ベトナム・ホーチミンにやってきました。ベトナム旅行では飛行機やバスの移動が人気のようですが鉄道の旅も外せません。今回はきっぷの買い方から鉄道の乗り方まで紹介したいと思います。
サイゴン駅できっぷ購入
今回の移動ではホーチミンからベトナム中部の古都・フエへ鉄道で移動するのでホーチミンのサイゴン駅へきっぷを買いに行くことにします。
まずはサイゴン駅までの交通手段ですが外国人旅行客が集まるデタム通りやファングラーオ通り周辺からですと9月23日公園バスターミナルから149番のバスに乗車します。バスは他の路線バスと同じで上のような緑色です。
料金は6000ドンになり、乗車後に乗務員が運賃回収に来ますので「ガーサイゴン(Ga Sài Gòn)」と言って払っておきます。「ガー(Ga)」というのが駅の意味になりますので「ガーサイゴン」でサイゴン駅になります。
交通渋滞にも寄りますが30分ほどでサイゴン駅に到着して駅前の蒸気機関車の後ろにあるバス停で降ろされます。
気の利いた乗務員だと教えてくれるのですが、そうでない場合は目印の蒸気機関車を見落とさないようにしましょう。
バス停はちょうど駅前にありサイゴン駅には7番と149番のバスが乗り入れています。
こちらがサイゴン駅になります。「ホーチミンなのにどうしてサイゴン駅?」と思う人もいるかもしれませんが、ベトナム戦争終結前まではホーチミンはサイゴンという都市名でした。その名残が駅名に残っているのです。
駅へ入るとこんな感じで広いのですが、きっぷ売り場は1階と2階にあるのですが2階のきっぷ売り場は閉まっており1階のきっぷ売り場のみ営業しておりました。1階のきっぷ売り場がエスカレーターの裏側にあります。
こちらがきっぷ売り場になります。サイゴン駅ではきっぷの購入は整理券を受け取って待つ方式です。整理券発券機はきっぷ売り場の近くに設置してあるのですが初めてだとわかりにくいです。
私は10分ぐらい人の流れを見てようやく整理券発券機を見つけました。
これが整理券発券機なのですが赤いボタンを押すと整理券が出てきます。
整理券を受け取ったら順番が来るまでひたすら待ちます。ベトナム語だけで番号が呼ばれるので順番が近くなったらきっぷ売り場に貼り付いて待ちます。
順番が来たら、乗車日、列車番号、出発駅、到着駅、座席の種類を書いたメモを渡します。きっぷがあれば運賃を支払います。この時、乗客の情報を入力しますのでパスポートが必要になります。きっぷに名前とパスポート番号が印字され発券されます。
ちなみにメモはこんな感じです。
10/03/2017
TN2
Sai Gon→Hue
BnLT1
「TN2」は列車番号、「BnLT1」というのはハードベッド、エアコン付き、下段(1段目)という意味になります。
今回はハードベッドの下段を狙っていたのですが、発車前日だと売り切れでソフトベッドの上段しか残っておらず、仕方なくソフトベッドへ変更です。そして、こちらがきっぷになります。QRコードが印字されたタイプは初めて見るきっぷです。ベトナムの鉄道もかなり進化しているようです。
しかし、見た目がきっぷでは無く感熱紙に印字しており安っぽく、旅の記念品にもなるきっぷのありがたみが全くありません。ベトナムのきっぷは昔の方が良かったですね。
今回購入したきっぷ
TN2
Sai Gon→Hue
AnLT2(Soft Sleep Air-con)
655000ドン(3290円)
何とか明日のサイゴン→フエのきっぷを購入できました。続いてはサイゴン→フエの移動を紹介します。
バスでサイゴン駅へ
ベトナムの首都ハノイから最大都市ホーチミンまでを南北に結ぶのが統一鉄道。今回はベトナム南部ホーチミンから中部の古都フエまでを鉄道で移動します。
9月23日公園バスターミナルから149番のバスに乗車してサイゴン駅へ向かいます。バスはホーチミンでよく見かける緑のバスです。149番のバスは15分ぐらいの間隔で運行されており、ほどなくして149番のバスがやってきました。料金は6000ドンになります。
始発のバスターミナルになるので空いており座れました。途中で5分ほどバス停ではない所で停車して運転手さんがどこかへ行ってしまいます。トイレでしょうか?帰ってきてバスが発車しますが運転手さんサンダル脱いで裸足で運転しています。日本だと裸足の運転はダメですがベトナムはOKなのでしょうか?サンダルでも日本はダメだったような気が…。
渋滞はそれほどひどくなく、、サイゴン駅に到着です。サイゴン駅がホーチミンの旅客ターミナル駅になります。サイゴン駅だけがホーチミンの旧都市名サイゴンのままになっており、昔の名残を残しています。
サイゴン駅にはコンビニのサークルKやファストフードのロッテリアが入っており食料の調達は大丈夫です。
ATMもありますので現金の引き出しもOKです。
改札口ですが、日本と違ってホームへ出入り自由でそのままホームへ入れます。列車の案内が出ており、今回乗車するハノイ行きのTN2は2番線からの発車です。
