カンボジアの主要銀行
ここではカンボジアの主要銀行について紹介します。商業銀行36行の預金量シェア及びATM台数についてはカンボジア国立銀行の2016年末の統計データを参考にしております。
参考:カンボジア国立銀行統計データ
カンボジアの預金量シェアTOP5
- アクレダ銀行(Acleda Bank)
- カナディア銀行(Canadia Bank)
- カンボジア・パブリック銀行(Cambodian Public Bank)
- ANZ ロイヤル銀行(ANZ Royal Bank)
- ABA銀行(Advanced Bank of Asia)
アクレダ銀行(Acleda Bank)
預金量:26億8000万ドル
ATM台数:300
カンボジア最大の商業銀行。ドルやリエルでの預金はもちろんですが、ユーロ、タイ・バーツ、ベトナム・ドン、豪ドル、加ドル、ポンド、円、ラオス・キープまで預金可能。インターネットバンキング、VISAやMasterのデビットカード発行に対応。
外国人の口座開設条件は厳しくアクレダ銀行のWEBサイトに以下のような記述があります。
- For Foreigner:
- Having a passport which is valid for at least 3 months
- Having a residential document in Cambodia certified by local authority, certification of employment, employment contract, business agreement with a partner in Cambodia, or mission document
- Having a phone, fax, or email address
労働許可証(ワークパーミット)を持っていないと口座開設はできないようです。
カナディア銀行(Canadia Bank)
預金量:23億7100万ドル
ATM台数:114
カンボジアで預金量2位の商業銀行がカナディア銀行です。1991年にカナダ国籍のカンボジア人とカンボジア国立銀行により設立されています。銀行名はカナダに由来します。WEBサイトが英語以外に中国語にも対応しているのが特徴です。日本の三菱東京 UFJ 銀行、みずほ銀行、滋賀銀行とも業務提携を結んでいます。
ドル、リエル、タイ・バーツでの預金が可能です。VISAやMasterのデビットカード発行、インターネットバンキングに対応。外国人の口座開設はカナディア銀行のWEBサイトを見る限りパスポートだけでもできそうです。
- For Individuals
- Identification Document or Passport.
- Initial minimum deposit of USD 10.
カンボジア・パブリック銀行(Cambodian Public Bank)
預金量:11億9200万ドル
ATM台数:55
マレーシアの金融グループであるパブリック銀行のグループ会社。日本のりそなグループとも業務提携を結んでいます。
ドル、リエルでの預金が可能。VISAデビットカード発行、インターネットバンキングに対応。口座開設条件は不明。
ANZ ロイヤル銀行(ANZ Royal Bank)
預金量:8億1000万ドル
ATM台数:97
オーストラリアの銀行大手オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)とカンボジアの財閥ロイヤルグループにより設立された銀行。ロイヤルグループにスキャンダルが発生しているためANZとロイヤルグループの関係に変化が起きています。
ドル、リエルでの預金が可能。VISAデビットカード発行、インターネットバンキングに対応。ATMは外国人の多いプノンペンやシェムリアップで見かけます。
外国人の口座開設条件は厳しくANZ ロイヤル銀行のWEBサイトに以下のような記述があります。
Passport with at least 6 months’ valid visa; and
Employment contract/confirmation letter; or Business license for self-employed.
労働許可証(ワークパーミット)を持っていないと口座開設はできないようです。
2018年5月にJトラストがANZより株式取得を発表しています。株式取得完了後に日系銀行として銀行名の変更が予想されます。
ABA銀行(Advanced Bank of Asia)
預金量:8億700万ドル
ATM台数:167
ABA銀行は正式名称をADVANCED BANK OF ASIAと呼びます。銀行名が長いので略称をABA BANKとしています。2016年にカナダ・ナショナル銀行が大株主になっています。プノンペンやシェムリアップの外国人が多い地域にATMが多く設置されています。。
ドル、リエルでの預金が可能。VISA、Master、Union Pay(銀聯)3種類のデビットカード発行、インターネットバンキングに対応。
外国人の口座開設にはパスポートとビザが必要。インターネットバンキングでワンタイムパスワード発行に使用するメールアドレス(GmailでOK)とカンボジアの携帯電話番号が必要。
カンボジア主要銀行の預金金利
預金金利は各銀行でかなり違っています。金融規制が緩いので預金金利は横並びにならずに競争が発生しているようです。ドルの1年定期で4.75~5.25%、2年定期で5~5.75%となっておりかなりの差があります。
下記表は2017年5月時点のドル預金の金利(年利、税引前)を表にまとめたものです。最新の預金金利は各銀行でご確認ください。
| 普通預金 | |
| アクレダ銀行 | 0.5% |
| カナディア銀行 | 0.75% |
| カンボジア・パブリック銀行 | 0.25% |
| ABA銀行 | 0.75% |
| 1ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 2年 | 3年 | |
| アクレダ銀行 | 0.75% | 2.00% | 3.00% | 4.75% | 5.00% | – |
| カナディア銀行 | 2.00% | 2.50% | 3.50% | 4.75% | 5.50% | – |
| カンボジア・パブリック銀行 | 1.25% | 2.00% | 3.00% | 3.75% | – | – |
| ABA銀行 | 2.0% | 3.25% | 4.25% | 5.25% | 5.75% | 6.25% |
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 2年 | 3年 | |
| アクレダ銀行 | 1.75% | 2.75% | 4.50% | 4.75% | – |
| ABA銀行 | 3.00% | 4.00% | 5.00% | 5.50% | 6.00% |
| 3年 | 4年 | 5年 | |
| アクレダ銀行 | 5.50% | 6.00% | 6.50% |
利息は課税され居住者は6%、非居住者は14%が税金として引かれます。外国人観光客ですと通常は非居住者に分類されますので税金が余計にかかります。参考として下記表で居住者・非居住者の税金比較をしてみました。1000ドルの1年定期で年利5%として計算しますと税引き後の利息は居住者47ドル、非居住者43ドルになり4ドルの差が発生します。非居住者の場合年利5%から14%の税金を差し引くと実質4.3%の金利になります。
| 分類 | 元金 | 利率 | 利息 (税引前) |
税率 | 税 | 利息 (税引き後) |
| 居住者 | 1000ドル | 5% | 50ドル | 6% | 3ドル | 47ドル |
| 非居住者 | 1000ドル | 5% | 50ドル | 14% | 7ドル | 43ドル |
デメリットもある
高金利のドル預金ができる銀行口座が簡単にできますが、デメリットももちろんあります。銀行が倒産した場合にペイオフ(預金保護)がありません。預金保護がありませんので全て自己責任です。カンボジア政府やカンボジア国立銀行も預金保護してくれません。日本なら日本銀行が日銀特融で金融機関を助けたり、ペイオフで1000万円まで預金保護をしてくれますが、ドル経済が深く浸透したカンボジアではカンボジア国立銀行による救済措置も限定的になると思われます。
それは銀行預金のほとんどがドルだからです。リエルだったらハイパーインフレになりますがカンボジア国立銀行が輪転機を回してリエル紙幣を大量発行すれば預金は額面上保護されます。しかし、ドルではカンボジア国立銀行は発行できません。金庫のドル紙幣を融通するぐらいしか方法がありません。あとはIMF、先進国やASEAN諸国に泣きつくぐらいです。つまり、カンボジア国立銀行はカンボジアの最後の貸し手として機能できないということです。




