長野県諏訪・一日で諏訪大社四社まいりをバス・電車・徒歩だけでする

諏訪大社上社本宮本殿

諏訪大社といえば長野県の諏訪湖周辺4箇所にある神社で全国にある諏訪神社の総社、信濃国一之宮として長野県で最も信仰を集める神社です。古くは武田信玄も諏訪大社を崇敬しており、合戦では「南無諏訪南宮法性上下大明神」の旗印を掲げていたほどです。そんな長野県のパワースポットである諏訪大社は上社本宮、上社前宮、下社秋宮、下社春宮の4箇所に分かれています。今回は1日で諏訪大社4箇所をバス・電車・徒歩だけ巡ります。

諏訪大社

知っている人も多いと思いますが諏訪大社のおさらいをしてみます。
諏訪大社は信濃国一之宮で、信濃国(長野県)で最も歴史が古く最も社格が高いとされる神社です。平安時代に正一位の神階が贈られています。全国各地に約25000ある諏訪神社の総本社になり、旧称は諏訪神社といいます。

諏訪湖を挟んで、二社四宮の境内が鎮座します。

上社(かみしゃ

  • 本宮 (ほんみや):長野県茅野市宮川2030
  • 前宮 (まえみや):長野県諏訪市中洲宮山1

下社(しもしゃ)

  • 秋宮 (あきみや):長野県諏訪郡下諏訪町193
  • 春宮 (はるみや):長野県諏訪郡下諏訪町5828

諏訪湖の北側が下社、南側が上社になります。

諏訪大社四社まいりスタート

上諏訪駅

上諏訪駅

朝早くから上諏訪駅霧ヶ峰口(東口)前にやってきました。ここが諏訪大社巡りのスタート地点になります。

バス停

バス停

駅前のバス停から07:18発、市内循環バスのかりんちゃんバス(内回り)に乗車します。運賃は一律150円、一日券300円になります。かりんちゃんバスで諏訪大社上社本宮へ向かいます。

チケット屋新宿の自販機

チケット屋新宿の自販機

バス停前にチケット屋新宿の自販機がありJRの特急券、乗車券がメインですが、よく見ると「かりんちゃんバス」の回数券2枚セットが270円で売られていたので購入します。2回乗車は300円ですから30円の節約ですね。3回以上乗車する場合は車内で一日券を購入した方が得ですので注意しておきましょう。

チケット屋新宿の自販機

チケット屋新宿の自販機

JRの回数券を見ると諏訪大社下社へ行く人のために下諏訪行きの乗車券が180円で販売されています。通常は190円ですからこれで10円の節約ですね。

市内循環バスのかりんちゃんバス

市内循環バスのかりんちゃんバス

こちらが市内循環バスのかりんちゃんバスです。

回数券

回数券

先程購入した「かりんちゃんバス」の回数券を早速使用です。かりんちゃんバスで諏訪大社上社本宮まで行けます。上諏訪駅から車で20分ほどの距離に上社本宮があるのですが、かりんちゃんバスは市内循環のコミュニティバスなので色々な所を回りながら走って倍以上の時間がかかります。時刻表通り08:04にバス停「上社」で下車します。バス停から上社本宮まで200mほどの距離です。

諏訪大社上社本宮

諏訪大社上社本宮

諏訪大社上社本宮

諏訪大社上社本宮にやってきました。

諏訪大社は創建時期は不明ですが日本最古の神社ともいわれており、坂上田村麻呂が蝦夷征伐の際に戦勝祈願をしたと伝えられています。戦国時代には武田信玄が諏訪大社を篤く崇敬して戦のたびに願文をささげています。

1582年(天正10年)に織田・徳川軍の武田領侵攻の際に上社は織田軍により放火され焼失してしまいます。その後に再建が進み1617年(元和3年)には社殿が完成します。江戸時代には諏訪藩により社殿の造営が行われています。

諏訪大社上社本宮手水舎

諏訪大社上社本宮手水舎

まずは手水舎でお参りの準備をします。

諏訪大社上社本宮

諏訪大社上社本宮

朝から参拝客がおり無人になる撮影のタイミングをひたすら待ちます。諏訪大社の御神紋は梶紋と呼ばれる紋所で、その中でも「諏訪梶」と呼ばれ木の根に当たる部分が4本あるのが特徴です。

諏訪大社上社本宮本殿

諏訪大社上社本宮本殿

御神紋の「諏訪梶」の奥に本殿が見えます。境内の杉の大木に囲まれ空気が違います。何といったらいいのか、神社独特の神秘的な感じです。

諏訪大社上社本宮・絵馬

諏訪大社上社本宮・絵馬

神社に奉納されている絵馬を見るとお舟祭(下社例大祭)の絵柄があり諏訪大社の特徴が現れています。

御柱

御柱

境内には御柱が建てられています。これは数えで7年に一度だけ行われる「式年造営御柱大祭」(通称:御柱祭)で曳き出された樅の大木です。

諏訪大社上社前宮

諏訪大社上社前宮

諏訪大社上社前宮

諏訪大社上社本宮から東へ15分ほど歩くと諏訪大社上社前宮に到着です。先程の上社本宮と比べると上社前宮は思ったより社殿が少なく規模が小さいです。上社前宮は諏訪大社の中で一番交通の便が悪く観光客が訪れにくい場所にあります。

