン行きのバスが到着。バスはキャピトルゲストハウスの前から出発で乗客たちが荷物をトランクルームへ預けて乗車していきます。
ホーチミン行きのバスはホーチミンの昔の名称になるSaigonと表示されています。
バスに乗車するとチケットの確認とパスポートの回収があります。パスポートを預けるのですが、これは乗務員さんが乗客全員のパスポートをまとめて出入国手続きを代行してくれるからです。バスは韓国の中古車で車内は4列シートで最後尾にトイレがついています。座席は可もなく不可もなくです。
8時出発のはずでしたが欧米人3人が遅れてきて8時10分にバスが発車します。座席は39席ありますが10席ぐらい空席があり空いており乗客はほとんどが地元民、欧米人は4人だけとなっていました。キャピトルツアー(CAPITOL TOUUR)は格安バス会社に入りますので地元の利用客も多いようです。
出発後にはミネラルウォーターとおしぼりが配られプノンペン市内をバスが走っていきます。
ベトナム・ホーチミンまでは直線距離で約210km、カンボジア・ベトナム国境のバベット(Bavet)まではプノンペンから直線距離で約150km離れており順調に走れば昼頃にバベット(Bavet)へ到着です。
バスはプノンペンを出て国道1号を南東へと走っていきます。外の風景は都市から農村へと変わり東南アジアののどかな光景が広がります。途中でメコン川をフェリーで渡るのかと思っていたのですが新しい橋ができてフェリーはなくなっていました。カンボジアの発展スピードはすごいですね。
12時頃、国境の町になるバベット(Bavet)に到着してバスは予定通りの運行です。イミグレーションの脇にあるレストランで昼食休憩になります。ここで乗務員さんが乗客から預かったパスポートを持ってカンボジア・バベット(Bavet)のイミグレーションへ行き、乗客たちが昼食を食べている間に出国手続きを済ませてくれます。
朝から何も食べていないのでレストランで肉と野菜の鍋を食べます。これで2.5ドル(10000リエル)になります。少し高いような気もするのですがバス会社と提携しているからでしょうか?
昼食をすませてバスに乗車すると乗務員さんがパスポートを返却してきます。カンボジアの出国スタンプが押されたパスポートが返却されますがイミグレーション通過時に指紋スキャンがあり一度全員バスを下車すると告げられます。
カンボジア・ベトナム国境通過
12時30分頃、バスが発車してカンボジア・バベット(Bavet)のイミグレーションで乗客全員下車して出国窓口でパスポートを提出します。出国スタンプの確認とパスポートのスキャンはありましたが指紋のスキャンはありませんでした。スキャナーは確かにあるのですがなぜか稼働していないです。
再びバスに乗車してイミグレーションを出てカンボジア出国完了です。カンボジア・バベット(Bavet)から続いてベトナム・モックバイ(Moc Bai)へ移動します。
バスが数百m走り12時40分にベトナム・モックバイ(Moc Bai)のイミグレーションに到着して、ここで乗客全員荷物を持って入国手続きになります。乗務員さんが全員のパスポートを持って先に入国審査場の窓口へ行きます。
モックバイ(Moc Bai)の出入国審査は国際バスだと乗務員さんがまとめてパスポートを窓口に提出してスタンプをもらうという方式です。入国審査場の窓口でパスポートが返ってくるのを待つのですが混雑時には1時間待ちという事もあります。
今回は空いており5分ほどでバスの乗務員さんがパスポートをまとめて受け取りベトナムの入国スタンプの押されたパスポートを乗客たちに返却していきます。パスポートを受け取り次に税関へ向かいますが、大量のパスポートを処理するベトナムの係官がいる入国窓口を黙って通過していきます。係官と顔を会わせず入国してしまうという状況に少々驚いてしまいます。日本ではあり得ない出入国管理です。
税関では荷物をX線検査機に通すだけで終了になり、最後に建物の出口で係官にパスポートの入国スタンプを見せて外へ出ます。これでベトナム入国が完了です。
イミグレーションを出て振り返るとカンボジア側からバスが次々とやって来ます。
イミグレーションの外にはカンボジア・プノンペンから乗車してきたバスが待機していますので再び荷物をトランクルームに預けて乗車します。バスの乗り換えなしでそのまま同じバスでベトナム・ホーチミンまで行けるのが国際バスの便利なところです。
12時50分バスに乗車して出発を待ちます。カンボジア出国からベトナム入国まで20分ほどで完了してそれほど混雑はしておりませんでした。12時57分にベトナム・モックバイ(Moc Bai)のイミグレーションを発車してホーチミンへ向かいます。
ベトナム・ホーチミン到着
15時20分にホーチミン市内の9月23日公園バスターミナルに到着して下車します。バスターミナルはバックパッカー街で知られるファングーラオ通りやデタム通りに近く欧米人の乗客も下車していきます。地元民の乗客は乗車したままで終点まで行くようですが終点はどこでしょうか?
この9月23日公園バスターミナルはホーチミンのタンソンニャット国際空港行き109番バスの出発地点になっており、バスを降りたところから休憩中の109番バスが見えます。109番バスの乗り場もすぐ近くですので、飛行機のチケットさえあればこのまま空港へ行って日本へ帰るなんてことも可能です。
とにかく無事にカンボジア・プノンペンからベトナム・ホーチミンまで国際バスでの移動が完了です。所要時間は約7時間20分となりました。