今回の列車情報は下記の通りになります。
列車番号:TN2
サイゴン13:10発車→フエ12:30到着
座席種類:AnTL2(ソフトベッド・エアコン付き)
簡単にいえば一番停車駅が多い列車で、席はソフトベッド(A寝台)上段、料金は655000ドンになります。ハノイ行きの列車ですが途中のフエで下車します。
2番線ホームへやってきました。まだ誰もおらず扉も開いておらずホームで待ちます。駅の待合室で待っていても良いのですが客車を見ながら過ごします。
こちらは一番料金の安いハードシート(エアコン無し)です。木製の座席でレトロな感じが出ておりとても良い雰囲気です。
こちらはソフトシートになります。エアコン付きなのですが見た感じでは快適に長時間の移動はできないように思えます。
ホームにも売店があり食料の確保ができます。営業はまだしておらず乗車が始まってからのようです。
冷えた飲み物も購入できます。
ベトナム統一鉄道でサイゴンからフエへ
頃、乗務員さんがやってきて一部の車両で乗車が始まります。全車両一斉に乗車開始ではないようです。お国柄なのかのんびりしています。発電車では発動機が起動して各車両に電力が供給されエアコンが動き始めます。エアコン無しの車両は何も変わらず窓が開いたままです。
、乗車する8号車の乗務員さんがやってきました。ソフトベッドの寝台車は1番後ろの客車になる8号車です。ソフトベッドは日本でいえばA寝台に相当します。乗車開始となり1番乗りで8号車に乗車しますが、まだエアコンが動き始めたばかりでサウナ状態で外の方が涼しいです。でも、3分もすれば涼しくなり快適です。
今回の寝台車はソフトベッドで2段ベッドが2つで一室になる4人コンパートメントです。
ベッドにはLED照明が付いており、車両はかなり年季が入っているのですが、照明のように一番壊れやすそうな部分は設備更新しているようです。照明なら更新費用も高額にはならないのでしょう。
上段ベッドの通路側に荷物収納スペースがありますので、ここに荷物を収納します。下段ベッドの下にもスペースがありますので、こちらにも荷物が収納可能です。
発車前の車内ではベトナムの音楽が大音量で流れていますので、うるさい場合は音量調節のつまみが各コンパートメントにあるので音量調節をします。電源のコンセントもありますのでスマホの充電も可能です。
そして、列車の長旅で必ず使うトイレなのですが車両が古いので仕方ないのですがお世辞にもきれいとは言えません。おまけに狭いです。洋式トイレなのですが、この便座に座るのはちょっと…。
定刻通りにサイゴンを発車します。先ほどまで流れていた大音量の音楽がなくなり車内は静かになります。ベトナム南部ホーチミンから中部のフエまでは約23時間の旅になります。ホーチミンを出て1時間もすると外の景色は都会から農村地帯へと変わります。椰子の木やバナナの木が見られるようになってきます。ドラゴンフルーツの畑が一面に広がる光景も見えて南国らしい風景が続いていきます。
ベトナムの鉄道ですが線路の幅は1000mmで1mちょうどになりメーターゲージとも呼ばれます。日本の在来線は1064mmなので、ベトナムの方がほんの少しだけ線路の幅が狭いです。夜になり寝るのですがエアコンが効きすぎており少々冷えるので寝冷えには用心です。
夜が明けて朝になると外には水田が広がっています。3月でもすでに田植えが終わっておりベトナムが南国だというのを感じさせます。
ダナンに到着
、ダナンに到着します。到着前に乗務員が端末を確認してダナンまでの乗客を起こしていきます。どうやら寝台車は販売された切符のデータと端末が連動しており寝過ごしたりしないようにデータが管理されているようです。
ダナンはフエの南約80kmに位置する都市で近郊に観光地ホイアンがあり外国人観光客が多く訪れています。この列車にも外国人観光客が見られましたがダナンで数人下車しておりました。
ダナンでは進行方向が変わり機関車の着け換えのために長時間の停車になります。地元民の乗客は売店で買い物をしたりしております。に定刻通りダナンを発車します。
フエに到着
、フエに到着します。時刻表ですと到着なのですが30分も早着しております。遅れるのが当たり前だと覚悟していたのですが、意外にも30分も早着です。
駅の外へ出てサイゴン駅からフエ駅まで約11時間で無事に移動できました。
ベトナム統一鉄道サイゴン→フエのまとめ
- バックパッカー街のデタム通りやファングラーオ通りからは9月23日公園バスターミナルから149番のバスでサイゴン駅へ移動。
- きっぷ売り場では整理券を発券して順番を待つ。
- 日本と違い改札口に駅員さんがおらず、きっぷがなくてもホームへ出入り自由。
- 各車両に乗務員さんがおり乗車時に改札があります。
- きっぷは感熱紙で安っぽく旅の記念品としては残念仕様。