諏訪大社上社前宮本殿

諏訪大社上社前宮本殿

上社前宮は上社本宮より以前にあった宮と考えられているそうです。上社前宮の御祭神は建御名方命(たけみなかたのみこと)、その妃の八坂刀売命(やさかとめのみこと)になり、上社前宮の奥に墳墓があると伝えられています。

諏訪大社上社前宮本殿

諏訪大社上社前宮本殿

現在の拝殿は昭和7年に伊勢神宮から贈られた材木を使用しています。

御柱

御柱

拝殿の四隅には御柱が立てられております。

蝉の抜け殻

蝉の抜け殻

真夏で蝉の鳴き声が響いているのですが蝉の抜け殻もあちこちにあります。

名水「水眼(すいが)」の清流

名水「水眼(すいが)」の清流

諏訪大社上社前宮の前を流れるのが裏山から湧き出る名水「水眼(すいが)」の清流です。名水「水眼(すいが)」の清流は諏訪大社上社前宮本殿の裏山から湧き出ており本殿前を流れ前宮の神域を流れる御手洗川へ流れ込みます。中世には御手洗川のほとりに精進屋を設けて心身を清め、前宮の神事をつとめるために用いられたそうです。水眼の源流は1kmほど登った山中にあるそうです。

これで諏訪大社上社の二社は見ましたので、残りは諏訪大社下社の二社になります。

11:00、バス停「上社」に戻り市内循環バスのかりんちゃんバス(外回り)に乗車します。11:58、上諏訪駅諏訪湖口(西口)で下車します。

上諏訪~下諏訪の回数券

上諏訪~下諏訪の回数券

次は諏訪大社下社のある下諏訪へ電車で移動になります。上諏訪から下諏訪まで運賃は190円、Suicaなら185円になりますが、ここは朝利用したチケット屋新宿の自販機で上諏訪~下諏訪の回数券180円を2枚購入しておきます。これで10円の節約です。

なぜ上諏訪~下諏訪の回数券が自販機で売られているのか不思議ですが、需要があるから販売しているのでしょう。気になるのはどうやって上諏訪~下諏訪の回数券を仕入れているかですね。きっぷを見る限りクレジットカードで購入しているのでナニワ金融道みたいにクレジットカードのショッピング枠で現金化というのでしょうか?

上諏訪駅の足湯

上諏訪駅の足湯

上諏訪駅のホームには全国でも珍しい足湯があります。電車の待ち時間の間に足湯に浸かって上諏訪温泉を楽しめます。

普通列車

普通列車

上諏訪駅から12:14発、松本行き普通列車で下諏訪駅へ移動します。1駅だけの移動になります。

諏訪大社下社春宮

諏訪大社下社春宮

諏訪大社下社春宮

下諏訪駅から15分歩くと諏訪大社下社春宮に到着です。諏訪大社下社の春宮と秋宮は下諏訪駅から徒歩10~15分で行けるので観光客が多く賑わっております。

諏訪大社下社春宮

諏訪大社下社春宮

境内は広く社殿が立派です。

大注連縄

大注連縄

神楽殿の大注連縄も長野県を代表する神社ですので大きく信濃国一之宮にふさわしい大注連縄です。この大注連縄は御柱祭ごとに新しく作られ重量は約1トンにもなるそうです。

幣拝殿

幣拝殿

境内奥にあるのが幣拝殿になります。この幣拝殿は御幣を奉ずる幣殿と拝殿が一体となっており全体に立派な彫刻が施された建物です。諏訪藩の命により1779年(安永8年)に柴宮長左衛門矩重によって造営されました。

諏訪大社下社秋宮

諏訪大社下社秋宮

諏訪大社下社秋宮

14:10、諏訪大社下社秋宮にやってきました。下社秋宮が諏訪大社の中で一番観光客で賑わっています。

諏訪大社下社秋宮神楽殿

諏訪大社下社秋宮神楽殿

こちらの神楽殿にも重量約1トンの大注連縄があります。

酒樽

酒樽

境内の一角には奉納された酒樽が並んでいます。

幣拝殿

幣拝殿

下社秋宮の境内奥にも幣拝殿があります。こちらの幣拝殿も全体に立派な彫刻が施された建物です。諏訪藩の命により1781年(安永10年)に立川和四郎富棟によって造営されました。

御神紋「明神梶」

御神紋「明神梶」

御神紋の梶紋があります。下社の梶紋は「明神梶」と呼ばれており、上社の梶門「諏訪梶」が木の根に当たる部分が4本あるのに対して、下社の「明神梶」は根に当たる部分が5本あるのが特徴です。

御柱

御柱

境内の四隅には御柱が立てられております。

下諏訪駅への道

下諏訪駅への道

14:40、下諏訪駅へ向かいます。諏訪大社の上社本宮、上社前宮、下社春宮、下社秋宮の四社全てを回りました。諏訪大社四社まいり完了です。朝早くから行動すればバス、電車、徒歩だけで諏訪大社四社すべてを回ることができます。

 

古い御柱と曳き綱

古い御柱と曳き綱

下諏訪駅に戻ってきました。14:59発の列車で上諏訪へ戻ります。下諏訪駅には古い御柱と曳き綱が展示されています。

諏訪大社上社本宮本殿